GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 5
JAPAN SPECIAL GT CUP 3/4ページ

3日(日) 決勝 晴れ 路面:ドライ

昨晩もメカは"爆弾ミッション"を、オーバーホールにより"無事"である事を確認。なんとしても富士3戦連続マシントラブルは避けたい。しかも今回ミッションで大きなトラブルが発生すると、部品が間に合わず、8月末の「Pokka1000km耐久」への出場も危うくなる。このレース、GT戦では無いが、チームとして長年出場している、地元鈴鹿でのレース。ファンの為に、何としてもグリッドにマシンを並べたい。

photo今朝、レースウィーク初めての富士山に出会えた。

photoミーティングを兼ねた、朝食。これだけ多くがチャンと座って行うのは非常に珍しい。

photoボードが珍しい位置にあるだけの、何とは無いショット。

photo朝のフリー走行へ向かう直前。好きなアングル。

今朝もやや涼しさを感じる、薄ぐもりの朝を迎える。

朝一のフリー走行はいつもの満タンテスト。そのマシンで、渡辺選手、34"725と12番タイムをマーク。予選20位と低迷した中、明るい材料だ。その後高橋選手に交代。36秒台で周回を続けた7周目、遅い!51秒でピット前を通過。「ミスって真っ直ぐ飛び出したわ〜。」と無線連絡。最近そういったミスの少なくなった高橋選手だが、今回は2回目。その通過直後、「シフトレバー?に異常振動が出るんでピットに帰りま〜す。」と無線が入る。メカは「ミッションか?」と顔面真っ青になるが、単純にタイヤのフラットスポットと判り「ホッ」と胸を撫で下ろす。

photoフラットスポットを作ったのは誰?

photo日差しが強くなれば、庶民的対策を。

photoスタート直前の、渡辺(左)、高橋の両選手。スタートは渡辺選手。

スタート進行の始まる午後には日差しも強くなり、相当厳しいレースが予想される。スタートの渡辺選手に「この位置なら、抜き放題で楽しいレースになりますね。」と振ると「いや〜タイム出てないから今回は厳しいよ。」とやや弱気な渡辺選手。

それを表わすかのように1周目21位と順位を落としてきた。レースはすぐ前で"オシクラまんじゅう"をする、RX7とBMWに阻まれ、中々順位を上げられないが、その後巧みなレース運びで4周目19位、7周目17位、500が混ざり始めた10周目で16位と、着実に順位を上げた。しかし決して楽なレースではない。14周目には「フェラーリにダートに押し出されました〜。」と無線連絡が入る。八田メカがサインエリアに来て、通過するマシンを目で追う。見た目は特に異常無し。タイムも落ちこむわけでも無い。22周、11位に上がった辺りからルーティンピットインが始まる。それに伴い見かけの順位が上がって行く。渡辺選手も、他のマシンとインターバルが取れ、500もしばらく追いついてこない。その間、34〜35秒台で飛ばす。

photo300クラススタート!遥か後方に埋もれている。
Photo by Y.Suzuki

photo序盤は「BMW」と「RX-7」の争いを後ろで眺める展開。
Photo by Y.Suzuki

photo後ろから見るとこんなん!熱い2台だったが、「漁夫の利」でその後パス。先を急ぐ。

photo序盤はとにかく大混戦。
Photo by Y.Suzuki

photoフェラーリに進路を阻まれ、ダートへ飛び出す渡辺選手。

photo地道に順位を上げ、見かけ1位(実質10位くらい)まで引っ張った。
Photo by Y.Suzuki

規定周回44周目、見かけの順位をTOPに上げ、ピットイン。高橋選手に交代。タイヤ交換、給油、等作業を1分弱でこなし、順調にコースに送り出す。ジンクスでは無いがドライバー交代後、1周を完了した時の完走率は100%である。(02年、モテギで初リタイヤを喫した時は、交代直後に火災発生、0.9周のピットロード入り口で止まった。)そのドライバー交代のアウトラップ1周目、帰ってきた。リセットされた順位は9位。予想では2桁順位ではないかと思っていたので上出来だ。おまけに8位の「フェラーリ」は直後に予定外のピットイン!そのまま止まってしまった。8位だ。

しかし7位の「マッハ号」とは大きく水を空けられ、ラップタイム差から一人旅が続くことは必至であろう。そんな単独行に迫る1台、「C-WESTシルビア」が背後にピタリと張り付いた。ラップタイムはほぼ同じ。それも何とか10数ラップを押さえ、ファイナルラップを迎えた63周目、前を行く「NSX」、ピタリと「シルビア」。第1コーナー、スリップを抜けた「シルビア」に並ばれ、ブレーキングでパスされてしまった。レース後「最終コーナーで、あれだけ離れていたら追い付かれるとは思わなかった。」と高橋選手。僅かな油断で、惜しいドロップであるが、9位完走である。

photo交代した高橋選手は、8位で一人旅を続ける。

photo最終ラップ1コーナー、チョッとした油断から、「シルビア」にパスされる。

今回は、マシントラブルでリタイヤしたレースから3週間後のレース。相次ぐミッションのトラブルで、何とかこれを阻止せんと、メカも各部の改良に努めたが、やはり"守りのメンテナンス"である。毎戦進歩を続けるGTマシン。特に新鋭マシンが増え、確実にタイムをUP果たす300クラス。もっともっと"攻めのメンテナンス"で望みたい。

とはいっても、ここ富士で、3戦連続マシントラブルを免れ、ポイントも獲得、マシンも無事。次戦は9月のモテギだが、その間に地元鈴鹿の「Pokka1000km耐久」である。シリーズ戦では無いが「ベルノ東海ドリーム28」ファンに応える為、長年出場しているこのレースは外せない。昨年はクラス3位、今年は更なる上位を目指します。

GT選手権第5戦 GT300クラス 予選20位
決勝:9位  獲得ポイント 2点 / 累計19点

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