モータースポーツ

2011:SUPER GT第6戦

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年8戦中、唯一2戦開催される高速サーキット富士スピードウェイ。
パワーに勝るFIAGT勢にはストレートでスリップストリームに付けないほどの差を見せ付けられるが、ブレーキング、高速コーナーでは紫電が圧倒、幾度かの上位争いを演じ、表彰台にも上がっている。
だが、昨シーズン辺りからFIAGT勢も、トップスピードだけでなく、コーナーリングスピードも上がり、コーナリングマシン紫電といえど、アドバンテージは殆ど無いが、前戦鈴鹿Pokkaでは、前半戦で続いた不運なレースを断ち切るチーム一丸の総力戦で6位と今季最高位を得た。
富士、そして終盤戦に向けファンの方々の応援に報えるレースをお見せしたい。

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ここ富士でのエヴァカラーデビューから半年。かなり目に慣れてきた。
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土曜日、正に雲ひとつ無い晴天。
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手前エヴァ弐号機。今回はここ富士で俊足振りを発揮するだろう。

9月10日(土) 練習走行/晴れ

加藤選手の走り出し数周で、1′45″466と8番手タイムながら「低速コーナーでリヤが軽い感じ・・・」とのコメント、すかさずリヤサスペンションとリヤウイングを調整しバランスをとる。
タイムは1′44″952までタイムアップするも7番手。
やはり上位はパワーに勝るFIAGT勢。マシンによってはトップスピードで15km/h近い速度差がある。
基本的な合わせ込みができたところで高橋選手に交代。
順調にタイムアップし、48秒台からすぐに46秒台へ・・・。
渡邊エンジニア「46秒台前半まで行けばレースでは良い所にいけます」
45秒台への感触を残しつつ、このセッションのベストは46″28。
計測8ラップの走行を2回、きっちり20ラップで再び加藤選手に交代。
メニューは順調にこなされていく。
予選、スーパーラップのシミュレーションとしたNEWタイヤアタックでは44″61で5番手!
そのまま走り抜けた第1セクターではベスト更新。更にもう1周。
第1、第2セクター共ベストタイムを更新するも最終コーナーで遅いマシンに引っかかり更新ならず。
4号車(BMW)、26号車(ポルシェ)、7号車(ポルシェ)、62号車(レガシー)に次ぐ5番手タイム。
だがマシンの状態は良く、グリップの悪いコースコンディションながら、バランスの良いセットアップで予選は好タイムが期待できそうだ。
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NSX、VEMAC時代のファンが作ってくれた横断幕。
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過去のデーターもあり、走り出しは上々。
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ウィングの効果が特に大きい富士。僅かな修正を加える。
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厚みが多種用意された、パッカーとよばれるサスのセッティングパーツ。地味なパーツだが効果は大きい。
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加藤選手の走行ロガーと自分、高橋選手のロガーを比べ合わせる。
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高橋選手、確実に、速く、安定していく。
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ヘアピンで、2号車高橋選手と“88号車”
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このロングストレート、FIAGT勢とクラス違い味合わされる。
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富士SW計測のトップスピードで紫電は、ほぼ最遅。トップ4号車とは15km/h程の差がある。

予選/晴れ

高橋選手からスタート。
計測2周目で直ぐに46″34、続いて46″10と自己ベスト更新。更に45″96と縮め予選開始10分で8番手タイム。
続いて加藤選手に交代。1周計測し45″09。
ピットに戻った加藤選手「低速コーナーでの落ち着きが無い。」というコメント。
リヤの車高を調整し、ホイールカバーを装着した予選用ホイールに履き替え300占有時間を待つ。
2周のウォームアップでタイヤを慣らし、前車との間隔を開けクリアラップを作りアタック開始。
第1、そして第2セクターベスト。44台前半は確実。第3セクターも確実にまとめ、44″14。暫定トップのタイムだ。
だがこのトップもつかの間、予想通り、FIAGT勢である、4号車、26号車、88号車(ランボルギーニ)がタイムアップ、トップ3を占め4番手となる。

