GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 8
SUZUKA GT 300km 1/5ページ

開催日
2003年11月15〜16日
サーキット
三重県:鈴鹿サーキット
マシン名
「リニューカー・インターリンク・ベルノ東海NSX」GT300クラス:ゼッケンNo2
ドライバー
高橋 一穂・渡辺 明

13日(木) 設営 晴れ

GTフル参戦2シーズン目も、いよいよ最終戦となった。ここ地元東海、三重鈴鹿サーキットはデビューレースの「ポッカ1000km耐久」から6戦目ともっとも多く、走行周回も、もっとも多い。しかしタイム的にはいつも平凡で、このNSX(300)にとっては、相性が良いとは言えない。特にパワー的なものでは無く(勿論あるに越した事は無いが・・)、足回り、タイヤのポテンシャルを完全に引き出せない。またそれができればまだまだ、トップを狙えるマシンでもある。それらについては最近突破口と思われる点も見つかったが、今回試してみるには、"ハード"が間に合わず、また当然テスト時間も無い事から、来シーズンまでお預けとなった。
は、ともかく最終戦、ここ暫く遠ざかっているポイントをGetし、シーズンを締めくくりたい。

photo近い事から午後サーキットに入ったらピット前は満パン状態。とてもトラックを入れられない。

photo仕方ないのでチョッと離れた所で荷降ろし。人海(と言っても4人)戦術でピットまで運ぶ事に・・。

設営も完了しそろそろエンジンを掛け、撤収しようとした頃、車検担当の方がフラリとやってきて「あれフェンダー直ってない。」って何の事?

どうやらフロントフェンダーがドアに少しかぶさっていて、真横から見た時にわずかにドアの(前)見切り線が隠れている。モテギからこの状態で問題無かった事だったのに、なぜ今になって・・?じゃ同じ形の500NSXもダメじゃん。って事で、見に行くと一部の500チームは細く切ってある。NSX全部ダメなのである。

なんでこんなシリーズ最終になって?しかも速さに関係無い部位と思われる箇所を。でもしょうが無いので、グラインダーで削り落す事にする。速さに関係無いんだから・・・。よく見るとテクニカルパスポート(レース毎の申し渡し事項が記入されたファイル)にチャンと書いてあった。

photoフェンダーをグラインダーで削り落す。

photo真横から、矢印のドア「見切り線」が見えなくては行けない。

とか何とかで、あたりもすっかり暗くなった頃、設営日、エンジン「火入れの儀」が行われた。ところが今度は水漏れだ。5月の菅生程ではないが、僅かにもれている。しかし漏れ箇所が判らない。こういうのは「僅か」な方が判りにくいのである。結局あれこれ可能性のある箇所の増し締め、オーリング交換等で止まったので良しとした。

初日からトラブルが発生する時は、意外と調子良いんだけど・・・はたして・・。

photo最後は水漏れ。設営日に何かある時は、その後は平和な事が多いんだが・・。

14日(金) フリー走行 晴れ 路面:ドライ

大きな改造はできないが、現在のコンポーネンツの中で、最大限の性能を引き出さなくてはならない。幸いここ鈴鹿はポッカ1000kmで走りこんだデーターも豊富であり、昨年のタイムを更新できるだけの自信はある。

これまでのベストタイムは、昨年の同戦の2'97"012、今年の仕様では1000kmの2'107"049である。9月のGT合同テスト(我々は不参加)では、多くのマシンが既に6秒台に入っており、最低限昨年のポールタイム(2'7"121)近くを出さないととても勝負にはならないだろう。

今回は戸田レーシングからも、新スペック(若干のパワーアップ)のエンジンが投入され、チーム一丸となってこの最終戦にかける。

photo前戦オートポリスに比べれば格段に暖かい。

photoお隣はプライベート500の「JLOC」と地元鈴鹿の「フェラーリ」。

photo「マシンX」の菅選手と筒井選手がそろってやってきた。菅選手は9月TIでの火傷跡がまだ残っているが、徐々に消えている。

photoウイングと、エア圧調整でタイムを詰めて行く。

前戦のオートポリスの様にコースの慣れは全く不要の、このサーキット。最初からマシンセッティングの為の走行であり、渡辺選手がまずコースイン。しかしいきなりコース上のオイル為、赤旗中断。出鼻をくじかれたが再開後は、順調に周回をこなすものの、赤旗原因のオイルにより、コースコンデションは悪い。しかしウイングの角度調整を行いつつ、古タイヤで2'9"674と、8月「1000km」時を上回るタイムをマーク。その後高橋選手に交代。同じ仕様で、2'13"27と、やや仕上がりが遅れる。いつもに比べ、セッティングに関する無線でのやり取りが多い。大きな方向性では悪くないようだが、コーナーによって、アンダー(ステア)、オーバー(ステア)が変わりセッティングを詰めきれない。

タイヤに片減りの兆候も見られ、タイヤの性能を充分に出し切れていない様だ。

photo今日は赤旗が何度出た事か?

photoタイヤの片側(矢印)だけが減っている。もう少し均一に使用しなければ・・。

午後はNEWイヤを使用し更なる煮詰めを行うが、4回に渡る赤旗中断で走行が分断され、思うようにペースを上げられず、渡辺選手2'8"888、高橋選手2'12"012。赤旗中断を利用しつつ、キャンバー変更、スタビ交換を試してみたが、良い方向に向くほどではなく、今日のフリー走行はクラス15位。

トップ「シグマセリカ」だけが2'6"687と7秒を切り、7秒台が5台である。

photoこの季節クーラーは要らないが、やはり「風」は欲しい。

photoキャンバーも変更する。

また今回の鈴鹿GT最終戦では、サポートレースとして「マーチカップ」と「インテグラワンメイクレース」が開催される。

マーチは鈴鹿初開催となり、東西各シリーズの上位ドライバーが集結し日本一が争われ、これには以前「S2000」で共にレースをした西畑選手が西シリーズ上位(何位かは知らない)ランカーとして出場。しかし午前のフリー走行2周目にS字でクラッシュ!フレームまで曲がってしまうダメージを負い、修復作業に東奔西走中である。

「インテグラ」は関西シリーズの最終第6戦で、こちらには、弊社走行会でもお馴染みの山田選手が今シーズンフル出場しており、10月のF1日本GPチャレンジカップ出場を目標にしていたが、惜しくも逃している。今回はシリーズ最終戦、かっこ良く締めくくりたい。

photo屋外の「テグ村」。雨が心配だが・・。

photoインテグラ山田選手と、メンテガレージ「MRS」の森本氏。

photo夜間メンテナンスの真っ最中。軽トラは舘レース監督の愛車。

photoこれは500用カナード。300には大きすぎると、使用していなかったが、今回使うかもしれないので、シートでカラーリング中。どこのNSXに使われていたか解りますネ?

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