JGTCについて

現在の所…

 エンジン換装中の「GT300 NSX」の途中経過を見てきましたので、一寸ご報告したいと思います。しかしこの「NSX」は、「S2000」で参戦しているスーパー耐久と違って、かなり改造範囲が広く、ベース車両の形状が同じ(似てる?)であれ、中身は殆ど別物の車になっています。

 むしろ「よくここまでそっくりに創って(敢えてこの字)あるな〜!」と思います。もうこれは芸術品と言えます。 そんな各部を差し支えない範囲でお見せしたいと思います。

■GT300のNSX途中経過

photo 少しずつできてきたと言ってもエンジンを載せるのが一苦労の様で、寸法を測り、図面にし、削り出しで取付ステーを作っているという地味〜に作業が進んでいます。エキゾーストやマフラー、ウイングなど大きな外装はまだですが、むしろエンジンからのストレスを最も受ける、前述の様な小物の方が難しいんでしょうね。塗装の為、ちょうど外板が外されていくところで、この様なストリップ状態も、めったと見られないと思います。

photoこのホイールはアメリカンレーシングがこの車の為に作成した「マグネシュウム鍛造」のワンオフ品(と言っても5セット20本だけ作る)でF10J R11J共に18インチ。めちゃくちゃ軽いです。しかし価格は重く、市販するとしたら1本○○万円以上勿論センターロック。今後NSX用の5穴のアルミ鍛造ホイールとして市販するかも・・。

photoエンジンルームを右から見た所。
このエンジンは寸法を測る為、新品のブロックとヘッド等で作ったダミー。ファンネルが4つと言ってもV型4気筒じゃありません。インダクションBOXを作る為、外側の四つだけつけてあるのです。
四つのファンネルの間の下にあるアルミの削り出し部品がエンジンマウント。地味だけど、恐らくこういう部品を作り出すのに結構時間がかかるのだと思う。
勿論ヒューランドのシーケンシャル6速は既に結合されています。

photoエンジンルームを左から見た所。
GT300用のエンジンと積み替えるといっても、既に用意されている訳でありません。このGT300にNSXは参戦しておらず、エンジンもゼロからGT300用に製作しています。

リアウインド部分は、燃料系の補機類がつく為、カーボンパネルハメ殺し。

photoボンネット内部。
ホイールハウスとかサスペンション、その他を見ていると、わざわざNSXに似せて作った全くの別物といった事がよく解かる。水平近くに置かれた分割ラジエターの上は、たぶん液冷ブレーキキャリパー用のクーラーだと思う?
00Mには確か無かった。どこかへ移動したのかな?左右のダクトは室内ベンチレーション用。真中は・・なんだったかな?

ブレーキ用はもっと巨大(ローター裏側の太パイプにダクトが付く)な物が2本フロントバンパーに付いていて、ここには写っていません。

photo室内左側からルーフ部。
乗降時のハンドルが跳ね上がった状態がよく解かると思います。ロールバーはすごい物で、左右のドア部分の前後からのパイプのクロス部分が更に鉄板で補強され、写真では解かり難いですが、その外側がカーボンパネルで補強されています。恐らく200km/h以上で真横に突っ込まれても大丈夫じゃないか?と思えるほどごつい。

 このバーは単に室内保護のロールバーだけではなく、室外の前後ににまで張り出して、鋼菅スペースフレームを形作っていると言うものです。
 ただここで重要な事は、鋼菅の各ロールケージと、薄板アルミ合金ボディーをしっかりと接合しないと強固なボディができないという事。しかしアルミと鋼は溶接できません。
 そこで鋼菅ロールケージに鋼板の長板を溶接し、そこにアルミ合金の長板をリベットと接着剤で結合。それをアルミボディに溶接するという手間をかけています。上の写真でルーフ部やAピラー部がそうです。

 ノーマルのNSXではガラスになっている背面部も、エンジンルーム内で燃料系の補機類がついている為、カーボンパネルになっており、真後ろの視界はゼロ。ルームミラーも無い。サイドミラーだけが頼り! フォーミラーカーと同じ。

photo室内左側からコックピット部。
シフトレバーの前のグレーのダクトはベンチレーション用。向きが自由に変わる先端のノズルもチャンとカーボン製!(ガラスの曇りを取る時にも使える。) センターの太いバーは、シフトの連結ロッド。結構太いのは更にウレタンが巻いてある為。

photo真後ろから覗き込んだ所。
赤いのがV6の後バンク側ヘッドカバー。その下アルミ色がブロック(オイルパンが未装着。)その左がシーケンシャル6速ミッション(Hewland(ヒューランド)のロゴが入っている)。垂れ下がっているロッドは恐らくエキゾースト用のステー。
重量物のエンジンを、より「低く、前へ」とした事から、このエンジンから後はエキゾースト以外何も無い。(「エンジンルームを右から見た所。」の写真でもよく解かる。)

補機類は殆どがエンジンより前、ボンネット内に収まっている。トランク部の真下はそのまま地面が見える程。

photoストリップ状態のボディと、ドア。
ドアウインドウは勿論アクリル(とは限らないかも・・。)で開かない。丸い部分を外に押し出すとベンチレーションになる。

ドアミラーはノーマル。手で押せば格納するし、電動リモコンもチャンと作動する。ドライバー交代がある為の必需品。細かい部分では結構ノーマルパーツもあるが、ノーマル流用に見えるパーツでも全く別の材質でできていたりする事もある。このドアもノーマル部品はドアミラー本体とドアハンドルくらいかな。

いつから走る?

 「JGTC」のシリーズ戦ではありませんが、8月の「鈴鹿ポッカ1000kmレース」を目標にすすめています。
 テスト走行の様子や、デビュー戦が確定しましたらまたこのHPにてお知らせいたしますので、楽しみにお待ちください。

「JGTC」とは? 「JGTC」参戦! 現在のところ…/いつから走る?

 
現在の位置:ホーム / 現在のところ…