モータースポーツ

2012:SUPER GT第3戦 セパンサーキット

2012シーズン 紫電
2012年07月09日

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2012年SUPER GT第3戦 セパン
開幕戦岡山7位、第2戦は絶対不利な高速サーキット富士2位と予想以上に順調な2012年シリーズ。
更にここからの3連戦、セパン、菅生、鈴鹿は紫電にとっては全て優勝経験のある得意なサーキット。
例年、ここで高得点を得て、チャンピオン争いの足掛かりとしていただけに、ここまでの2戦でランキング4位は大きなアドバンテージといえる。
セパンはヘアピンカーブで繋いだ短かいストレート2本他、中速コーナーが連続的に繋がった、常に横Gが掛かるテクニカルサーキット。
無論パワーがあるに越した事はないが、むしろコーナリング性能の高いJAFGTマシンが有利と思われる。

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メカスタッフの、サーキットとホテルの往復はこんな感じ・・。
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そのクルマのフロントウィンドウにはこんなプラカードが貼ってくれてあったが・・・オフィシャルではない。(笑)
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高速道路で時々見かけたレーサー!なんでも“速い”自転車は高速道路を走ってもいいらしいとか・・・。本当?!!
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昨年から変わったホテルの朝食ビュッフェ。温かいものはスクランブルエッグだけ。(この時は早すぎてまだ出ていなかった。)これでメニューのほぼ8割かな・・。何か寂しい・・?
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スタッフによって異なるが、4~6日の滞在なので日本の味が恋しくなるほどでは無いが、日本の味は何か持ち込む。エンジニアシンタローの好きな「ぬれおかき」
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いつも国内では応援に来てくださるファンの方が、今回初セパン。差し入れを持ってきてくださった。

また“灼熱のセパン”と揶揄され、マシンもさることながら、ドライバーに対する暑さ対策が必要となるところだが、我々のチームとしては特に“セパン”対策という物はなく、5月の第2戦から季節が大きく変わるこのセパン戦からは“夏”仕様というのが正しい。
またセパンでは、レーススタートも通常の国内戦より2時間遅い、気温も下がり始める午後4時からという事もあり、むしろこの後に続く国内の菅生や、鈴鹿(POKKA1000km)の方が暑さ的には厳しいというのが本音だろう。
セパンについて最初の仕事は海上輸送を含めて約3週間手元を離れていたマシン、機材のチェックである。
海上輸送もあり、特に湿気、錆びにより電気系のトラブルが出たことも少なくない。
また、トラブル時にパーツの調達や修復が、国内の様にはいかない。
むしろこうした事に対する対策や、チームの適応力も“セパン”仕様と言える。

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今まで輸送用コンテナを置いていたピットすぐ裏の場所にホスピが出現!コンテナは遠くに移された。
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その為、レースウィーク中使用頻度が少ない補修品や梱包材等も、ピット内に置かざる負えなくなった。
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広々と使えていたセパンのピットだったが、狭い苦しいいものになってしまった。
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第2戦富士から10日後には船積みとなった為、ステッカー等簡単な作業は現地にて・・。
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今年のセパン仕様。側面も少し違う。
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任意測定(仮車検)待ちは国内と変わらぬ光景。

6月9日(土) 午前10時 練習走行/晴れ

そうしたマシンの状態を確認するべく最初のセッションは120分のプラクティス。
第2戦から比べ、一気に気温、路温の高くなったこの第3戦用に数種のタイヤを用意。
まずは加藤選手により、各部の確認を兼ねて、午後の予選、SuperLapに備えてNEWタイヤの皮むき。
マシンも、ドライバーも特に問題なし。
その後タイヤテストに入り、徐々にペースアップ。
セッション開始早々に、コースの一部で雨がパラついたようだが、殆どタイムに影響はなく、その後忘れ去られる程度の雨で、程無く2′06″58をマーク。
これは2007年にMR-Sがマークしたコースレコードと同タイムだが、トップは既に5秒台に入れている66号車(アストンマーチン)始め上位4台のFIAGT3マシン群に続く5番手。
加藤選手からは、オーバーステア気味というコメントがあり、若干のセット変更を行い、06″035までタイムアップ・・・するも順位は変わらず5番手。
合計、計測8周を終え高橋選手に交代。
続く高橋選手はまず連続8周を走行、12秒台から11秒台へ入れる。
やや伸び悩んだところで一旦ピットイン、加藤選手の走行データーと重ね比較。
ウィークポイントのアドバイスを受け再びコースへ・・・。
タイムは程なく10秒台へは入り、10″35、そして10″05までタイムアップしたところでセッション終了。
あと1周出来れば充分9秒台へ入れる事ができただろう。
走りこむ程にタイムアップ、まだまだ伸びしろを見せる高橋選手である。

