AUTOBACS JGTC 2004 Series 第6戦 3/3ページ

決勝:10月31日(日) 午前:晴れ/ドライ 午後:晴れ/ドライ

山の天気は変わりやすい。良い意味でも悪い意味でも天気予報は当てにならない。降水確率は低かったが、サーキットに向かうに従って、雲が厚くなり、濃い霧が出てきた。

スカッとしない(しない方が良いが・・)朝のフリー走行は昨日のユーズドタイヤによる満タン走行。渡辺選手が5周した後、高橋選手が走行。ここで両選手から「高速コーナーで全く(アクセルが)踏めない。ズルズルだ〜。」今までの満タン走行でもここまで変化は出なかった。

外した後輪を見てメカは「これは完全に滑っている。グリップしていない状態。」勿論こんな状態を見たのは今シーズンに限らず、初めてである。

photoサーキット周辺は濃霧。雨が降らないかな・・。

photo満タンで走り始め、交代時でも満タンにし、両ドライバー満タン状態で走ってもらう。

photoこの長いホースは逆給油のオートポリス用に交換。

photo朝のフリー走行での高橋選手。「アクセルが踏めない。」

photoこの減り方はおかしい。とメカ・・。

どうやらコンパウンドの配合に誤りがあったようだ。しかしこれと同じ物を決勝で使用しなくてはならない。

とにかく早めに別ヴァージョンのタイヤに交換する為、スタートを高橋選手とした。今シーズンSUGOと、ポッカ1000km以来、3度目のスタートドライバーである。

お昼のピットウォークは昨年同様盛況だ。ここオートポリスは8月の「全日本プロドリフト選手権」以外4輪のビッグイベントは開催されず、ファンにとっては待ちこがれたイベントであろう。

その頃ピット裏ではレインタイヤの準備が始まっていた。決して「願掛け」ではなく、僅かに"パラ"ついたのである。

photoピットウォークは大盛況。空はこんな感じ。

photoここオートポリスでも行われたD1(ドリフト)のデモラン。正に"見せる"モータースポーツ。

photoその頃、ピット裏では僅かにパラついた雨に備えてレインタイヤの準備中。もうこれに掛けるしかない。

しかし期待の雨は無く、厚い雲だけの予告編だけでスタートする事となった。通常1周のSC(セーフティカー)先導に加え、隊列が整わないのか?更に、2周してからスタートが切られた。

直後に2台に抜かれ22位に落ち、その後は全く変動が無く21周目ピットイン、渡辺選手に交代。手持ち中から最も"期待"できる別ヴァージョンのタイヤに交換したが決してパフォーマンスの高い物では無い。

コースに復帰して23位、クラス最下位である。その後16周して20位まで上がったが、決してレースと呼べる走りでは無く、ただ単に他のチームのピット作業で上がったにすぎず、39周したトータル60周目、20位でチェッカー。"ただそれだけ"に終わった何の、波乱も無ければ、感動も、興奮も無いレースであった。

photo恒例グリッドでのツーショット。全く期待できないパフォーマンスに複雑な笑顔。

photo菅生、ポッカ1000km以来のスタート高橋選手。

photoスタート。この辺りに埋もれている。

photoスタートして10周程で500にラップされ始める。

photoなんの進展もないまま周回を数える高橋選手。

photo走行中はピットサイン。ピットイン時には窓ガラス清掃。いままでTシャツで行っていたが、本当はNGの為、今回から耐火スーツ着用。

photo渡辺選手も打つ手無し。"ただ"チェッカーを目指す・・。

photoチェッカー後のマシン整列も最下位・・。

2004年GT選手権第6戦 GT300クラス 予選20位: 決勝 20位 獲得ポイント 0点

長くこのレースレポートを書いているが、決勝レースがこれ程短いのは初めてである。

タイヤに起因する物か?それを生かすセッティングが出せない事からか?またドライビングによる物か?はたまたマシンの老朽か?それぞれの立場で事情はあるだろうし、ここで何が根本原因か言及はしませんが、上位グループにしろ、下位グループにしろ、ドライバーは"レース"をする興奮、ファンは"バトル"の醍醐味を感じ、クルーはそれらを作り出す、裏方としての緊張、悦びがある。これらが一体となってモータースポーツが出来上がる。しかし今回のレースはそれらを感じる事ができない。

攻めるレースにもならなければ、守る物も無いレースであり、"たられば"も無い。(雨が降れば・・・くらい)
次回は最終戦、地元鈴鹿である。多くのファンが応援に来てくれる事だろう。果たして来シーズンもファンとなってもらえるレースができるだろうか?

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