AUTOBACS JGTC 2004 Series 第4戦 3/3ページ

決勝:7月18日(日) 終日:晴れ/ドライ

決勝日朝のフリー走行は9時から、気温は27度前後で、久々に雨の心配が無いレースウィークである。が、(北海道なら)もう少し涼しくあって欲しい。

photo降らないと思った雨は未明に少し・・。

photo雲はあるが、明るくなった空に、雨の心配はなさそうである。

この時の満タン走行、渡辺選手から始め、1周計測してはピットインを繰り返し、色々決勝に向けて調整を行う。その後高橋選手に交代し、4周目。モニターにNSXが映し出された。4コーナーで500マシンに接触、押し出された様だ。高橋選手「ハンドルが変〜。足回りが"いった"みたい〜。」ゆっくりとピットに帰ってきた。左リヤフェンダー付近に接触跡がある。この決勝当日に!メカが飛びつくが、幸い大事に至っておらず、足回りもホイルが割れ、タイヤのエアが抜けただけのようだ。しかしインナーフェンダー取り付けが破損し、少数のメカチームのランチタイムを削るには充分な損傷ではあった。追記:ぶつかった500マシン(N社の青いマシン)は、ペナルティを取られ6万円の罰金。

photo決勝日のフリー走行でのアクシデントは初めて。ホイールが割れ、タイヤがペシャンコ。

photo各部を点検。幸い大事に至らず、インナーフェンダー、外装、ホイール位だ。

photoスペアが無い、ステーをアルミ板から作り出す。

photo何も無かったかの様に修復完了。

難なくマシンも復旧し決勝レースを迎える。日差しも強く、暑いレースになりそうだ。この十勝インターナショナルサーキット、クラブマンコース(ショートコース)は短く、89周のレースで7〜8周は500にラップされると思われる。また300もトップグループとは2〜3秒差(悔しいが、これは勝負にならない)がある為、2周程ラップされるであろう。特に500はパワー差がある為、勝手にラインを変えて比較的パス"されやすい"が300はそうはいかない。こちらのタイムを落とさず、うまくパスさせマイペースでレースを運ぶことが重要である。

1時からのウォームアップ走行で、足回りの確認を行う。問題無し。

その後のグリッドウォークは強い日差し、最高気温を記録する時間帯だ。国内でのクールスーツはポッカ1000kmと9月のモテギ位でしか使用しない渡辺選手も、ここ北海道で使用するとは思っていなかったろう。

photoグリッドに着いたNSX。ずっと前には黄色いボードが並ぶ。下位グリッドが定位置になってしまった。

photoスタート前、高橋(左)、渡辺(右)両選手。

photoSKデザインのメカは、期待外れの暑さに・・

photoやけくその麦茶一気飲み!

photo遠くて見ないけど、中川昭一経済産業大臣が来場挨拶。

午後2時スタート直後に順位を上げ、2周目には14位。その後は23〜24秒で周回をかさね14・15位を一進一退。8周目には500にラップされる。スタート直後は早いとは言え、このペースではやはり8周はラップされるだろう。

そんな混走状態の中、渡辺選手は24〜25秒で淡々と周回。この判で押したようなドライビングは、54周目の高橋選手へ交代するまで続く。

photo最近は500のスタート直後の混乱に巻込まれるのを避け、300はかなりの距離を空けている。

photoスタンドはかなり埋まっている。

photoこの辺りは常連になっているが、"セパンマイスター"RX7は例外か?

photo最終コーナーは一寸のコースアウトで、すごい土煙が上がる。

photoここ十勝はゼブラゾーンがフラットな為、完全にコースの延長となっている。

photo"攻め"より"守り"に感じられた渡辺選手。

photo耐久を得意とする渡辺選手。"判"で押した様な正確なラップを刻む。

交代した高橋選手は15位で戦列に復帰。スロースターターの高橋選が27秒台から25秒台に入るのに4周を必要とした。その後も25〜28秒で周回。バラつきが気になるが、コースの至る所にタイヤカスの塊がゴロゴロし、路面も荒れている。ラインを外せば大きくタイムが落ち込む。今回のレース、とにかく無事チェッカーを受ける事である。セパンの二の舞は御免だ。(最終周にスピンコースアウト)

80周目、17位で今シーズン初のチェッカーを受ける。ここまでに4レース、229周を要した実に遠いチェッカーであった。

photo私のレース中も追加作業。ガラス拭き。「ガラスお拭きしてもよろしいでしょうか?」とはピットイン直前に聞く。

photo短いコースの為、直ぐに集団となってしまう。

photoショートカット一個目の50R。この直角コーナーが2つ繋がり最終コーナーとなる。

photo今シーズン初のチェッカーに向け、力走する高橋選手。

2004年GT選手権第4戦 GT300クラス 予選17位 : 決勝 17位 獲得ポイント 0点

我々のマシンは、まだ戦闘力が低い。ここまでの4戦中路面の全面改修を行ったTIサーキットを除き、SUGO、セパンでは今までのタイムを上回ることができずにいる。レースマシンは年々進歩し、性能を抑制するレギュレーションができても、これまでのタイムより遅くなる事は殆ど無い。特にこのGTカーの場合・・。

今シーズン、GT初参戦のクムホタイヤとの開発を進める以上、ある程度覚悟はしていた事ではあるが・・。毎戦2〜3種のNEWヴァージョンを持ち込むクムホタイヤ。その開発スピードは驚嘆に値するが、1台のマシン、しかも殆どレースウィークでのみのセッティングは困難を極める。しかも天候が不順であったり、今回の様な過去のセッティングデーターの無いサーキット等では更に難しくなり、タイヤ開発の難しさを思い知らされている。

言うまでも無いことだがレースは他のマシンとの競争であるが、自己ベストの更新が当面の目標と言える。次は8月鈴鹿での「ポッカ1000km」である。GT戦では無い為、多くのGTマシンは欠場するが、ホームサーキットであり、毎年地元ファンへのお披露目レースでもある。ロングランテストも兼ね、多くのデーター収集を行い、以後のシリーズ戦の足掛かりにしたい。

photoレース後の両選手。徐々に進歩しているとは言え、まだまだ戦力不足のタイヤに浮かない。

photo今夜出航のフェリーに乗るチームも多いのか、いつに無く早い撤収作業。

photo福井到着直前の夕焼けは素晴らしかった。今シーズン初めてレインタイヤを履かなかったレースウィークでした。

photo丸3年を過ぎて・・。
ここ北海道十勝で開催により、正真正銘"全日本"となったGT戦。他に全日本選手権はあるが、九州から北海道まで開催されるのはこのGT戦のみである。
300クラスはプライベーターでも参戦し易いクラスとして開催されているが、既に数年前のプロチームと変わらぬ体制が必要である。
6年前、S耐24時間で初めてここを訪れた時に、このクラスに参戦し、ここまで継続するとは予想もしていなかった。しかしその後多くのファン、スポンサーに支えられ、ここまでで丁度丸3年を迎える事ができ、オーナードライバーである高橋選手も、来シーズンに向けた体制を決めていくべき節目と考えております。
4年目に入る「ベルノ東海ドリーム28」をこれからも応援してください。

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