AUTOBACS JGTC 2004 Series 第3戦 1/3ページ
- 開催日
- 2004年6月18〜19日
- サーキット
- マレーシア:セパンサーキット
- マシン名
- プリヴェチューリッヒ・クムホ・NSX
- ドライバー
- 高橋 一穂・渡辺 明
5月末
第2戦菅生でコースアウト、リタイヤを喫し、しかも足回り外装を含め、破損したマシン。次戦セパンに向けた船積みまで1週間。製作、手配が間に合わないパーツは、航空便で送るか?(手続き面倒。)、当日手荷物で持参するか?(これも厄介・・)しなくてはならない。船積みの"荷"は既に申告済み。今から個数、内容を変更できない。しかし不眠不休(ちょっとオーバー)の作業で、なんとか間に合い一安心。マレーシア入りまで2週間、2年振りのマレーシア、セパンのおさらい時間に充てる。
ウイングのステーも破損。取付の金属ステーで、リアフェンダーも破損。外観以上に破損箇所は大きい。
しかし備品、荷物もまとまり一段落。船積みすれば、レースまでの2週間、しばし休息。
設営:6月16日(水) 終日 晴れ
昨年大流行した"新型肺炎SARS"って何だったの?て思うほど、今年は終息。唯一の海外シリーズ戦、マレーシア第3戦も無事開催される。
今年は従来の、日曜決勝から土曜決勝に、またスタートも炎天下の日中から、夕方5時(現地時間:以下全て・・)と、エントラントにも観客にも"やさしい"時間帯に変更になった。
それに伴い、1日繰り上がって昨日15日(火)にスタッフも現地入り、本日の設営に備えた。
2年振りのGTレースの人気は、ここマレーシアでは高く、空港を降りても、クアラルンプール市内でもあちらこちらに、看板、ノボリが目立つ。
マシンはこうして送った。ガラスはスペアと2枚重ね。ボンネット内に異物が入らないよう目張り。
ピットで約2週間振りにマシンと対面。その他の機材の無事も確認。設営に入る。全くマシンの走行が無く、静かなサーキットで丸一日掛けての設営。日本サーキットとは違う空気、時が流れる。
設営終了後の夕方、本日着の高橋、渡辺、両ドライバーと空港で合流。クアラルンプールのホテルへ引き上げる。前回、メカスタッフはサーキットに近いホテルにしたが、設備に抵抗があり、今回は全員クアラルンプールのホテル(豪華!)にした。約60kmの道程、8割高速道路(渋滞が無く、本当に速い)利用で、約40〜50分と遠いが、こちらの方が疲れないだろう。
サインマンテントは、ウォールのガラスが邪魔なので、前後逆に装着してみた。
レンタカーで走る事ができたが、我がチームはドライバー未着の為走らず・・。
フリー走行:6月17日(木) 終日 晴れ/ドライ
昨日マシンの"火入れ"は終わっており、油圧、"水温"等特に問題無く、タイヤもセットされ直ぐに走られる状態だ。ただタイヤについては、NEWヴァージョンが用意されるはずであったが、クムホの工場の春闘により、製作、発送が間に合わず、菅生での未使用ヴァージョンを使用する事となった。
今回は全体に"遅めのタイムスケジュール"の為、朝が楽だ。"最初"の走行、(日本なら午前だが・・)も午後1時、2回目は5時からである
パーテーションも、低く小さく感じるピット。高さがある為結構涼しい。
足回り関連のセンサーも、今回から本格稼動。担当はムーンクラフトから出向の渡邊信太郎君。データー吸出しは"エンジン用"と反対の右側から。
菅生でのクラッシュの修復状況を確認する為、まずは渡辺選手がコースイン。1周目ピットイン、各部チェック。"問題無い"ので直ぐコースイン。徐々にペースアップのはずっだのだが・・
水温が高いので2周で再度ピットイン。ボンネットにフィンを追加したり、ウォーターラインのエア抜きを行ったりと、対策を行い再びコースにでたが、1周も走れない。スロー走行でピットイン。単に暑い国だからの問題では無さそうだ。一昨年は全く問題無かった点だし・・。とにかく1回目の走行はこれらが解決できず終了。2回目までになんとかしなくては・・。
しかしデーターロガーを見ると100度近くまで達している事がわかり、緊張が走る。
インターバルを利用しラジエター外し点検。念の為スペアのラジエターと交換。とにかくウォーターラインの点検である。個々のパーツを外し、水の流れ、漏れ、ラインの変形等徹底的に点検。ラジエターにも"熱い"冷却水は回っている。特に問題無いはずだが・・。
再び渡辺選手のドライブで、2回目のフリー走行が始まる。が、1周目で85度以上!即ピットイン。ピットロードで100度!メカが各部を点検。どうやらラジエターに水が回っていない様だ。走行直後、エンジン側は"チンチン"であるが、ラジエターは手で触れる程である。
走行後、水温は高いが、それに比較してラジエターは"冷たい"。ウォーターラインのトラブルか?
外したラジエターの水回りを点検する川口チーフメカ。特に問題は無さそう。
万策尽き、残るはウォーターポンプの確認も兼ね、エンジンの積み替えである。今まで20以上参戦し、いつも準備はしてきてはいたが、サーキットでは初めての作業が始まった。