スーパーラップ/晴れ

7番手スタートとなるスーパーラップ。
アタックミュージック「EVANGELION」の「DECISIVE BATTLE」。ヤシマ作戦の戦闘準備シーンのBGMに載せてアタックにはいる加藤選手。
先に出走した6台は予選より全体にグリップが落ちたのか、各マシンタイムが伸びていない。
第1セクターでは暫定トップの25号車(ポルシェ)より僅か100分の1秒上回り、更に第2セクターで更に0.4秒リード。
だが第3セクターでは0.14秒の遅れを取るものの、0.27秒差で暫定トップとなる。
その後、88号車だけがエヴァ紫電を上回れず、上位2台、4号車と26号車が1、2番グリッドを占め、エヴァ紫電は3番グリッド。
ここ富士では予想外の好位置からのスタートとなった。
そんな中、唯一4号車だけが43″42と予選タイムを上回り、特にストレートを含む第1セクターだけで、加藤選手より0.5秒も早く、トップスピードでもエヴァ紫電の245km/hに対し257km/hとクラス違いの早さを見せつける。
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予選仕様のホイールカバー。
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加藤選手、スーパーラップは渾身アタック。
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Aコーナー立ち上りでアウト一杯に膨らみ、4輪脱輪と思われたが(テロップ表示)・・・セーフ。
■予選後のコメント

渡邊エンジニア
「全てが順調で、紫電的には申し分ない結果だったと思いますが、・・・この・・・軽く・・はっきりしない・・・微妙な空気と雰囲気は何なんでしょう・・・?見たいな感じです。
ポジション的には3番で上位2台はFIAGT勢ですが・・・後ろもね・・・。例えば今の紫電バランスがドライバーの望むように(超理想的なセットに)なったりしたところで追いつくタイムではないし・・・、全くこのコースに対し、車のポテンシャルが明確に違うんで・・・・僕的にはほぼ・・・加藤選手予選のアタックはベストだったかなと思ってます・・・うん。あとはどうしようもない。これはルール(マシンの性能調整)上、仕方が無い。
これから何かやったからと言って、2番になれたか?トップになったか?というのは100%ない。(この順位が)一杯ですね・・・現状。
ま~これで上がったとしても・・・コンマ2秒っていうレベルだと思うんですね。実際今よりも涼しい、開幕戦第1戦(呼名は第2戦)33秒9とかで・・・(今回と)コンマ1秒しか変わんなんですよ~、タイム的には・・。倍以上の気温と路面温度で・・・だから、かなりいい状況だと思います。というのは、ま~ほかのJAFGTクラス(に対して)もぶっちぎりトップですし・・・後ろにいるJAFGTは・・・(予選リザルトを見ながら・・)・・・ガライヤ。約1秒近く加藤さんが早いわけでしょう・・・コンマ8秒後半・・・。だからま~おんの字かな・・・。
ま~正直現実的に色々計算して・・・僕は6番手前後と予想していて・・・それもうまくいって・・・だからこれは予想外に逆に早い・・・って感じです。
あとは明日ヨーイドンして、1コーナーまでに何台抜かれるか?(笑)って事でしょうね。すごいネガティブな事しか言ってないようですが、それが現実です。今のルール上いたし方ない。っていう感じですね。とにかく上出来でした。」

■加藤選手
「データーが人一倍あるチームですから、こういう荒れた路面の予選だと昔のデーター引っ張り出してきて、セッティングも大体最後の最後であわせ込みができたので思ってた以上にいいグリッドに着く事ができました。
ま~今回はヨコハマさんのタイヤもコンディションに合いましたし、セットアップも最後の最後まで詰めてくれたチームのスタッフにも感謝してます。
明日は頑張ります。」

■高橋選手
「FIA勢が当然早いはずの富士でもそこそこいい予選位置にもいったんで・・・今までが成績出てないんで・・まっ・・ここは厳しいかなと思ってたけど頑張って表彰台目指したいと思います。」
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5セットのマーキングタイヤは全て使用されたが、チャンと周回管理され、必要なシチュエーションで使われる。
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この時点でタイヤ無交換作戦は決まっているが、必ず交換練習は行われる。
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地域に応じた差し入れをいただく。

