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2012:SUPER GT第2戦 富士スピードウェイ

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2012年SUPER GT第2戦 富士

シリーズ8戦中、鈴鹿1000kmに次ぐレース距離となる、第2戦富士500km。
通常の300kmは、ほぼスプリントレースとなるが、レース距離約1.7倍のこのレース、時刻、天候によるコースコンディションの変化、それらに対応したピットストップも2回以上と、ドライバー、ピットクルー、マシンの総合力が問われる正に耐久レースと言える。
パワー、トップスピードが大きく影響する高速サーキットのここ富士は、パワーの絞られた「エヴァンゲリオンRT初号機・アップル紫電」にとっては不得意なサーキットであり、ファンの方もエヴァ紫電がストレートで離されて行くシーンをご覧になった方は多いはず。
ましてや、今シーズンから本来の性能調整となり大幅にパワーアップしたBMW、ポルシェ、フェラーリ、アウディ等の海外のFIAGT3マシン勢には到底太刀打ちできない。
無論、エヴァ紫電を始めとするJAFGTマシンも性能調整によりパワーアップしているが、FIAGT3を上回る程ではない。
反面、JAFGTマシンは足回りを始めとする改造範囲が広く、コーナリング性能を高める事ができ、FIAGT3マシンとはトータルで性能の均衡を保っており、前戦の岡山の様なテクニカルサーキットにおいてはそうしたキャラクターを活かし、FIAGT3勢と互角のタイムが出る・・・と思われたが、現実には練習走行、予選においても上位はFIAGT3が占めており、この高速サーキットではそれらFIAGT3の独壇場となることは容易に予測できる。
だがそうした不利な条件がありながら昨年の9月の第6戦における3位を始め、過去に幾度か表彰台に上がっており、レース強さを見せており、更に今年は500kmの長丁場、何が起こるかはわからない。
エヴァ紫電の特性を引き出す豊富なデーター、マシンを知り尽くした熟練のドライビング、それらマシン、ドライバーを支える強力なピットクルー、そうした力をを結集し僅かなチャンスも逃さず、この決戦に挑む。

5月3日(木) 午前9時 練習走行/雨

120分の練習走行は、午前9時開始となったが、岡山戦と同様、練習走行がまたしても雨。
それもかなりの雨量である。
我々は、リスクを伴う雨量と判断して、しばらく走行を見合わせる。
こうした状況下で走行を行うのは、NEWマシンや、新規参戦ドライバー等、少しでも走行し、各種データーが取りたい、マシンに慣れたい等の有益な理由があっての事。
7年目を走るエヴァ紫電は、過去のデーターが豊富でこれはライバルとの大きなアドバンテージとなり、高橋、加藤両ドライバーにとっても、今ここでリスクを課してまで出走する意味は殆ど無い。
そんな中、4号車(BMW)がBコーナーに向かう加速中にコントロールを失い、バリアに激突!
以後も多くのマシンが、ウェット路面の餌食となり4度の赤旗中断となった。
しかしエヴァ紫電はデーターが豊富とはいえ、今シーズンのパワーアップに伴うデーターは必要で、特に燃費やタイヤライフは決勝レースに向けた戦略を練るにあたって最重要なデーターであるが、このコンデションではどうしようもない。
だがこのセッションでは両ドライバー必ずタイム計測行わなくてはならい。
赤旗に分断されながらも、加藤選手、高橋選手、それぞれ実質4周づつの計測を行い、それぞれ1′57″220、と2′01″939となった。

5月3日(木)午後1時45分 予選/雨

ここ富士の予選はスーパーラップ(以下:SL)予選。
Q1予選の上位10台がSLに進出し、そこでポールポジションをトップに上位10番までのスターティンググリッドを決める。
小雨のQ1予選は加藤選手が出走。
小雨ながらコースコンディションはインターミディ(浅みぞレインタイヤ)では難しいと判断、レインタイヤ(深みぞ)を選択しコースイン。
走行時間は僅か15分、途中でタイヤ交換をする余裕はない。
20台以上が走行する為、セッション中盤では水もはけ、コースコンディションは良くなると判断。
セッション開始早々、一部のチームは52~53秒台に入れるが、加藤選手3周ほどはタイヤの熱入れに専念し、58秒台で走行。
ところが、他のマシンからオイルらしき物がレコードライン上に漏れ、コース全体がスリッピーな状態に・・!
これには、加藤選手と同様、中盤からタイムアタックに入ろうとしたチームはまったくタイムアップができない。
特にコーナーで稼ぐエヴァ紫電にとっては、なす術なく、1′57″952・・・17番手。
SL出走を予定していた高橋選手に繋ぐことはできなかった。
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雨の土曜日。朝から熱心なファンの方々がご来場。
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岡山に続きレインタイヤ大活躍。浅溝(手前)も深溝もレギュレーションによりパターンは同じ。
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水煙の中疾走するエヴァ紫電。迷う事無く深溝レイン。
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午前の練習走行は120分あるのだが・・・
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両ドライバー合計で30分程度の走行に留まる。
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午後、予選1回目、開始早々にオイルを噴いたマシンが有った為、セッション終盤のアタックに賭けた加藤選手は不発。SL進出ならず。
予選後のコメント

