モータースポーツ

2012:SUPER GT第6戦 富士スピードウェイ

2012シーズン 紫電
2012年09月27日

12R06-000.jpg 好天の中、搬入作業が始まるが・・・

SUPER GT第6戦 富士スピードウェイ

5月第2戦と今回の第6戦と、年2回シリーズ戦が開催される富士スピードウェイ。
トップスピード重視のこのサーキットはパワーの少ないEVA紫電は不得意と思われるが、昨年9月は3位、今年の5月は2位と相性が悪いわけでは無さそうだ。
だが、8月9-10日の公式テスト時においては、12台が参加する中トップから1.5秒差の6番手タイム。
トップから5台は、ここ富士では圧倒的に有利と思われるFIAGTマシン勢と思いきや、その中に2台のJAFGTマシンが加わっている。
共に今年デビューのハイブリッド16号車(無限CR-Z)と31号車(プリウス)で、2012年度JAFGT仕様に作られたマシンは空力的にも有利な車体に加え、熟成が進んだハイブリッドシステムが優位に働き、これからのシーズン後半をかき回す台風の目となることは必至であろう。
反対に2号車EVA紫電は、リストリクター(エンジンの空気吸入口)だけは拡大され、パワーこそ上がったものの、それは本来のパワーに引き上げられたFIAGTマシンに対しての相対的な措置であり、FIAGTとのビハインドが埋まったわけではない。
シーズン序盤、こうしたマシン群が、まだ熟成の進まない中、ポイント圏内に入り、5月の富士では500kmという距離にも助けられ2位表彰台を得ることができたが、終盤に向けては苦戦となりそうだ。

12R06-005.jpg 林のすぐ向こうは富士スピードウェイ。レースに向けた積込は設営日の午前。 12R06-046.jpg ピット前のラインは前後含めて4台が同じ紅白ライン・・・だった。

9月8日(土) 練習走行 / 晴れ

昨日の設営日と同様、快晴のもと午前中のプラクティス開始。
1ヶ月前にここ富士での公式テストのデーターもあり、大きなセット変更も無く、タイヤ選定・・といっても、既に使用可能なタイヤマーキングされているのでそれらに対する合わせこみを行う。
実質2種類程度のタイヤを、どちらをレースで使用するか?また午後の予選も踏まえてどうするかを決めるのある。
予選で使用されたタイヤは、そのままマーキングされ、決勝のスタートタイヤとしなくてはならないので、決勝レースにおいての戦略にまで影響する。
その為、このプラクティスでは、そうした事を踏まえた重要なシミュレーションとなる。
そうした中、加藤選手のベストタイムは1′41″712の6番手タイムをマーク。
トップは33号車(ハンコックポルシェ)40″438と、1.3秒差!
この間には2台づつFIAGTマシンとJAFGTマシン、8月テスト時と同様、16号車と31号車とハイブリッドマシン2台が入っている。

加藤選手により、タイヤ、足回りのセットが決まった所で高橋選手に交代。
走り込むほどタイムの上がって行く高橋選手だが、43~44秒台でタイムにバラつきも見られる上、8月のテスト時に出ていた42秒台に届かない43″492がベストと低迷。
加藤選手のロガーと比較したり、車載ビデオで学習したりと、相変わらず研究熱心だが、何かキッカケがつかめない高橋選手。
マシンのバランスは悪くないだけに、あと少しのタイムアップを期待したい。

12R06-099.jpg プラクティスはいつもゆっくりコースインする加藤選手。 12R06-515.jpg 過去のデーターも豊富な上、8月のテスト参加もあり、セッティングは早めに決まるが、FIAGT勢との差は如何ともしがたい。 12R06-526.jpg 多くの時間を高橋選手の走行時間にあてる。

