GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 3 1/4ページ

開催日
2003年5月24〜25日
サーキット
宮城県:スポーツランドSUGO
マシン名
「リニューカー・ベルノ東海NSX」GT300クラス:ゼッケンNo2
ドライバー
高橋 一穂・渡辺 明

22日(木):設営 晴れ ピット床:ドライのちウェット

ここ宮城県SUGOは、最北で開催されるGT戦である。約11時間の道程で、いつもより早く現地入りし、通常なら設営開始となる、午後三時には設営完了。後はエンジン始動の確認をし、長時間の旅の疲れを癒す為、早々に宿泊先に引き上げるだけである。

いつも通り、戸田レーシングの柚木エンジニアがパソコンを接続、八田メカがセルを回す。「キュルキュルキュル・・ボーン!」快音が轟く。「クォーン、クォーン」軽くレーシング。油温、水温、燃圧等、各センサーも正常。

ところがここで思わぬトラブルが発生!冷却水が漏れている。勿論積込前のチェックでは問題無かった事だ。だがこれだけ量も多いのなら、直ぐに漏れ箇所は見つかり、修復できると考えていた。

しかし水はドンドン漏れるが、どこからかが解らない、見えないのだ。漏れ周辺パーツを取り外し、「ここだろう?」と思われるホースをチェック、確かにピンホールらしき物がある。念の為交換。組み付け再始動。ダメである。本当はこういう場合のテスターがあるのだが、今回は持って来ていない。

探す為に部品を外してしまうとエンジンが掛けられず、再現ができなくなってしまう。何度かの後、「どうもこっから漏れてきとるわ!」オイルタンクに付いたオイルクーラーが有り、そこは冷却用に、ラジエター液が循環していて、そのアルミ板からにじみ出てきている。普通はパイプ等の接合部分から漏れる事が多いので、まさかの場所である。ウクレレ(?)位の大きさの部品を取りはずす。でも特に異常が見られない。原始的だが、マウスtoマウスの要領で、皆で空気を吹き込む。バケツの水にポコポコと気泡が!やっとの事で発見。アルミ溶接部に細いクラックが入り、水温が上がって圧力が高くなると膨らみ、クラックが広がり、しみ出しているのだ。お隣のNISMOさんでアルミの溶接機をお借りして修復、原始的な再確認。どうやら止まった。皆、首の辺りが痛い。

再始動。ピタリと漏れは止った。既に時計は午後八時をまわっていたが、このトラブルが今日、この時に出てくれた事は全くのラッキーで、全ての厄が漏れ出たと願いたい。

photo北陸道を北上。新潟で朝を迎える。

photo今回のお隣は500、しかもあの「カルソニック」

photoピットの停車位置を決めるテープもマシンカラーに合わせてある。

photoいつもの様にエンジンに火を入れる。

photoところがラジエター液が・・。

photo漏れを探す為、息を吹き込むのは戸田レーシング、柚木エンジニア。

photo修理後の確認で再度息を吹き込む。なんとも原始的。

photo両隣はさっさと引き上げた中、残業が続く。

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