■高橋
「今日は(ボクが)スーパーラップ行く予定でポールポジション狙いだったんだけど、ま~カトちゃんが失敗して(後ろで笑)、Q1ボクが行ってれば10番以内に行けたんだけど・・・ま~作戦ミスでしたね、今回・・・。(後ろで加藤選手、渡辺エンジニア笑)」

■加藤
「全車が出たあとに行って・・・最後に行って“おいしい”コンディションを取ろうとしたんですが、かえって計測1周目にオイル噴いてしまったクルマがいて、出てったいったところでもうタイムが出せる状況ではありませんでした。残念ながらベストラップはみんな計測1周目のタイムだって事になったんで・・・ 非常に悔しい 他人に邪魔された予選になってしまったんですが・・・データーはありますし、明日(決勝レース)はドライという事なので、レースは諦めずがんばります。」

■渡邊エンジニア
「う~ん、午前中の練習走行は今までのエヴァ紫電からすれば悪くないかな~って思ってたんですが・・・なかなかアタックするタイミングが失敗してしまって、チャント走った予選という中ではワーストな記録に終わってしまって・・・明日レースは長いんで、チョットうまいことやって、いい形でまとめられたら良いかなって思います。」

5月4日(金) 午前8時30分 フリー走行/曇り

雨続きのレースウィーク。
今朝も雨こそないものの、曇り空ではコースをドライにすることはできず、各所に水たまりが残る。
ここまでで、もっとも良いコンディションのコースに、まず加藤選手がコースイン。
ミディアムタイヤの4周計測で52″742。
そのままのタイヤで高橋選手に交代、路面コンデションがやや良くなった事に呼応して51″694までタイムアップし、このセッション11番手。
フルタンク状態のマシンとすれば上々のタイム。
決勝レースは晴れ“予想”だが、レース中盤となる午後4時頃から降水確率が高くなっている。
波乱があれば勝機あり!
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初戦岡山の7位は4ポイント。?2がハンディウェイトとなる。
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チームクルーと共に集合写真
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RQ5人も集合。彼女たちの詳細はこちらの「RACE QUEEN」で
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決勝日朝、フリー走行セッションもウェットコンディション。
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セッション開始時には雨も上がり徐々にコンディションは良くなるが・・・。
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ドライには至らず、とうとう決勝スタートまでドライタイヤの出番なし。