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前戦富士から比べれば“一変”だが、午前中の気温、路温はそれほど高いものではない。
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3台のアウディに囲まれプラクティススタート。
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“今年は”トラブル無くプラクティスを消化。
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走行の合間は、いつもビデオ学習の高橋選手。走るほどにタイムUPはするが・・・。
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予選も含め、強烈な日差しは無く1日こんな空。
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予選1回目を終え、2番手タイムでSL権を得た。

6月9日(土) 午後3時30分 予選1回目 午後4時30分 SuperLap /晴れ

午後の予選は富士に続き、SuperLap(以下:SL)方式。
1回目予選の上位10台が、2回目予選というべきSLに進出し、上位10グリッドを争う。
また1回目予選と、SL出走は同じドライバーは走れない。
その1回目、15分間の予選は加藤選手の出走、皮むきだけのNEWタイヤでコースイン。
2周の暖気後のアタックは2′05″515!2番手タイムをマーク。
そのままもう1周のアタックはは05″739とタイムUPはならなかったが、SL進出は硬いのでそのままピットイン、タイヤを温存。
というのも、昨シーズンまで決勝レースのスタートタイヤは、SL進出したマシンは、SLに使用したタイヤが決勝レースのスタートタイヤとするのだが、今シーズンからは、予選1回目に使用したタイヤか?SLで使用したタイヤのいずれか?で決勝レースをスタートする事となった。
どちらになるかはSL終了後、大会事務局が抽選で決めるのである。
従って、1回目予選タイヤも、SLタイヤも共に温存しなくてならないのだが・・・そのSLタイヤ、既に午前中のプラクティスで数ラップを走ったユーズド。
グリップのピークは過ぎていると言える。
そのタイヤでSLに挑む高橋選手、無茶はできない。
1回目予選は2番手だったので、SLは9番目に出走した高橋選手だったが、09″080と自己べストとはいえ、僅かに8秒台には届かず10番グリッドから明日の決勝レースに臨むこととなった。
また決勝スタートタイヤ抽選は、周回数の少ない1回目予選タイヤとなったのはラッキーだった。

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久々のSL出走の高橋選手。ピークを超えたタイヤで挑む事に・・
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SLスタート10秒前。
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見守るエンジニアのシンタローと加藤選手だが・・・。

予選後のコメント

■高橋
「もうちょっと(SLはタイムアップして)行きたかったね。タイヤボロイ(周回走ってユーズド)からね。明日の決勝(後半スティント)がNEWタイヤでの“スーパーラップ”だね。」

■加藤
「朝の走り出しから・・チョット今までとコンディションが変わって、他のチームも苦労してたみたいですが、早めに“美味しい”ところが見つかったのでスーパーラップに残る事ができました。今回ヨコハマさんが持って来たタイヤも非常に大きなアドバンテージがあったので・・・・レースに向けてはかなり戦略的には自信があるのですが・・そういうデーターを取るために午前中にタイヤを使わせてもらって・・・高橋さんせっかくスーパーラップに残ったのに(練習、予選で使用できるタイヤは6セットまでの為)NEWタイヤが無かったので非常に申し訳ないなと思ってたんですが、それは明日のレース・・高橋さんにバトンが変わるまでに挽回したいなと思ってますんで・・・また明日のレース面白いレースにしたいな思いますんでよろしくお願いします。」