9月8日(土) ノックアウト予選 / 晴れ

SUPER GTのスターティンググリッドを決める予選はSUPER LAP方式と、ノックアウト方式のふたつだが、今回富士スピードウェイでは初めてのノックアウト方式。
これは、1回目Q1のアタックで上位16台がQ2に進出、更に上位10台が最終Q3に進み上位10グリッドを争うのであり、1人のドライバーが連続でアッタクはできない。
また、Q1、Q2で使用出来るタイヤは1セットのみで、Q1、Q2で終わった場合はそのタイヤがスタートタイヤとなり、Q3に進出した場合は新たに1セットタイヤが使用でき、そのタイヤがスタートタイヤとなるのである。
午前中の練習タイムでは高橋選手のタイムでQ2突破の壁は厚いが、8月練習時のタイムや、走る込むほどにタイムアップする伸びしろに賭け、Q1を高橋選手、Q2を加藤選手とした。
Q1までのインターバルでもイメージトレーニングを重ね、臨んだQ1。
「アタックは計測2周目だけですから・・・」とエンジニアに念を押されコースイン。
アウトラップの後、計測1周目は前との間隔を空けクリアラップを作り、2周目にアタック。
セクター1は午前のプラクティスを上回るものの、セクター2はやや遅れ、セクター3で挽回するも、1′43″246!
42秒台に入らない。
そのままもう1周アタックに入る。
Q1突破には42秒台中盤、コンマ7秒は必要である。
だが再度のアタックはセクター2でベストをマークするも、セクター1、3のタイムのバラつきが響き、43″224と若干上回っただけで22番手。
これ以上のアタックは、結果Q1突破できず、このままスタートタイヤとした場合のリスクが大きいと判断。
Q1突破は断念。
Q2、加藤選手へと繋ぐ事はできなかった。
レースラップとして44秒台でラップできれば充分だが、その為にも42秒台のリズムを取り戻しておきたかった高橋選手としては悔やまれるところだが、レースタイヤとしての温存を図る事とした。

12R06-146.jpg 車載ビデオ学習に余念が無い高橋選手。右端はドライビングアドバイザー舘“師匠”正面は・・ん? 12R06-162.jpg Q1予選に出る高橋選手を見守る加藤選手と渡邊エンジニア 12R06-168.jpg 結果は・・・Q1突破ならず・・・。
12R06-181.jpg キッズウォークでの両選手。後ろにマシンが出ているのは早めにメンテナンスが終了したので、給油時間を測っていた。 12R06-313.jpg Q1敗退の余波・・・早くメンテも終了、まだ明るい内にメカも撤収。

■予選後のコメント
■高橋「ま~申し訳ない・・本当に・・皆さんに・・ごめんなさいね。もうちょっと・・もうちょっと自分のベストであとコンマ5から7ぐらいは早く走れるかなと思ったけど  ま~ダメでした。すんません。」
■加藤「う~ん・・今日の予選は一生懸命頑張りました。(笑:走ってない)・・・それは冗談として、ま~本来FIAGTが持っている速さが・・各チーム煮詰まってきてそれが発揮されてきたのかな・・と、逆に今までそういう(FIAGTチームの)取りこぼしてきたところを、我々が拾ってきたんですけど、やっぱパワー勝負なってしまうと・・・富士はきついですね。ただ色んな戦略とか明日の天気(雨予報)も含めてチャンスもない訳ではないので頑張りたいと思います。」
■渡邊エンジニア「元々(トップ)スピード勝負では得意ではない紫電・・・富士ではあったんですけど・・想像していた以上に周りが早くて・・高橋選手のアタックも不発に終わってしまって、明日は苦しい順位(22番グリッド)のスタートになっちゃいましたけど・・・ま~予想よりも周りが早いってのが読み違えて事かなってとこがありますね。後はもう頑張るしかないですね。何か極端にクルマのバランスが悪いとか、何かが壊れちゃったとかていうのは全然無いんですけど・・・全体的に特に顕著に・・JAFGTカーとFIAGT車両と・・・JAFGT車両といっても今ハイブリッドシステム積んだ2台が走ってますけど、あの辺は(ハイブリッドを使って)うまく活かせて早く走れるコースではあるんで上の方にいますけどそれ以外のJAFカーとFIAGTカーとの差が顕著に出ちゃう・・分かりやすいとこなんで・・・ま~苦しい戦いになると思いますけど・・・頑張ります。」

