Super GT 2005 Series 第4戦
SUGO GT 300km RACE 3/4ページ

7月24日(日)決勝 晴れ
路面:ドライ

今回仙台へ来てからは、 “涼しい”を通り越して“寒い”毎日であった。今日も朝は20℃前後だったが、昼前には晴れ間も出てきてどうやら“夏”になりそうだ。
30分のフリー走行は、貴重なドライセッティングの時間となる。勿論決勝レースを想定した満タンだが、各チーム開始早々から精力的に走り込む。

photo朝のパドック。天気は冴えないが予想では暑くなるらしい。

photoタイヤマンの無線を試行錯誤中。ヘルメットにヘッドホン。・・・でもこれは不調だった。

今日の決勝レースは久々に、高橋選手がスタートドライバーを努める“予定”だ。そのドライバー交代の練習もあるので、フリー走行も高橋選手から・・。28″から27″、26″とタイムを縮め、11周目には25″705と自己ベストをマーク。そのままピットイン。っが!その周にスピン。リヤからスポンジバリアに激突!セパンのクラッシュの二の舞か!自力でコースに復帰するマシンを、コース脇で見ていた“舘師匠”。「火が出とったぞ!」ピットは騒然となりマシンが到着するのを待つ。何事も無いかの様にピットに帰って来た高橋選手。残り11分、ドライバー交代と、大急ぎでクラッシュ箇所の修理を!っと思ったが、ラッキーにも赤旗となった。今レースでは幾度か赤旗が出たがいつもタイミングが良い。

破損も大した事は無く、エキゾーストの先が少し潰れ、カウル、アンダーパネルにクラックが入った程度で、セパンの12分の1以下?位かな。焦げ跡も見当たらないが、リヤバンパーに茶色の、まるで泥がついて乾いた様な跡がある。これは何だ?どうやらコース脇のクラッシュパッド(多分ウレタン)にエキゾーストが触れ、解けて付着し、おまけにそれに引火していたようだ。この赤旗はそのスポンジバリアの消火の為だった。マシン、ドライバーの装備に防火対策が施されていても、コースサイドのクラッシュパッドが燃えられてしまってはたまらない。“レース火災は恐ろしい”・・・・。

再開後「コースの殆どでイエロー(フラッグ)が出てる〜」と渡辺選手。タイムも伸びない。8周してチェッカー。ベスト25″069は12番手だが、ポイント圏内は充分射程内である。

photoフリー走行で後からクラッシュパッドへ・・・。

photoセパンに比べれば大した事はなかった。

photoこの短い間にもセッティングを変える。

photoクラッシュパッドのウレタンが溶けて付着していた。

フリー走行から決勝レースまでに2つの公式な仕事がある。ひとつは決勝用保管タイヤの回収。もうひとつはスタートドライバーの申告であるが、これは予選タイムを出したドライバーという訳ではなく、どちらでも構わない。予定通り今回は、昨年10月のオートポリス以来、久々に高橋選手の名前が申告書に書かれた。(レース戦略的な理由もあったかも知れないが、何だったか忘れた。しかしこれは最後になって重要な意味を持つ事となった・・・。)

photo決勝用タイヤ。R2は途中交換用、B/Uはバックアップ用。無印は移動用(通称「ころがし」)

photoスタート進行の始まる頃にはレースウィーク一番の気温。まだ上がる。

photo300初参戦では好調なランボ、ムルシエラゴだったのだが・・・。

スタート進行が始まった1時過ぎ頃には雲は厚く日差しは弱いものの、気温も30℃近くに上り、夏らしい暑さとなってきた。

2時5分フォーメーション開始、1周でクリーンスタート。全クルーが固唾をのむ中、第1、第2コーナーを通過。1周目は1つ順位を落とし15位で通過。続く2周目に上位でアクシデントが発生。その混乱をうまく避けたものの、17位に順位を落としてしまった。その後はタイムも安定、8、9周目には500マシンの集団に追越され追撃体制に入った10周目ダンロップゲートアウト側(最終コーナーアウト側)で煙が立ち昇る。その直後に炎が!!この部分は上り坂になっているのでサインウォールから“火元”は見えない。

勿論赤旗!レース中断である。高橋選手が通過してからの時間からすると、“火元”では無いと思うが・・・。モニターに写し出されたマシンは灰色の煙に覆われ何だかわからないが、幸いドライバー既に脱出し、マシンから離れつつあり無事なようだ。特徴あるレーシングスーツ(縦縞、黒と白)からランボルギーニであり、今回から新たにエントリーした300マシンだ。500クラスはプライベーターでは歯が立たないが、この300は初参加ながら予選16番手と健闘していただけに残念な事になってしまった。

その消火活動の傍らをゆっくりと各マシンが通過し、ストレートを昇ってくる。我々が参戦して、足掛け5年になるが、決勝で赤旗中断は初めてである。ルールに従い、とりあえずストレート上にマシンが並べられ、ドライバーが降りてくる。クルーがマシンに触れる事はできない。消火、回収作業が進む中、レースの進行も進む。結局ここまでを「第1パート」、これからを「第2パート」とし、合算周回で決勝レース結果となる。

赤旗が出る直前のコントロールライン通過順位で、もう一度グリッドに並べ直し、「第2パート」のスタートとなる。元々81周のレースで、第1パートで10周を完了(我々は既に500にラップされているのでは9周)しており、第2パートは68周で行われる事になった。

photo高橋選手、久々のスタート。

photo観客で埋め尽くされたスタンド。ドライバーの位置からはこんな感じで見える。

photo1周終了。バラけて来た。

photo序盤の波乱で順位を落とすが、堅実にレースをする高橋選手。

photo10周目、ダンロップブリッジ根元付近から煙と炎が・・・!

photo赤旗中断の為、高橋選手はピットへ戻ってきた。

photoコース上のマシンはまだ触れる事はできない。

何だかんだで約1時間の中断となり、17番グリッドの高橋選手に2度目の緊張の時が訪れた。いつもと同じ1周のフォーメーションのあと、午後3時20分スタートが切られた。“平和な”オープニングは変らず17位。途中16位、17位を一進一退。20周目、(これはかなり早い)ピットインで渡辺選手に交代。タイヤ交換と給油。レースに戻って20位である。24〜26″台で追上げる渡辺選手。28周目に17位。30周辺りから他のチームもピットインが始まり、順位が上る。(勿論これは見かけの順位ではない)31周目16位、34周目13位、36周目12位、39周目11位。ポイント圏内(10位以内)まであと一歩である。実は第1パートとの合算では、この時既に10位であったが、より確実な物にしたかったのだが・・・60周目、残り3周で順位は変らず11位。

ところが前を行く1台がピットイン!どうやらガス欠のようだ。やった10位に!しかしガス欠の恐れは、燃費計算をシビアに行い、給油時間を短縮したこちらも同じ。だがそんな兆候も無く、63周10位で第2パートチェッカー。第1パートとの合算は72周で9位となり、一昨年の最終戦、鈴鹿以来、11戦振りのポイントGetである。

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