モータースポーツ

2019 SUPER GT第4戦 :Chang International Circuit

2019シーズン LOTUS EVORA
2019年07月04日

6月28日設営

設営
SUPER GT唯一の海外戦は第4戦タイ。
梅雨真っ盛りの日本から6時間の空路でバンコク、スワンナプーム国際空港・・・。
そこからは活気あふれるバンコクの大渋滞を抜け、陸路約400Km、約6時間経てブリラムへ・・・。
2014年に完成した Chang International Circuitで初めてSUPER GTが開催され今年で6年目。
慣れた行程とはいえ、遠いな~・・に変わりはない。
26日深夜・・日にちが変わろうかという時刻に到着、翌27日から約4週間の船便で届いたマシン、機材で設営。
マシン自体に全く心配は無く、順調に、かつ早々と設営、そして車検は完了。
明日29日からの公式セッションに臨む。
ここのサーキットと、LOTUS EVORAの相性は良い。
晴れ・・ドライであれば好タイムは期待できるが、一日1回は有ると思われるスコールがどこで来るか?
ウェットはまだまだタイヤとの相性に課題が多い・・・。
27・28日は少なくともサーキットでスコールに遭遇はしてない・・・のもこれまた珍しい。
29日のプラクティス、予選、共にドライを期待したところだが・・・難しいかも・・・。

28日朝、雲は多く少しパラっと降ったが、路面に跡すら残らない程度。

マーキングドライタイヤ6セット。この後レインタイヤも準備される。

車検に向かうメカスタッフ。

例年通りのタイ仕様・・・おなじみ「TEDDY AUTO SALE」仕様。

6月29日プラクティス・予選

プラクティス 晴れ / ドライ
土曜日の朝、前日には35度達したものの、空は薄い雲が広がり、気温、路温それぞれ30度、35度、と低め。
時折雲の切れ間から太陽が覗くと、正直日差しはかなり強力だが・・・ピット内はずっと風が吹き込み、少なくとも日陰となるピット内は過ごしやすい。
そんな中、午前10時からのプラクティスが始まる。
1ヶ月の船旅で運ばれたマシンの状態を、加藤選手が確認・・・特に問題は無く早速テスト走行に入る。
想定より低い今朝の路温用のタイヤで加藤選手は順調に周回をこなし、ほどなく1′34″200までタイムを上げる。
昨年プラクティスで32秒台の加藤選手・・・多少セッティングを変えトータル12周で高橋選手に交代。
だが高橋選手、42秒台から40秒台へと慣熟走行からペースを上げる・・・と思われたが、39秒台に入ってから伸び悩み・・・再び40秒台へ。
マシンに問題は無く、10周ほどラップしピットイン。
ロガーを確認、加藤選手のアドバイスを受け、再びコースへ。
しかし40秒と39秒を行ったり来たりで全くタイムが出ない。
昨年このプラクティスでは35秒台を出し、決してこのコースが不得意ではない高橋選手、第3戦鈴鹿からこの1ヶ月の間に、SUPER耐久でKTMをドライブする事は有ったが、1ヶ月振りのLOTUS EVORAへの戸惑いか・・・?
感覚の合わせ込みにはもっと周回が必要か?
しかし午後の予選に向け、タイヤの比較も必要な為、加藤選手に交代。
300専有走行時間も含め、10周を走り込んだ加藤選手は33″656までタイムアップしたものの13番手。
トップは65号車(メルセデス)32″748・・・加藤選手も決して本調子ではないようだ。
Q1予選 晴れ / ドライ
午後3時からの予選も、午前中と変わらぬ空模様。
気温33度、路温も40度を超えたが、(我々の知る)例年と比べ決して高い温度ではない。
15分間のセッション開始から5分ほどピットで待機した加藤選手、2周の暖気後のアタックは33″525で3番手タイムをマーク。
翌周のクールダウン後の再アタックは33″518!!とタイムアップは100分の1秒に留まる中、上位グループがドンドンと32秒台へとタイムアップ。
終わってみれば2号車加藤選手は9番手でQ2進出果たしたものの、今ひとつリズムに乗れないセッションとなった。
Q2予選 晴れ / ドライ
500のQ1予選を挟み、3時45分からのQ2予選は10分間・・・天候は変わる事はなく、若干路温が上がり43度、雨の心配はない。
サーキット3日目となるがこのレースウィークは全く雨に見舞われる事がない。
タイ6シーズン目となるが、こんな事は初めてである・・・明日の決勝はわからないが・・。
プラクティス後はもっぱら車載映像でイメージトレーニングを繰り返していた高橋選手・・・効果を示す事ができるか。
自身のペースで慣らすことができるよう、全車ピットを離れたあと追従する形でコースイン。
本来ならNEWタイヤで臨むQ2予選だが、この路温に合わせたタイヤの手持ちが無く、午前プラクティスで使用したユーズドタイヤでのアタックである。
既に皮むきが終わってるが、冷えたタイヤ・・・そのグリップ予測を読み誤ったか、コースインのストレートエンドヘアピンでスピン。
幸いコース上であったが、短いセッションの貴重な何十秒かをロス。
3周目39″129、翌周、39″626とプラクティスよりは良いが、納得いくタイムには程遠い。
最終ラップ一気に1秒短縮するも38″452・・。
16番手、Q2進出16台の最後尾が確定。
勘が戻るには、まだ周回数が足りない。
明日決勝前のサーキットサファリ、ウォームアップも高橋選手にとっては重要なセッションとなる。