9月11日(日) フリー走行/雨

シーズン序盤戦の不振を挽回し、チャンピオン争いに残る為には、無論優勝が欲しいところではあるが、だがここ富士で、FIAGT勢と互角に戦うことは、まず無理。
FIAGT勢に、ミスなく走られたら優勝はできない。
だが、エヴァ紫電とドライバーのポテンシャルと、それを引き出す絶妙なセットアップが成功すれば、充分表彰台は狙う事はできる。
その為には、シビアな戦略が必要で、アドバンテージを稼ぐ為に、今回もタイヤ無交換作戦を予定している。
無論その為には、スタートの加藤選手はタイヤを労りつつ、ポジションを守り、後半を担当する高橋選手は、磨耗したタイヤに加え、レース終盤の荒れたコースで戦わなくてはならない。
加藤選手がタイヤを壊し、ピットインでタイヤ交換をしなくてはならない事態となれば、もう勝ち目(表彰台)は無い。
ポイントを取れれば良い等というスタンスはない。タイヤ無交換作戦はミニマム条件でもある。
また好燃費を活かし、搭載燃料、給油時間もギリギリまで詰めている。
勿論、それらは一か八かの作戦ではなく、それらは過去の豊富なデーターの蓄積による裏付をもった、緻密なプランである。
唯一の誤算は、この決勝日朝のフリー走行の雨。
フリー走行直前の小雨は、多くのチームがスリックタイヤでコースイン。
この程度の雨であれば、走ればラインは乾くと読んだが、次第に雨脚は強まり、スリックでの走行は無意味になってしまった。
予報に無かったにわか雨に、レインタイヤを用意していなかった我々も含め、いくつかのチームは走行をキャンセル。
大忙しとなったタイヤサービスでレインタイヤが組みあがったのはフリー走行が終わり、サーキットサファリになってからで、高橋選手がコースに出る。
このコンディションは決勝レースの参考になるものではないが、その日の“準備運動”的には重要な走行となる。
スタートを担当する加藤選手は、スタート直前のウォームアップ走行があるが、後半の高橋選手はここで走っておかないと、いきなりがレースに飛び込むことになる。
本来であれば、今日のレース後半を走る、高橋選手のシミュレーション用に、ドライバー交代時を想定したユーズドタイヤ(周回をこなしたタイヤ)を用意、ドライブフィーリングを確認する予定だったのだが、雨で流れてしまった。
レースウィークでは土曜の練習走行から、決勝スタートまで使用できるタイヤセット数は決められており、決勝レース戦略を想定し、全ての使用タイヤの周回数を管理、こうしたシミュレーション用のユーズドタイヤも“作って”おくのである。
これまでのデーターからも、充分無交換で行けるのだが、過去のデーターだけに頼らず、“今日、この時”の状態の確認はできるだけしておきたいのである・・・。
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全て順調。松下チーフメカ余裕のポーズ。
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決勝日、雲少しある晴天・・・だったが。
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フリー走行開始直前。グランドスタンドでは傘がチラホラ・・・。
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コースインしたら大した雨ではないが、スリックでは無理な状況に・・・。
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10分も走ったらこんな感じ。やむなくピットイン。ドライバー交代練習をして、以後走行キャンセル。
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サーキットサファリが始まり、やっとタイヤが組み上がる。