9月9日(日) フリー走行 / 晴れ

今日の雨予報もどうやら外れ。
山の天気は良くも悪くも予報通りには行かないようだ・・・。
フリー走行での高橋選手は44秒台を連発、タイムも安定。
無論満タンのレース想定で44″061まで詰め、レースラップとしては充分以上。
高橋選手から加藤選手へのドライバー交代、タイヤ交換シミュレーション。
今日のスタートは高橋選手スタート。
そう決勝レースは高橋選手スタートの予定。
加藤選手も43秒中盤でマシンチェック。
マシンのバランスも良く、レースラップも悪くないと思いきや、このフリー走行で上位4台は41秒台、更に8台が42秒台と、圧倒的なタイム差!
このフリー走行、加藤選手の43″439で16位。
フルタンクでもバランスの良いEVA紫電にとって、レース想定で走るこのフリー走行において、トラブル等が無いにも関わらず、これほど順位が低いことは珍しい。

12R06-325.jpg フリー走行の走り出しは高橋選手。ここから既に決勝想定。 12R06-328.jpg このセッションは重要。皆一斉にピットを離れる。 12R06-347.jpg 雨予報があったが、どうやら大丈夫・・・。

9月9日(日) 決勝レース / 晴れ

決勝レーススタートの午後2時から65分前、スタートドライバーの高橋選手が8分間ウォームアップの為コースイン。
朝のフリー走行からのセット変更点の確認となるが、いまひとつリズムが合わない高橋選手にとっては“ドライビング”の再確認でもある。
ところがこのウォームアップ走行においてブレーキをロックさせ、フラットスポットを作ってしまった。
フラットスポットとはハイグリップなレーシングタイヤにおいて、ブレーキをロックさせたり、スピンなどでタイヤの回転が止まったまま、横方向にスライドした時などにタイヤの一部を偏摩耗させてしまうことで、この状態で走行すると激しい振動を伴い、とてもレースができる状態ではなくなってしまい、レース中でも交換を余儀なくされる事は珍しくない。
しかしこのSUPER GTのルールでは、決勝の“スタート時”には、昨日予選終了後マーキングされたタイヤを装着していなくてはならないのである。
今年岡山で、このスタート用マークキングタイヤを1本交換しているが、予選時のアクシデント(接触)の為、ルールにのっとり審査委員会の承認手続き経た上での交換であり、今回はこれに該当しないのである。
選択肢は3つ。
このタイヤのままグリッドからスタートし、直後、または、ルーティンピット時にタイヤを交換する。
別のタイヤに交換し、グリッドについてスタートするが、当然ドライブスルーペナルティを受ける事となる。
そしてチーム選択したのは、決勝レースがスタートするまで、指定のマーキングタイヤを装着したままピット前に待機し、スタートと同時にタイヤを交換しレースに加わる・・・これがもっともリスクとタイムロスが少ない選択である。
グリッドに着くためのピットオープンが終了ピットロードがクローズとなる。
この時点でピットスタートという選択肢のみとなる。
約40分のスターティングセレモニーが続く中、ピット前で待機するEVA紫電。
グリッド上同様、マシンチェックを怠らないメカ。
コンセントレーションを高めるドライバー。
フォーメーション開始5分前。
グリッド上では全ての作業が禁止されるが、ピット前での作業は続けられ、スタートの準備に入りドライバーも乗り込む。
フォーメーション開始、全車ゆっくりとグリッドを離れて行く中、ピット前でエキゾーストノートが響く。
今回他にもピットスタートなるマシンがあり、それらのマシンがピット離れ、ピットロードエンドにマシンを着けている。
フォーメーションラップを終え、セーフティカーがピットロードに入る。
グリーンシグナル点灯でレーススタート。
EVA紫電作業開始!
ジャッキUP、既に前輪ナットは外されている。
通常前輪から後輪への移動は給油中に行われるので、移動時間はロスとならないが、今回は全てがロス時間となる。
いつもと異なる素早さで移動し後輪に取り掛かるタイヤマンだが、確実に作業終了。
ジャッキダウン、エンジンスタート、ピットを離れる高橋選手。
しかし最終コーナーよりの15番ピットからピットロードエンドまでは“果てしなく”長く、60Km/h制限が恨めしい。
既にピットスタートの2台は影も形も見えない。