サーキット周辺の空模様。

プラクティス開始。ピットが右回りコースの外側に有るため左に出る。

データロガーを参考に渡邉エンジニアと、加藤選手からアドバイス受ける高橋選手。

ピットウォーク。

Q1予選・・ピットを離れる加藤選手。

Q2予選に臨む高橋選手。

6月30日決勝レース

決勝レース 晴れ / ドライ
国内レースと異なり、サーキットサファリは決勝日の行われ、少しのインターバル後ウォームアップ、スターティングセレモニーと繋がる。
タイム的には平凡だが、バランスは良い。
午後3時スタート予定、直前で気温33度超え、路温は48度だがスタート後は下がっていくだろう。
当てにならない天気予報は外れ、各チームがグリッドに持ち込まれたレインタイヤはそのままピットに戻され、定刻通りレーススタート。
16番手からのスタートドライバーは、加藤寛規選手。
オープニングラップ、3コーナー、奥のヘアピンで96号車(RCF)を立ち上がりでパスして15位。
翌周には61号車(BRZ)をバックストレートのパワー勝負で抜き去り14位。
その後もトップと変わらぬタイムを刻み、10周目ヨッシー駆る60号車(RCF)も61号車同様バックストレートでパス13位、12周目のヘアピンで12位の87号車(ランボールギーニ)と11位の34号車(NSX)のラインが交錯?
アウトにはらんだ34号車の脇を87号車と共にすり抜け12位に上がり、19周目にはまたもやバックストレート55号車(NSX)抜き去り順調にジャンプアップ!!素晴らしいレース展開を見せる。
その後トラブル車両もあり20周目に10位、22周過ぎルーティンピット始まり各集団が崩れ、見かけの順位が上がり加藤選手のラップタイム35~36秒台から34~35秒へと上がり、実質的に追い上げる。
ところが35周目、その前周500同士の接触、コースアウトがあり、それらの撤去作業の為SC(セーフティカー)が入り、フルコースイエローとなった。
そのほぼ同時位に加藤選手は31号車(プリウス)を抜いており、イエローフラッグ提示中の追い越しと裁定がくだされ、その後ドライブスルーを履行する事となる。
しかしこのSCは、我々2号車始め、まだピットイン・・ドライバー交代をしていないチーム(3チームのみ・・)にとっては最悪のタイミングで、このレースの明暗を分けたと言える。
見かけは2位のまま5周回をSCでラップ、SC開けの40周終了時点で、ピットの滑り込んだ。
タイヤ交換なし、残り周回・・22~23周分の給油で高橋選手を送り出す。
アウトラップ16位にまでドロップ。
昨年のレースでは35~36秒台でラップし続けた高橋選手だったが、今年はプラクティス、予選においても40秒を切るのがやっとの38~39秒台。
この決勝においても、42秒、40秒と徐々にペースをあげるものの、44周目にようやく39秒台。
以降も40秒台と低迷。500の集団が迫ると一気に42秒台にまで落ち込んでしまう。
50周目20位、57周目には先のドライブスルーを履行・・・そして60周、21位でチェッカー。
この高橋選手のスティントでは40秒を切れたのは1ラップのみ・・・。
アマチュアドライバー高橋選手にとって、テストもなく年1度しか走れないここタイ・・・だが、昨年の走りができれば、今日の決勝レースはもっと良い展開ができたことだろう。
年齢による衰えと諦めるにはまだ早い。

スタート直前、雲は多いが雨はなく、グリッドに準備されたレインタイヤは用無し・・・というかこのレースウィーク、サーキットでは雨なし。

スタート!下位から追い上げを見せる加藤選手だが・・・。

序盤の混戦。巧みなレース運びで順位をあげる。

ルーティンピットが始まるまでに10位にまでジャンプアップ。

セーフティカーのタイミング悪さと、高橋選手の低迷で結局トップから2周遅れの21位でチェッカー。