決勝レース/晴れ

この日の雨は、結局朝のフリー走行時間帯のみで、決勝レースはやや雲はあるもののドライコンディションで迎える事ができた。
グリッドは予想以上の好位置、3番グリッド。
しかしこの富士スピードウェイ、コントロールラインから第1コーナーまでの距離があり、これまでにも幾度か1コーナーまでに順位を落とすことがあった。
4、5番グリッドを占めるFIAGT勢、25号車(ポルシェ)、88号車(ランボルギーニ)要注意である。
レースは55周、300クラスは51周辺りがチェッカーと思われる。
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にとっては、我々のピットに来た時の挨拶。
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ピットウォークでサインを求められる両ドライバー。二人合わせて100歳超え!
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スタート直前、両ドライバー+写りたがりーの渡邊エンジニア
1周のフォーメーションを終えレーススタート。
ポール4号車(BMW)の真後ろの加藤選手、コントロールライン付近でひときわ高くなった4号車のエキゾーストノートを聞き逃さずタイミング良くフル加速。
だが前を行く、ポール4号車と、セカンド26号車(ポルシェ)は早く、ドンドンと離れて行くが、ブレーキングで肉薄、ポジションを落とすこと無く1コーナー通過。スタートダッシュ成功。
オープニングラップはこの前の2台を静観する形で、テールtoノーズで最終コーナーを3位のまま立ち上がるが、ここからのロングストレートはクラス違いの早さ見せつけられグングンを離される。
セットの決まったエヴァ紫電は、1コーナーブレーキングで一気に追いつき2台に食らいつく。
立ち上りからAコーナーまでのパワー勝負で2台が先行、4号車、26号車横並びになり接触。激しいトップ争い!
Aコーナーから右100Rで26号車が先行。
この接戦に乗じて加藤選手も2位となった4号車に急接近。
100Rからヘアピンで並びかける・・・・が、オーバーテイクにまでは至らずヘアピンから右300R。
ここからもパワー勝負!ジワジワと先行する4号車、その更に前を逃げるトップ26号車だが、Bコーナー(ダンロップコーナー)までに4号車が再び前に出て、トップ奪還。
序盤から・・・いや序盤だからこその熱いレースが展開されている。
Bコーナー、ブレーキングで進入した26号車、ややバランスを崩しタイヤから白煙が上がり、明らかにペースが落ちた所を、2号車加藤選手がパス2位に・・・。
バックモニターを“チラ見”、小さくなって行く26号車。 何らかのトラブルを抱えた様だ。
コース終盤のテクニカルセクション、プリウスコーナー、パナソニックコーナーでは4号車を捉え、テールtoノーズで立ち上がりストレートへ・・・。
2周を終え、4号車から約1秒マイナス。
4号車の45″28に対し、2号車加藤選手は45″64のベストで追いすがる。
しかし翌3周目、4号車44″98で振り切り体制に入る。
加藤選手は46″66。1周約1秒、ジワリジワリと離されて行くが、決してペースが悪いわけでは無い。
加藤選手「クルマの状態はすごく良い!!」という無線を裏付ける様に3位の88号車との差を広げ、3周目にはプラス3秒、5周目にはプラス5秒と、完全に単独走行になりつつある。
10周を終え、1位、2位の2台は大きな変化も無くラップを重ねるが、8秒後方の3位以下は88号車、14号車(IS350)、27号車(イカ娘フェラーリ)の3台が、2秒以内のデッドヒートを演じている。
20周頃になると、同クラスの周回遅れの集団に入り、1位4号車や、3位27号車との差が伸び縮みするが巧みにそれらをパス、順調に周回を重ねる。
そうした周回遅れの集団を避ける意味もあってか、ルーティンピットに入るチームも出始める。
上位グループでは、88号車が18周目、14号車が24周を終えピットへ・・・共にタイヤ4本交換でピットアウト。
30周を終え、トップ4号車からマイナス25秒、3位は27号車からはプラス11秒。
4位以下は既にピットインを終えているので、正確なタイム差は判らないが、順当にピットアウトした14、88号車が来るはずだ。
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スタート第1コーナー。右2台がワンツーで逃げるかと思われたが・・。
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オープニングラップは3位を死守。前2台は既に先に・・・。
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26号車が脱落し、2位へ。序盤は混戦となるかと思われたが・・・
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徐々に3位以下を引き離すものの・・・