5月4日(金) 午後2時00分 決勝レース/晴れのち雨

500kmは110周となるが、500クラスとのタイム差から300クラスは6~8%程周回が少なくなる。
前回の500kmは2008年。
この時は102周が300クラスのチェッカーとなったが、今年は300クラスが速くなった為、もう少し多くなるだろう。
完全ドライのラップタイムが判らないので予測としては102~104周といったところか?
予報通り、決勝レースウォームアップの始まる1時頃は、雲は多いものの晴れ。
ところが、午後2時のスタートに向け、選手紹介、グリッドウォークが進行する最中には徐々に雲が流れ「あれっ雨か?」と、時折空を見上げる人が出てくる。
スタート10分前になると、明らかに雨とわかる水滴がポツリポツリと落ちてきた。
各チーム、グリッド上にレインタイヤ(殆ど浅みぞ)は持ち込んできており、交換時間はまだあるが、交換を決断する程の雨量ではなく、コースは十分ドライである。
フォーメーション5分前・・・雨脚は“傘がいらない小雨程度”になるが、まだドライタイヤで十分だ。
だがここからも雨は“僅か”から“少し”づつ強い雨となり、停車したマシンも一度ワイパーを作動させる程となった。
路面も明らかにウェットのそれと判るようになり、急遽スタートはセーフティカー(以下:SC)の先導により定刻の午後2時SCスタートとなった。
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ウォームアップ走行で初めてのドライタイヤ。こういった時に過去の豊富なデーターが活きる。
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スタート10分前のグリッド上、西の空はこんな感じ。
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スタート5分前。明らかな雨粒が着いたフロントウィンド最後の清掃。以後作業は禁止。
SCスタートになると、そこから“追越しできない”レース開始となりレースラップはカウントされる。
ジワリジワリと、雨脚が強くなり、ここでインターミディタイヤ(浅みぞ)に交換するか、どうか?各チーム選択の判断が迷う中、ストレートをSC先導で各マシンが一列で通過する。
その一団から1台の500と、3台の300がピットロードに駆け込む。
早くもタイヤ交換を決断したチームがあった。
これをきっかけにピット前は大きく動き、我々も含め、各チームタイヤ交換の準備に入る。
この雨は、この後強くなるとは思えないが、ドライタイヤで走り続けるメリットはなく、この予定外のピットインをSC時に済ませた方が良いと判断。
雨が上がり路面が乾き始めてドライタイヤに交換するか、反対に雨が強くなって深みぞレインタイヤに交換するとしても、それを次のルーティンピットとすれば良い。
重要なのはそのタイミングである。
このレースは、ドライバー交代を伴う、2回のピットストップが義務付けられている。
JAFGTマシンなら2回のピットストップで、レースを走り切る事が十分可能だが、パワーの代償として燃費の劣るFIAGT3マシンの多くには厳しく、3回のピットストップ(給油)が必要となるかもしれない・・・。
ピットインを2回で済ますにはタイムを落とさざるえないであろうが、レースでは飛ばして、1回の給油時間を稼ぎだす作戦を取ることだろう。
2周を終え、13台の500と、17台の300が一斉にピットロードに駆け込む。
順調に作業を終えた2号車エヴァ紫電も、ピットロードの“渋滞”にはまり、数秒停車するという事態にも見舞われたが、大きな遅れも無くSCの隊列に復帰、タイヤ交換をしなかったチームに先行されただけの19番手。
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やや濡れコンディションとなった為、SCスタートなる。
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SC1周目でピットインしたマシンをきっかけに、ほぼ全チーム2周目にはピットイン準備。
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ピットアウトでは渋滞も・・・。
翌3周目を終えたところでSCが下がり、本当のレースが始まり、5周目には16位、6周目、14位に上がる。
ところがこのこの頃になると雨が上がり、薄日が差し始める。
ピット前はまだ濡れているが、40台のマシンが走るコース、ライン上は徐々に乾き始めている。
そうした状況を判断し、7周目には早くもドライタイヤに交換するチームも出てきた為、11周目には6位、12周目5位と見た目の順位は上がって行くが、52秒前後で走行する加藤選手に対し、ドライタイヤ勢は47、46、45秒台へとドンドンとタイムを上げてきている。
我々も早くドライタイヤに履き換え、遅れをとらないとしたいところだが、義務ピットインの一回を済ませたいのである。
その為には15周以上を終了した時点でなくてはならない。
というのは、2回のピットインで共にガソリンを満タンとして走り切れる距離(周回)は大体決まっている。
仮に満タンで45周走れるとした場合、2回で90周、レース終了が104周と考えた場合、最初の給油までに最低14周は走っておかなくてはならず、もし10周辺りで満タンにしても残り4~5周でガス欠になる恐れがある。
以上は大雑把な計算だが、決勝レースまでの燃費データーと、実際にリアルタイムでのレース中の燃費とのすり合わせを行い、また500とのタイム差からの最終的なレース距離、そのレースウィークにおける実際の給油スピード(これは厳密にはサーキットよって僅かに異なる)等々から、給油時間はレース中に最終決定をしている。
13周を終えた時点では300クラス3分の2に当たる16台がドライタイヤへの交換を終えているが、0号車(BMW)、43号車(Garaiya)等、一部を除き、その多くはドライバー交代を行なっておらず、あと2回のピットストップを残している。
16周を終え加藤選手ピットイン。
満タン給油。
タイヤはインターミディからドライタイヤへ・・・そしてドライバーは高橋選手に交代。
残り周回は約90周。
これをあと1回の給油、ピットストップで済ませるには、燃料がほぼカラになる45周のロングスティントとなる。
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インターミディに交換した頃からは雨が上がり、今度はドライへの交換のタイミングがカギとなる。
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ピット前に準備されたドライタイヤ。
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ドライへの交換は16周まで引っ張り、高橋選手に交代。ピット前は濡れているがコース上は既にドライの方がタイムが良い。
11位でマシンを受け取った高橋選手、直ぐに47秒台から46秒台へ・・・。
TVモニターに写し出される高橋選手や区間タイムを見て、加藤選手から「100Rはもっと行ける!!」とアドバイスが飛び、45秒台へとタイムアップ。