■渡邊エンジニア
「おおむね良かったと思います。高橋選手がもう少しタイムアップできたかも・・・しれなかったですけど。でも・・ま~一日通して・・細かいことチョコチョコありましたけど・・ま~スムースに予選まで来られて・・・マレーシアでは例年何かが起きて(昨年まで3年連続)最後尾になっちゃったりとかしてたんですけど・・ま~今年は順調に・・って言葉があってるか?どうか?わかりませんけど(後ろから高橋選手が「あってない!あってない!」笑い)スーパーラップに進出して(チャント)グリッドを得ることができまして・・・あとはあした天気が不安定だとかっていう予報が出ていますけど、ここんとこズットそういう予報が出ている中、晴れてきてますんで・・タイヤのチョイスってのはいいところが見つかってますんでそれをうまく活かせるように・・あとは給油時間を短さとか・・・正直スピードではどうしてもFIAGTが速いんで・ん~・・ん~・・ん~・そのへんのタイヤの使い方とか、ピットのタイミングだとかやり方で、上位を・・レースは行ければいいかなって・・・。あとはスーパーラップは少し周回をしたタイヤで高橋選手は走ってもらったんで・・・あれなきゃ、あと2秒位速かったかなって思います。」(後ろから高橋選手が「いいの?そんな事言っちゃって。」笑い)

6月10日(日) 午前9時40分 サーキットサファリ フリー走行/ 晴れ

決勝日のフリー走行は、これまでと異なりサーキットサファリから始まり、フリー走行、そしてもう一度サファリとなる。
サファリの希望者が多く、それに応える形で、サファリバスの(述べ)台数が増え、途中でファンを入れ替える為である。
ここマレーシアでもSUPER GT始めモータースポーツの人気の高まりが感じられる。
このサファリ始め、フリー走行は時間は決勝レースシミュレーション。
燃料も満タン、ピットでもタイヤ交換、ドライバー交代等、レース想定でピットワーク練習を行う。
満タンでのベストタイムは加藤選手により、07″235!と3番手タイム。
レースに向けたセッティングも悪くない。
ところが、高橋選手に交代した直後、1/3周したS字コーナーでマシンの挙動に異変が出てスピン、ストップ。
コース上に止まった高橋選手だったが、そのままグリーンまでマシンを誘導し、マシンを降りる。
ここでモニターに映しだされたマシンの横に、外れたホイールがある。
どうやら右後輪が外れたようだ。
幸いマシン、足回りにダメージはないが自走は無理。
赤旗中断となりマシンは回収され、戻ってきた。
確かに足回りを含め、破損は殆ど無かったが、回収時の吊り上げ作業がずさんな為、ルーフ部分にクラックが入ってしまった。
走行に影響を及ぼす箇所、規模ではないのだが、こうした回収時による二次被害など、設備のせいかもしれないが、国内戦ではありえないことだ。
幸い決勝レースまでは充分な時間もあり、また今シーズンの過去2戦と異なり(第1戦、2戦共、プラクティス・予選はウェット。決勝ドライ)、プラクティス、予選のデーターが決勝レースに活かせるので、レースに向けては万全の準備を整える事ができた。

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朝のフリー走行でホイールが外れる!までなら良かったが・・(良かないが・・)
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ヒヤヒヤの吊り上げの作業はライブで・・・
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おかげで・・・幸い走行に影響が出る箇所ではなかったが・・。

6月10日(日) 午後4時00分 決勝レース / 晴れ

国内戦と異なりレーススタートは暑さのピークを過ぎた午後4時、気温こそ午前中の32℃前後と変わらないが、路温は午前中や前日の40℃前後から50℃へと大きく上昇。
レース終盤に向けて下降する路温に対し、どんな戦略を立てるか?毎年ドラマの多いセパン戦フォーメーションスタート。

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グリッドに向かう加藤選手。
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ルーフは交換不可なので、応急補修。
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メカ退去のスタート3分前。加藤選手と握手を交わす松下チーフメカ。