12R06-573.jpg スタートドライバーの高橋選手、ウォームアップに出るのだが・・・。 12R06-372.jpg ブレーキをロックさせスタートタイヤを壊す。 12R06-374.jpg グリッドに着けず、セレモニーが進む中、ピット前で待機。
12R06-381.jpg マシンのいないグリッド上はまるで撮影会の様相。 12R06-397.jpg スタートと同時にタイヤを交換しスタートする。 12R06-399.jpg スタート直前、半ばヤケクソの激を送る加藤選手。

猛然と追う高橋選手。
オープニングラップでは既に10秒以上水をあけられ、当然の事ながら、前を行くマシンは全く見えない23位の最後尾。
だが高橋選手はこの単独走行で44秒中盤のラップタイムを刻む。
トップグループは43秒台だが、中位グループの44~45秒台と殆ど変わらず、45~46秒台の下位グループとは確実に差を詰めている。
6周目に入り、ピットロードエンド付近で、1コーナーを回る88号車(ランボルギーニ)を視認、4秒差と迫る。
当面の目標が見え勢いづく高橋選手だったが、500のトップグループが追いついてきたこの周、最終コーナーでアウトにはらんだEVA紫電と、500クラス3位走行中の35号車が接触!
共にスピン、ストップを喫してしまう。
ここで15秒のロスと、この接触でドライブスルーペナルティの裁定をくだされる。
幸いマシンには影響は無く、11周目にペナルティを消化、約31秒をロスするものの、その前後はそれまでと変わらぬ44秒台のペースで周回を重ねる事ができた。
モニターには順位こそ20位と表示されているが、後ろはトラブルを抱えピットインした為で、実質最下位に変わりはなく、300マシンと出くわす事の無かった特異なスティントとなった。

12R06-589.jpg 最後尾グリッドより後のピットスタート・・より後のピット前からのスタート。同クラスと出くわす事はなかったのだが・・。 12R06-401.jpg ところが500クラスが追いついてきて接触!ペナルティを受ける。 12R06-404.jpg ドライブスルーペナルティでピット前を通過する高橋選手。