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トップからも離され単独2位となる。
32周を終えストレートを通過する加藤選手に「BOX(ピットイン)」のサインを出す。
直前まで45秒後半から46秒前半で周回した加藤選手「タイヤは問題無い!」タイヤ無交換作戦敢行だ!
33周目、2号車加藤選手ピットイン。
万一に備え、タイヤ交換の準備はされているが、ジャッキアップすることなく給油、ドライバー交代。
順調に作業は進み約20秒でピットアウト。
同周回にピットインした27号車はピットストップが我々より長く、充分ポジションはキープできているはずだ。
2号車のピットアウト後まもなく、余裕のリードでトップ4号車がピットイン。
36周、トップは4号車変わらず13秒先行、そして2位2号車、3位はピット作業が長かった27号車に変わり14号車が9秒後方から迫る。
タイヤ無交換の高橋選手はアウトラップから飛ばし47秒台前半、それに対し46秒台の14号車はタイヤ4本交換。
同じJAFGT車両の為、ストレートスピードは大差ないが2~3km/h14号車が上回る。
レース終盤、荒れた路面とオーバーステアに苦しめられる高橋選手は、約1秒弱づつ詰められ、43周で3秒差。44周目、14号車は45秒フラットのベストタイムで0.6秒まで迫る。
45周目、ヘアピンから300Rまでに横に並びかける14号車。
キッチリ抑える高橋選手。
B コーナーを先に立ち上がり右13コーナーへ・・・そこへ14号車との間に500マシンが入る。
左プリウスコーナーで500を先に行かせるが、その500の背後に隠れた14号車も仕掛ける!巧みにラインを操り14号車はピシャリと抑え、500だけを先行させる。
300が500を利用したオーバーテイクの常套手段だが高橋選手には通じない。
最終コーナー脱出速度の早かった高橋選手は僅かづつ14号車を引き離すが、ストレート中盤、スリップストリームを利用した14号車が再び接近。
ストレートエンドでスリップから抜け右に振った14号車、1コーナーブレーキングでインに滑り込まれる!
アウト側から並ぶ2号車高橋選手、立ち上がりで先行され3位に後退。
まだワンチャンスで逆転は可能だ。ラップタイムに大きな差は無く、食らい着く高橋選手。
4位の88号車からは、6秒以上のリード。残り周回は5周。
48周、14号車からマイナス3秒、88号車からプラス5秒。
単独3位かと思われた、49周目これまでの47秒台から一気に49秒台にラップタイムが落ちる。
コーナーによってガス欠症状が出てきた様だ。
リザーブタンクのポンプを作動させるが、何周ももつものではない。
反対に88号車が45秒台のベストタイムをマーク!一気に詰め寄る。
88号車を0.7秒後ろに従え、ファイナルラップとなる51周目に突入。
FIAGTの88号車、トップスピードも2号車を上回りストレートエンドで追いつくが、1コーナーは高橋選手が先行。
Aコーナへ向かうストレートで左側に振り、インを狙う88号車が並びかけるが果たせず、再び背後に回る。
エヴァ紫電の得意とする100Rからヘアピンで引き離し、パワー勝負となる300RからBコーナーまでのマージンを稼ぐ。
300Rに続く短いストレートで、100Rでできたマージンを削りとる88号車。
Bコーナー手前、ブレーキング勝負!
ややオーバースピードの高橋選手、スキール音と白煙を放ち若干ラインが乱れる。
入り口の右コーナー、機を逃さず開いたイン側を狙う88号車。
切り返しの左で、先行する88号車を視認した高橋選手。
巧みにリカバリーした高橋選手、続く右コーナーの脱出で88号車を抑え切る・・・。
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予定通りタイヤ無交換作戦敢行!これしかここ富士で表彰台への道は無い。
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しかし荒れたコースに苦しめられる高橋選手、14号車に詰め寄られる。
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ファイナルラップに突入。表示の54LAPは500クラスの周回。4位の88号車が迫る。
サインエリアにチームクルーが出てくる。
モニター画面ではウィニングランに入った500が映しだされ2号車の状態は判らない。
最終コーナーまでを抑えても、パワー勝負のストレートは続く。
前周の僅かなタイム差は安心できる範囲では無い。
2位、3位の差と、3位、4位の差では比較にならない程大きい。
ウォールから、ストレート遥か先に見入る。
サインマンのストップウォッチでは最終コーナーを立ち上がる頃だが、ここからはまだ見えない。
10数秒の時が長い・・・。
見えた!!先に来たのはパープルのエヴァ紫電。背後に88号車。
チェッカーを先に受けたのはエヴァ紫電。
88号車を抑えきり0.27秒差の3位表彰台。

