AUTOBACS JGTC 2004 Series 第1戦 3/3ページ

決勝:4月4日(日) フリー走行:ウェット 決勝:セミウェット→ドライ

勝日の朝は、昨日までと打って変わって、7℃近くまで下がり、しかも冷たい雨が降っている。
予報でこの雨は午後まで続く可能性もあり、このフリー走行はある意味無駄にはできない。しかしこの低い気温、路温の中、金曜日に初走行をしたクムホのレインタイヤは全く温まらず、グリップを発揮しない。ドライバー曰く「とにかくグリップしない。スリックタイヤの様。」それでも15周ほど走ったが、タイヤ温度はやっと20℃ほど!ピットインした他のマシンはタイヤから湯気が出るほどにも関わらず、クムホは冷たさを感じる程である。このレインタイヤは早急に改良を望むと共に、午後の決勝までに路面の乾く事を祈るばかりである。

photoこの2シーズン程、GTで雨は珍しかったのに、今回は初戦からいきなりである。

photo本格ウェットとなった決勝日のフリー走行。

photoしかしこの雨。ドライバー「全くグリップしない!」

photo10数周走っても全く減らず、温度が上がらないクムホレイン。現在この1種のみ!早急に開発を望む。と同時決勝ドライを祈る。

時折小雨の降る中、サポートレースは進むが、スピン、クラッシュも多発。タイムスケジュールも遅れて行く。そのお陰と言う訳でもないが、正午過ぎには雨も上がり、路面は塗れているが決勝レースはドライで行けそうであったが・・。

ところがスタートセレモニーも終わり頃になると、雨がパラつき始め、各チームタイヤ選択を悩む状態になってきた。500はレイン、ドライ入り乱れる中、300クラスは殆どがドライタイヤを選択。

photoピットウォークは相変わらずの人気イベント。今年からポラチャリは無くなった。

photoこの日は寒く、この時間になっても・・。

photoクムホメカニックの掲げる横断幕。チョッと大きすぎ・・?

photoスタート直前のショット。コンビ最年長は変わらない。

photoスタート直前でこの路面。このまま降らなければ、ドライ、スリックで行けると読んだ。

定刻より15分程遅れてレースはスタート。この路面コンデションを受けて、セーフティーカースタートとなった。このセーフティーカーの先導により4周を消化したところでレースは始まった。不安ながら、タイヤ交換を50周以上まで引っ張る予定であった事からすると、このスロー走行の4周は重要であった。

雨こそ上がったが、路面コンデションがまだ悪い中、ベテラン渡辺選手は巧みなドライブで6周目13位、7周目10位、8周目には9位と順位を上げてきた。その後500にラップされ始めると、レコードライン以外がまだ濡れている為、各マシン大きくタイムがばらつき始め、各集団で一進一退の攻防がある。

photo4周走行後、グリーンフラッグが振られ、レース再開である。これは中位集団。

photo渡辺選手は巧みなドライブで、ここから抜け出し先を急ぐ。

photoしかし完全ドライとなった中盤、ペースがあがらず、順位を保つが精一杯となった。

20周辺りから、リスクの少ない、(ほぼ)ドライコンデションとなり、トップグループは31〜32秒台。それに対し、渡辺選手は34秒台。これ以上はペースを上げればタイヤがもたないであろう。40周近くなった頃、トップグループのペースが落ちない中、35秒をも切れなくなってきた。予定周回より8周早い(耐久に強い渡辺選手と組んで初めて)46周目ピットイン。高橋選手に交代と、NEWタイヤへの交換である。順調に作業をこなし、送り出す。リセットされた順位は11位。何とかポイント圏内の10位以内には滑り込みたいが・・、再スタート11周目、アクセルが一瞬戻らなくなりコースアウト。直後にアクセルが効かなく(ワイヤー切)なりそのままリタイヤを余儀なくされた。

2004年GT選手権第1戦 GT300クラス 予選16位 : 決勝18位(ゴールはできず。) 獲得ポイント 0点

結果としてはマシントラブルでチェッカーを受ける事ができなかったが(完走扱い)、タイム的にはまだまだ戦闘力不足は言うまでも無い。昨年までのマシンのポテンシャルからして、タイヤに負う所は大きい。

そのクムホタイヤも無論レース参入が初めてではない。ユーロF3で活躍中であるが、ワンメイクタイヤであり、競争は無いが、充分な性能を持ったタイヤである。また日本国内でも昨年スーパー耐久で最も激戦である、C4クラスで1勝あげている。しかしGTは初参戦であり、1t以上のマシンでコーナリングスピードはフォーミュラーに迫るマシンのタイヤ開発は初めてであろう。(テストはしているだろうが実践投入は無い。)初戦の結果は、ある程度予想の範疇であり、問題は今後どの様に開発を進めて行き、結果を出すかという事だろう。

photoチェッカーは受けられなかったが完走。今後の課題が山積のシーズン開幕となった。

ドライバーコメント

渡辺選手:タイヤ駄目だ!も〜走っててもつまらない。それだけ。・・でも序盤はセミウェットスタートで面白い部分もあったんですが、フルドライなっちゃったらもう駄目。予選の結果どうあれ、厳しいレースになった。30〜35ラップでグリップ無くなってズルズル状態、50ラップ位まで引っ張ろうと思ったんですが、46週目かな?予定より早くピットインしてしまいました。とにかく早くいいタイヤ作ってもらって、次回頑張ります。

高橋選手:(レースウィークに入って)だんだん悪くなってくるけど、ま〜走っててわりと気持ちよかったけどね。ちょっとやる気になって走ったんだけどね。アクセルの踏みすぎで(ワイヤー)切れたんかもね。(笑)良いタイヤできれば(今年のマシンは)良いとこいけると思うよ。

渡辺選手:そうでしょうね。

高橋選手:でも(アクセル)全開になったんで、そのまま全開で周回しようと思ったんだけど・・(笑)パタンと(ペタルが)向こうへ倒れちゃたんでだめだった。

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