20周目ルーティンピット予定だったがペースが良いので1周伸ばし翌21周目ピットイン、この周にトップの66号車(アストンマーティン)にラップされる。
波乱のスティントを終えた高橋選手から加藤選手に交代。
このレース66周だが、300クラスは恐らく61~62周。
残り40周以上を加藤選手に託す。
当初の予定ではここでタイヤを左2本のみ交換として、ピットロス(8秒前後)を削る予定だったが、この位置では大きな意味を持たないこと、終盤のプッシュに無理が効かなくなると考え、タイヤを4本交換。
加藤選手を送り出す。
順位は変わらず20位、19位はピットイン直前まで35秒前を走っていた27号車(イカ娘フェラーリ)で、同じ周にピットイン、給油時間の差からか?ピットアウト後は22秒差に縮まる。
このピットアウトの時点で既に17位まで周回遅れにされており、勝負権は失っていたが、何とかポイント圏内(10位)までEVA紫電を導こうと加藤選手の力走が始まる。
その後は各車ルーティンピットが始まり、順位が入れ替わり、差は縮まって行く。
26周を終え18位、翌周17位、32周目16位、10位の11号車(アウディ)とは65秒差、残り30周。
1周2秒以上詰められる程EVA紫電が早くも、アウディが遅くもない。
だがチャンスはいつ転がり込むかは分からない。
僅かなチャンスを活かすべく44秒前半で飛ばす加藤選手。
15位はピットアウト時からズッと前にいる27号車。
序盤トップを快走していた66号車がトラブルの為か徐々にペースダウンした為、代わってトップに立った33号車(ハンコックポルシェ)が35周辺りから真後ろに迫ってくる。
43秒台のハイペースだ。
その後も2、3位を形成する16号車(CR-Z)と 31号車(プリウス)の2台のハイブリッドが迫る。
序盤コースアウトし大きく遅れた31号車は42秒台とトップより早いペースで追い上げているが、16号車は43~45秒台とタイムがバラつきアベレージでは加藤選手の方が早い。
だが周回遅れが、2、3位を抑えこむわけにもいかず、41周目に16号車、44周目には31号車を共にストレートエンドからのブレーキングで先行させる。
44周目ダンロップコーナーからのテクニカルセクションで前を行く27号車に揺さぶりをかけ、肉薄するもストレートでアッという間に離され、なすすべがない加藤選手だったが、45周目、得意の100Rで慎重に横に並びヘアピンの進入でオーバーテイク、14位へと上がる。(66号車はピットで既にリタイアとなっていた。)
ポイント圏内の10位、30号車(アウディ)からは43秒マイナス。残り周回は15周。
13位は11秒前を行く14号車(IS350)、以前から参戦しているが、今年度仕様への改造が認められ、施されている“早いはず”のJAFGTマシンだが、いまひとつセットアップが決まらず低迷しているようだ・・・。
その14号車との間には1周先行しているトップ3台、33号車、31号車、16号車が入っている。
前2台は48周目に14号車をオーバーテイクして行くが、ここに来てペースが44~45秒と遅くなった16号車に対し、終盤の追い上げの為タイヤを温存していた加藤選手は43秒台!
50周目には1秒差、53周目にはコンマ3秒差とテールtoノーズ。
ペースは完全に加藤選手が上回り、タイヤにもまだ余力があるが残り周回は少ない。
このままでは14号車にも離されてしまう・・・54周目、中盤16号車を先行させた場所と全く同じストレートエンドから1コーナーのブレーキングで今度はEVA紫電、加藤選手が16号車をオーバーテイク。
順位が入れ替わるわけではないが先を急ぐ。
14号車は僅かコンマ7秒前。
55周目の終盤に入ってガソリンも減ってきた事とも相まってか、43″349のベストタイムをマーク!タイヤの余力も充分なようだ。
ポイント圏内の10位とは40秒マイナス、残り周回6周では到底届かず、11位以下は全て単なる完走に過ぎないが、目の前のライバルに闘争心を燃やさないのであればレーシングドライバーの資格がないのと同じ。
57周目、ストレートは僅かに早い14号車のスリップに着くEVA紫電、だが1コーナーのインをキッチリ抑える14号車、EVA紫電得意の100Rでも先行を許さない。
ヘアピンから立ち上がり、ダンロップコーナーにむかう300RではEVA紫電が先行。
サイドの視界から消えた14号車だったが、ダンロップコーナー進入で再び前に出る。
左、右の切り返しでラインが交錯!
殆どサイドバイサイドの激しいバトルが繰り広げられるが、最終コーナーからは14号車先行。
この14号車とのバトルは最終ラップまで続く。
まず500トップがチェッカーを受け、続いて300クラストップの33号車がチェッカーを受ける。
最終コーナー側ストレート、先に見えたのは14号車、EVA紫電はコンマ25秒差で後塵を拝する事になり61周、13位チェッカー。
苦しい3戦連続ノーポイント。
ポイントとしては1位とは35ポイント差。
ピットスタートでの遅れ、接触で止まった遅れ、ドライブスルーペナルティの遅れ、これらを合計し失ったタイムで「タラ・レバ」レースをやれば、表彰台は無理でも、充分ポイント圏内に入れたのでは・・・
などという事が、3戦連続・・・
もうあとはない。
残り2戦、40ポイント以上の差がついていないので理論上チャンピオンの可能性が消滅してはいないが事実上チャンピオン争いからは取り残されたと言えるが、次戦オートポリスはEVA紫電06年初優勝のサーキット。
オートポリスも続くモテギもEVA紫電ラストラン・・・紫電よこのまま終わるマシンじゃないだろ・・・。
オートポリス8月末のテストでも上々の仕上がり。
ここで一矢報いて、チャンピオン争いをかき回してやりたい。