フォーメーションが1周から2周へと伸ばされた為、レースは54周から53周に短縮(300クラスは恐らく49周)されスタート。
オープニングの1コーナーで3番グリッドスタートの911号車(ポルシェ)がスピン!
スタートドライバーの加藤選手、この混乱に乗じて、7番手に順位を上げる。
トップはポールスタートの33号車(ポルシェ)2番手88号車(ランボルギーニ)でこの2台だけが9秒台と早い。
ついていけない3位以下、87号車(ランボルギーニ)、31号車(プリウス)、52号車(メルセデス)3号車(GT-R)、そして2号車EVA紫電が10秒台でつける。
7周目3号車を抜いて6位に上がる。
トップとの差は既に12秒、2位とは7秒差と大きく開いたが、3位とは3秒以内とまだ射程内だ。
また3位争いを展開するのは4.5秒内に8台のグループ。その中では加藤選手が僅かに早い。
8周目、ペースの落ちた31号車を52号車がパスし、加藤選手もそれに続き5位へ・・・。
10周目にはその52号車も抜き4位に上がる。

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フォーメーション開始。久々に“普通”のグリッドからスタート。
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ウェットでも無いのに、珍しくフォ-メーションが2周の後スタート。これによりレース周回が1周減算。
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序盤、唯一の国産FIAGT3マシン、3号車にGT-Rに続く7位。

ここからしばらくは、トップ33号車、続いて88、87号車の2台のランボルギーニに続く4位をキープする小康状態が続く。
前の3台はFIAGT3マシンの為、EVA紫電より給油が長い・・・はず。
だが既にトップとは18周目で15秒差なので、そのマージン分はリードされてしまったが、2位はまだ範囲内、ピットストップが勝負どころ。
そのピットイン、上位陣では19周目に0号車から始まる。
24周目には3位“だった”87号車がピットに入るが、トラブルの為6分近いタイムロスをし脱落。
続く25周目には33号車と88号車も相次いでピットイン。
EVA紫電加藤選手は見かけ上トップとなる。
その後も10秒台とペースを落とさない加藤選手だが、NEWタイヤに交換したグループのペースが9秒台から8秒台へとペースが上がり始める。
30周目には88号車が2回目のピットイン、そのままストップ。
上位を行くと思われた1台が消える。
流れは悪くない。
31周を終え「BOX」のピットインのサインを出す。
32周目、高橋選手待つピットに滑りこむ加藤選手。
タイヤ交換、ドライバー交代と順調に進む。
15秒の給油はFIAGT3より10秒以上は短く、FIAGT3勢には真似はできない。
だが、前戦富士優勝の0号車(BMW)はタイヤ無交換作戦をとり、このピットストップ大きく短縮。
我々より短い時間でピットアウトしている。
その0号車が、2位でピットアウトした高橋選手の背後に付く。
10秒台の0号車は、まだあたたまらないNEWタイヤの高橋選手、EVA紫電のアウトラッではパス。
高橋選手は3位へ・・・。
35、36周目も12秒台とペースが上がらず、オープニングで大きく順位を落としたあと、ハイペースで追い上げてきた911号車と3号車に抜かれ5位に下がるも、タイムは10秒台へと入りようやく自己のペースへと持ち込む。
だが6位には66号車(アストンマーチン)が9秒台で迫り、42周目には先行されるが、モチベーションを下げる事なく食らいついて行く。
残り周回は7周。
単独6位をキープ、このままゴールと思われたが、最終ラップ49周目、タイヤ無交換作戦を敢行した0号車が、なんとガス欠によりストップ。
ラッキーな5位をGET!!
今回のレースは特に奇策はなく、全く地味な戦略であるが、両ドライバー、ピット作業は全てノーミス。
こうした戦い方でも、確実に走り切れば今回の様な上位陣の脱落に助けられたとはいえ、確実にポイントを獲得する事はできる。
取りこぼしの無いレースを目指し、チャンスが到来したら、いつでも表彰台を狙う位置をキープする。
FIAGT3優勢な今シーズンの戦い方はそれしかない。
3戦終了時点でドライバーランキングはトップから8ポイント差の5位。
次回菅生もEVA紫電得意なサーキット。
ご期待ください。

