AUTOBACS JGTC 2004 Series 第2戦 3/3ページ
決勝:5月24日(日)午前:曇り フリー走行:ウェット→ドライ
午後:曇り 決勝:セミウェット→ドライ
決勝日、天気予報は、しっかり外れ、雨の朝だ。フリー走行時には第1戦TIほどの"雨"は無いが、レインタイヤでのコースイン。かなり"乾いた"路面で相変わらずクムホは早い。が、今回のNEWヴァージョンレインは、こんな路面で長持ちはしない。レインタイヤの正常進化だろう。8周でピットイン、既に"オーバーヒート"ぎみである。スリックタイヤに交換するにはまだ早いようなので、固めのNEWレイン(TIでも使用した)で残り時間を走る。
500NSXは冷間時の排気煙がすごい。暖機中はこうして煙突を出している
一昨日の"テント崩壊"対策。天幕の弛みを裏側から押上げ、水を貯めないようにする。レースと言えども、半分はキャンプ生活。各種アイデアは必要。
しかし今シーズンの天候どういう事だろう。このマシンのシェイクダウン以来、フルシーズン2年参戦中2〜3セッション程度しかレインタイヤ走行は無かったのに・・。これほどレインタイヤで走る機会が多いのは、クムホタイヤにレインタイヤの開発を促しているようだ・・。お陰で折角開発してきたドライタイヤのテストが進まない。
このレースウィーク殆ど太陽を見る事無くファイナルを迎える。予定通りの進行でクラス15番グリッドにマシンを並べるのは、久々のスタートを努める高橋選手。これはスタートに使用するタイヤのライフにやや不安があり、規定周回ギリギリしかもたないかもしれない点と、テストができなかった、NEWヴァージョンを渡辺選手のスティントに充てたかったからである。
ピットウォーク。キャンギャルはコース上。右半分、100号車の中野信治選手にお客さんは集中。
韓国、クムホの本社から副社長や、元社長等、幹部が視察にやってきた。
序盤やや遅れた高橋選手、オープニングラップはグリッド順位の15位。その後30〜31秒で周回し、中団の先頭をおさえているものの、7周、10周で順位をひとつづつ落としてしまう。本人からはタイヤのグリップ不足の無線連絡があるものの、タイムは安定している。しかし20〜24周当たり、恐らく300トップと、500に二度目のラップをされ始めたころから、32〜34秒に落ちてきた。そろそろ限界かと思うが、規定周回、そして残り周回でのタイヤライフを考えると30周は走らなくてはならない。その30周目、高橋選手がピットに滑り込んできた。給油、タイヤ交換、ドライバー交代と順調にこなし、渡辺選手を20位でコースに送り出す。300クラスのゴールは昨年同様75周と設定。NEWタイヤは果たして40周以上を走りきれるのか?
2周後、数台に先行され、下位グループの頭を押える形になった。
渡辺選手は27〜28秒台でじわじわと順位を上げ始めたが、12周目、帰ってこない。すると「押し出されてコースアウトしてしまいました〜。」「コースに戻れません。」と無線連絡のバックに"ガラガラ"と、駆動系の破損した音が聞こえる。幸い渡辺選手は無事。しかしリタイヤである。と同時に、次戦マレーシアへの出場が心配された。というのもこのレースの1週間後には船積みをしなければならず、破損状況が気がかりであった。
2004年GT選手権第2戦 GT300クラス 予選15位
決勝 リタイア 獲得ポイント 0点
レースは終盤に入り、雨が降り始め、波乱の展開となったがそんな中我々は撤収作業である。このレース中の撤収作業は本当にむなしい・・。
最後まで走りきり、優勝マシンと同じチェッカーを受け、ウィニングランを走る。第1戦TIの様に結果だけが完走では、レースの感動は無い。しかも2戦連続でこの屈辱を味わうのは初めてである。
マシンがレッカーに積まれ戻ってきた。結構"派手"である。1週間で修復できるか?いやしなくてはならない。メカが全体の破損状況を確認。どうやらパーツが絶対手に入らない、作れないなど、致命的な破損はなさそうであるが、かなりタイトなスケジュールになる事は必至である。