12R06-597.jpg やっとルーティンピット。なんだかここまでが長かった。 12R06-603.jpg 後ろはトップ争いの16号車CR-Z・・こちらは周回遅れのなので、途中先行させたのだが、ペースが悪いので途中でまた抜き返す。 12R06-611.jpg 終盤は14号車と白熱のデッドヒート。順位はともかく、加藤選手としては“楽しめたのかも・・・。

■決勝レース後のコメント
■高橋「もうボロボロだったホントに。もう風邪ひいたし・・ぶつかったし・・予選もダメだったし・・・また次、また次・・・(ばっかりですが)また次です。」
■加藤「今回はドタバタしたレースになったんですが・・・やはりFIAGTのトップグループからすると、タイム差もかなりあって・・・紫電のポテンシャルの・・限界が我々の予想より低かったと・・・いう反省を踏まえて次回頑張りたいと思います。」
■渡邊エンジニア「8分間のウォームアップ走行から、タイヤをロックさせてフラットスポット(部分摩耗)を作ってしまって、レースで走れる状態で無くなってしまったというところから始まり、今のルールではオフィシャルがマーキングを前日に行い、そのマーキングされたタイヤでなければスタートできない。それを代えると言うことはルール違反なので、ペナルティをうけなければならないので、オンルールで行くには、皆がスタートした後にフレッシュタイヤに交換しスタートする事になったんで著しく最後尾から走る事になってしまった。 高橋選手、実は走り始めてからのペースはそんなに悪くはなかったと思うんですけど、ただ・・・また500にラップされる頃に接触して、今度はペナルティをもらう・・・また最後尾と・・・。とりあえず色々戦略的な部分で、実はタイヤ2輪だけ交換とか事前準備していたんですけど、それらすべて行うこと無く・・・、ピットスタートになって、ペナルティで最後尾になってしまった段階で、加藤選手がピット時間詰めて追い上げたところで・・・悪い言い方ですが「焼け石に水」な状態なんで・・・確実な完走を目指ということで、タイヤ4輪交換にしてゴールまで行った。 (交代した)そのあと加藤選手に代わってからは大きな問題は無く・・・最終的には13番・・・ とりあえず何事もなく完走するのが重要なんだなって強く感じましたね。 だから通常の順位・・22番(グリッド)でしたけど・・何事も無く終わっていればポイント圏内でゴールできたのではないかなというのは実感としてあります。っで、昨日予選で皆ものすごいラップで走ってたんで・・全くもって勝負になんないかなって思ってたんですが、レースラップに関しては、トップの3台から5台は我々からは見えないタイムで走ってたんですが、それ以外に関しては事の他、想像していた範疇のラップタイムだったんで、うちもスタートの順位がちゃんとそれなりにしていれば、全く勝負できないわけではないな・・・と実感しましたね・・ポジティブな部分としては・・・。 それ以外の部分は・・いかんせんこういう形で終わってしまったので 加藤選手に関しては・・消化レースになってしまった。 ま~クルマのバランスやタイヤの使い方に関しては特に大きな問題は出ていないので・・次のオートポリス・・テストも行きましたし・・いい感触を得てるんで頑張りたいと思います。」