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常に雲があるような天気だったが・・・
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暑さは例年以上だと加藤選手。
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後半を走る高橋選手。
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抜かれはしたが、酷暑の中モチベーションを落とすこと無く攻めた高橋選手“6位”チェッカー・・と思われたが。
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最終ラップの0号車のガス欠により「5位です!」と無線で伝えるエンジニア、シンタロー。

決勝レース後のコメント

■高橋
「う~ん何とも言えんね。もうチョット走れる感じもしたけど・・・去年から見てもこんな感じかな・・と。ま・ま・しゃーない・・ん~ま~ま~だ。チャントポイントGETしたし(ここまで)取りこぼしないし。」

■加藤
「スタートの1コーナーは・・ここは必ず混乱があるので様子を見ながら入っていったら、やっぱり混乱があって、それをうまくよけてポジションを上げる事ができました。そこからはタイヤをセーブしつつ様子を見て・・・前がミスした時だけ仕掛けて前に出ることが出来たんですけども・・・やっぱり今までと違ってFIAGT勢もコーナーも速いし、ストレートも速いしで、だいぶ苦戦はしましたが、なんとか5位まで上がれて・・・レース自体は結構面白かったんですが、チョット予想以上に暑さにやられてまして、途中から非常に苦しかったんです。ただポイントがとれたのはシーズン考えるととても大きいことなので、今回は良かったかなと思います。次は得意の菅生なんで、ここは是非表彰台に乗りたいなと思います。応援よろしくお願いします。」

■渡邊エンジニア
「おおむね地味に普通に(レースは)終わった感じですね。加藤さんにいいペースで走ってもらって、後半チョット室内が暑くなったりして苦戦しちゃったみたいですけど・・・ただペースもすごく良くって、・・・今回上位に入ってるチームは安定して速いんで、次は全体的にワンランクレベルを上げるような感じで走れるようにクルマのセットアップ、タイヤの選択も含めて考えようかなっと・・・加藤さん言ってますけど次得意な菅生なんで・・・チョット良い感じで終われるように頑張りたいと思います。
何事も無く普通に終われればポイント圏内を走れる事は間違いないんで、キッチリこういうのを最終戦まで積み重ねってって、それのレベルを上げていくような形がとれれば一番いいかなって思います。」

余談:
決勝レースにおいては、いつも車載ビデオを記録している。
ところが、今回撮影に失敗・・・・というより撮影ができていなかった。
スイッチの操作ミス等で撮れなかったら失敗かもしれないが、今回はフォーマットして装着したSDに何かしら間違いなく記録はされている。
撮影時刻からすると決勝レースである事も間違いない・・・っが、再生ができない。
おまけにSDカードから削除も、フォーマットもできない。
カメラはその後も異常なく撮影できるので、どうやらSDカードが壊れたようだ。
っで、各メーカーのSDカードの仕様を見てみると、作動保証温度は大体0~60℃。
今回のセパンでのコックピット内の温度はというと・・・温度計を着けている訳ではないが、車内(ドライバーの腰辺りの高さに着いている)に装着してあるECU(コントロールユニット)が“自分”の温度を記録している・・・それが大体65℃!
ピーク時、それも頭付近(車載カメラ付近も)なら70℃近くに達していたと思われる。
それもスリップストリームを利用したり、ピットストップで風が入らなくなったりすると一気に上昇。
かといっても、走れば直ぐに下がるわけでは無い。
またパワーアップしたエンジンの発熱も、影響が無いとは言えないだろう。
そんな状況が約2時間も続く・・・SDカードもギブアップかも・・・。
2007年のPokkaで、クールスーツの故障で1スティント(約1時間)クールスーツ無しで走り抜いた、暑さに強い加藤選手の、「今日のレースは暑かった。!」というコメントも、こうしたデーターで裏付けるられたほど今年のセパンは暑かった。
だが、こうした暑いレースは第4戦菅生、第5戦鈴鹿Pokka1000kmとまだまだ続く。
SUPER GTのドライバーは、こうした過酷な状況の中でレースをしているという事を、頭の片隅において観戦、応援していただければありがたいかと思います。
ですが観戦の皆様は十分水分を取り、熱中症にならないようご注意ください。