渡辺エンジニア「このタイム(45秒台)をキープしてくださ~い。」
26周目、トップはNo15(ポルシェ)、次いで11号車(アウディR8)、3号車(GT-R)、33号車(ポルシェ)とFIAGT3が占める。
これらFIAGT3マシンは43~44秒台で周回を重ねるが、多くはあと2回のピットストップが必要な為、レース中盤には見た目の順位が大きく入れ替わる事となる。
最終的に各チームのルーティンピットが2回か?3回かは分からず、現在の本当の順位は、2号車がルーティンピットを完了するまで分からない。
見えざるライバルとの戦いに勝ち抜く為、ひたすら45秒台をコンスタントにラップする高橋選手、既に40周を終えた57周目には6位となり2回目のピットインも迫る。
この時点でトップは0号車(BMW)、2番手は15号車、3番手は66号車で、2号車エヴァ紫電は同一周回の6位ながら、トップからは95秒差を付けられていた。
だがこの後、今回のレースの明暗を大きく分けるアクシデントが発生する。
58周を終え、トップの0号車がピットイン、ここで15号車がトップに立つが、そのストレートで何らかのトラブルか?!!
突然マシンがコントロールを失いピット出口の先のガードレールに激突!反動でコースを横切りストレートのグリーンにストップ。
幸い他車を巻き込む事はなかったが、マシンは大破し、ドライバーは命に別状はないものの重傷。
この救出作業と事故処理の為、SCが入りレースは中断。
こうした場合、一旦SCを先頭に一列に走行、ストレート上でクラス別に停車し、その後クラストップ車両の“前にいる”車両だけ、コースを1周し隊列の後ろに並び、再スタートに備えるのである。
2号車エヴァ紫電の真後ろ、66号車は、直前まで3位だったのだが、0号車のピットイン、15号車のアクシデントに伴い、現時点ではトップである。
その前にいる2号車はコースを1周し300の隊列の後ろに並び、順位は4位となる。
100秒、約1周差が一気に縮まった事になる。
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45秒台の好ラップでロングスティントを走る高橋選手。
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レース中盤では“カラッ”とと言うほどでは無いが、一応晴れ・・・だったのだが・・・。
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レースも半分以上を過ぎた頃、ストレートでクラッシュ発生!SCが介入。これが2号車にとってはGoodTiming!!
その後SCの先導で再スタート、61周目に入るが、このスロー走行時に高橋選手ピットイン。
2度目、そして最後のルーティンピットである。
ガソリンは満タン、ドライバー加藤選手へ。
タイヤは終盤でもプッシュできるようハードのドライタイヤ。
終盤決戦への準備を整えコースへ・・・。
62、63周とSC走行が続き、その間にタイヤを暖め、64周目レース再開。
猛然とスパートを駆ける加藤選手は43秒台、8位で通過。
トップは66号車、続いて11号車、911号車(ポルシェ)0号車、87号車(ランボルギーニ)43号車、31号車(アウディR8)、そして2号車エヴァ紫電。
66号車からはマイナス23秒。
0号車と43号車以外は、まだ義務ピットインを1回残しているので、実質の目標は43号車と0号車だけとも言えるのだが・・・。
70周を過ぎた辺りから、まず87号車、続いて911号車、31号車もピットイン。
自動的に2号車加藤選手は5位に上がる。
この後トップになると思われる0号車とはマイナス11秒、ラップタイムは殆ど同じ44秒台。
ところが79周目、実質トップとなる0号車が500と接触、スピンにより大きくタイムロス、43、2号車が先行することとなった。
そして83周目には66号車、86周目には11号車がピットに入り、順位が明確になった。
残り18周、トップ43号車、マイナス4.5秒差で2号車加藤選手、3秒差で0号車が続き、この3台の争いに絞られた・・・と思われたが、この頃になって、終盤の“ドラマ作りの為か”再び雨が落ちはじめる。
とは言え、90周を過ぎた辺りではトップ3台も43~44秒台と、まだタイムに影響する程ではないが、92周目にはコースの一部ではかなりスリッピーな路面へと変わりタイムも46~47秒台へと落ちる。
そして93周目、スリッピーな路面で真価を発揮する、ABS等電子デバイス装備の許された0号車にパスされ加藤選手は3位にドロップ。
残り10周を切る頃からは、更に雨脚も強くなりタイムも50秒台に落ち込むが、タイヤを換える程の雨量とはならず、ドライタイヤで確実にゴールを目指す。
このコンディションにペースが極端に落ちたトップ43号車は、96周目に0号車に抜かれ、そして加藤選手も98周目にパスし3位へと後退する。
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4位で受け取った加藤選手、ドライタイヤでピットアウト、8位に着ける。
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レース終盤、再び雨が・・!ウェットタイヤが準備される。この天気は全く読めない。
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終盤FIAGT3の4号車BMWにパスされるも2位を堅持。
そして残り5周、ピットストップにより順位を落としていた66号車が4位にまで猛追、加藤選手の52秒台対し48~49秒台のハイペースで2号車の14秒後方に迫る。
だがそれに呼応して48秒台、そして45秒台にまでタイムアップして振り切らんとする加藤選手だが、毎周約2~3秒づつ詰め寄る66号車は、101周には43号車をもパスし3位に上がり8秒後方に迫る。
102周プラス6秒、103周プラス3秒!
しかし104周、0.3秒差で押さえ込み2位でチェッカー!
このレース、序盤の雨、中盤のアクシデントに伴うSC介入、そして終盤の雨と、どこのチームも、当初予定した戦略プランの大幅変更を余儀なくされる荒れたレースとなったが、我々はこれらを充分利用し順位を上げる事に成功した、素晴らしいレース展開となった。
こうした状況下では、ドライバー、マシン、そしてピットクルーの総合力が真価を見せ、不得意なここ富士での2位は正に優勝に匹敵する結果と言える。
続くセパン、SUGO、鈴鹿は、エヴァ紫電にとって全て優勝経験のある相性の良いサーキット。
チャンピオンへの足がかりを作る3連戦、大いに期待していただきたい。
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残り5~6周。カズキング駆る66号車アストンマーチンが猛追!モニターのタイムを見守るクルー。
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何とかカズキングを振り切り2位チェッカー!!
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ここ富士では優勝にも匹敵する2位!思わず笑みが溢れる渡辺エンジニア。
決勝レース後のコメント