表彰台では、この時を待ち焦がれたファンから、1位、2位よりも大きな歓声をもらい感動の両選手。
今回4号車の優勝により、ランキングトップとなり、エヴァ紫電2号車とはポイント差が40点以上開き、チャンピオンの可能性は消えてしまったが、これまでのシーズン最終戦まで常にチャンピオン争いに加わったチームの誇りに恥じぬ様、残り2レース全力で戦い抜きます。
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ガス欠症状が出始めたにも関わらず、3位を守りきった高橋選手フィニッシュ!
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鈴鹿Pokkaよりも力強い握手が交わされる。
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この時を待ちこがれたファンが横断旗を持って詰めかける。
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エヴァレーシングでの今シーズン、新しいファンへ送る表彰台。苦杯をなめた今シーズン、喜びもひとしお。
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1位4号車、2位14号車と並びこの3チーム今回ピットが横並び。
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今まで何度か味わったtシャンパンファイトだが、これほどの笑顔は、06年SGT初優勝以来かも・・・。
■決勝レース後のコメント

■高橋選手
「いや(4位の88号車に)抜かれずに良かった?。助かった?。あれに抜かれとったらみんなにボロボロに言われとった。(笑)もう今ここにいないね・・多分。(横で加藤選手、由良氏、爆笑)もう一人で帰って・・・ほれか(名古屋弁:それか)便所に隠れとる・・カギかって・・・。でもガス欠になったんで・・・あれも・・・チョットある。横から加藤選手「それを・・ガス欠なのに集中力を切らさずに最後まで走りきったのはすごいね。」渡邊「今回は最後の1周でガス欠になるか?どうか位まで(搭載燃料を)攻めた。」ゴールしても帰ってこれんかと思っとった。次はオートポリス優勝します。」

■加藤選手
「スタートはうまく行って・・・25号車(ひとつ後ろのグリッド)もスタートを慎重にしてくれたおかげで1コーナーを3位(スタートグリッド位置)のままで通過することでき、そこからは自分のペース走る算段ができていたのでそこからはタイヤマネージメントと、燃費のセーブをしながら前を追いかけて、うまく高橋さんに繋ぐことができました。チョットあの4号車(BMW)はクラス違いの速さなんであれは無視して・・・それを除けばチームとしては良いレースができたのかなと思ってます。次はオートポリスで・・紫電が得意なコースなんでそこは是非、もう少し高い所に昇りたいと思います。」

■渡邊エンジニア
「予選から・・・チョット・・・想像していたよりは良かった。紫電がおかれている今のレギュレーションの状況からしたらすごく良かった。加藤さんもタイヤを代えないっていう作戦で行ったんですが、高橋さんに変わっても・・・代えてないタイヤで、タイヤ交換して出てきたクルマと勝負してゴールまで来れたんで、すごい中身が濃かったかなと思います。次オートポリスは得意なコースなんで・・・富士よりは・・・・って、ただ富士得意じゃないって言ってなんで表彰台なの?(笑)ってのもあるんですが・・・(横から由良拓也氏が・・・「スーパーラップ見ても最遅よ。・・・直線・・・。BMW(4号車)より12Km遅い」)次はまた優勝経験(紫電デビューの06年初優勝)もある得意なコースなんでより精度を上げて頑張ります。」
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表彰台からピットに戻ると、多くのファンが集まり祝福の拍手を送ってくれた。これまでに無いサプライズ。
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クルーと共にあらためて乾杯。
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久々のトロフィー。チャンピオン争いからは脱落してしまったが、ひとつでもランキング上位を目指す。

DATE:2011/09/23