■高橋
「もう少し(レースラップ)タイム上げたかったね。そうすれば終盤もう少し楽になった。でも面白いレースだったと思う。あと1周あったら(66号車に拔かれ)やばかった。」

■加藤
「予選は自分たちの実力ではなく、他車のオイルに邪魔されて不本意な17位だったんですが、決勝に関しては過去のデーターもありましたし、ここ富士では比較的いい成績のデーターが残ってたんで、それを信用してスタートしたら・・・直ぐに雨が降ってきてしまったんですが、そこで浅みぞ(インターミディタイヤ)を履く決断を早めにして出ていって・・・非常にペースが上がってたんですが・・自分たちの中の作戦として、やっぱ2ピットで抑えたいので・・・そこまで(ドライ路面に対し)タイヤがもつか?不安だったんっですが・・そこはヨコハマさんが本当に・・新しいスペック(のタイヤ)はもってくれたんで、これがひとつ大きなアドバンテージになってくれました。そこからは高橋さんもボクもドライでプッシュしてたんですが・・・くるまのバランスも良かったですし、レースラップでタイヤのタレも無かったんで・・非常に前を向く面白いレースができました。でも最後の雨の中、あのFIA(GT3マシン)の電子デバイスに負けました。ドライバーの差じゃないな・・・クルマの差で負けました。でも17位から表彰台取れるとは思っていなかったんで、非常に楽しいレース・・・応援してくれた皆さんが盛り上がれるレースができたんじゃないかなと思います。次はセパン・・・得意なコースなんでがんばります。」

■渡邊エンジニア
「え~っと・・・予選が厳しい中(17番グリッド)、決勝は追い上げて2番になったって事ですけど、とりあえず・・・大体当初予定していた戦略通り事が進めば・・・表彰台までは行かないにせよ、トップファイブ位には行けるかなと思ってたんですがいきなりレース前に雨が降りだしたりして・・・予定していた展開が全て崩れちゃった訳なんですが・・・ま~そうした天候もうまく味方してくれて・・・両ドライバーもうまく走ってくれて・・・ピットのタイミングも、SCのタイミングもよくて予想以上に上まで上がる事ができた・・・なんで(照れ笑いながら)想像以上に順位が良かった。結構チームワークでとれた感じがします・・・特に今回に関しては・・・次も頑張ります。」
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隣県、神奈川から家族と共に応援に来ていた愛娘を抱いて表彰台に上がった加藤選手と、高橋選手。
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ピットでは応援旗を持って待ち受けたファン、RQと共に・・・。
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2位、クリスタルのトロフィー。

DATE:2012/05/16