GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 8
SUZUKA GT 300km 3/5ページ
16日(日) 決勝:曇りのち晴れ 路面:ドライ
昨晩の雨で路面は各所にウェットパッチが残る為、「ウェット」宣言が出された朝一フリー走行。我々も含め、多くはスリックタイヤでコースイン。両選手で11周をこなし、タイムは最下位!しかし決勝レースは、ドライに間違いない事から、満タンテストとは言え、リスクを負う走りは避けた結果であるから、特に心配は無いのだがが・・。
サポートレースが始まる頃には空も明るくなり、雨の心配はなさそうだ。
サポートレースはまずインテグラから。スタートの良かった山田選手は、先行車のミスにも助けられ、序盤から2位を快走。しかし・・これ以降は本人執筆の山田選手参戦リポートを読んでいただきたい。
ピットウォークも終え、GTレース直前の「メイン」サポートレースはここ鈴鹿で始めての「マーチカップ」。「ヴィッツシリーズ」と並ぶエントリーレースだが、こちらはナンバー無し。立派?なレース専用車である。
2番グリッドからスタートした西畑選手、トップには逃げられるが、2〜4位の3台で毎周、各コーナーで順位を入れ替える白熱バトルを演じ、3台がらみの最終ラップのシケインで3台が交錯するが、見事3位表彰台をGet!!今シーズンのマーチカップ史?に残る名レースになったと思う。(と言いつつ、他のレースは見てない。)
ピットウォークの時は、チューニングカーデモラン。渡辺選手によりインテグラ240Rがドライブされた。
インテグラワンメイクレースで4番グリッドは、今シーズン最高位の山田選手。
そしてスタート良く3番手に・・。その後は・・。山田選手のレースレポートへ続く。
マーチカップでは、西畑選手が大きなダメージを負ったマシンで2番グリッドを確保。
「左側は撮らないで。」って言ってたが、各種ステッカーでカモフラージュ
3台横並びでS字に飛び込む。GTレースが目当ての大観衆も沸いた。
そんなマーチレースの興奮冷めやらぬ頃、ピット内は大変な事になっていた。
出走前のウォーミングアップを始めたエンジン音が明らかにおかしい。調べて見ると「1つ」火が飛んでいない。メカ、エンジニア総出で、原因を探す。結局ハーネスカプラーの断線が見つかり、スペアハーネスと交換。無事復活である。スタート直前の、このトラブル発生、そして発見は幸運か?運を使い果たしたのか・・?
突然のエンジン不調にメカニック騒然!(て、程でもないですが・・。)
それも事なきを得、グリッドに向けピットを出る渡辺選手と、見送る高橋選手。
今日のレースは、6台が絡んだチャンピオン争い(500もチャンピオン争いがある)と、驚異的ラップタイムにより、相当荒れたレースが予想される。情けないがそれらに加わる事ができない以上、確実なレース運びで、「漁夫の利」を獲る事に専念する方が懸命だ。ここまでの獲得ポイントは昨年より3点少ない19点である。せめて昨年並か、以上で今シーズンを終えたい。3点獲得には8位以上が必要である。(ファステスト上位3台は1点あるがそれも今回は望めない。)
今シーズン、第1戦からズーっと一緒の「番ちゃん」こと、番ことみちゃんご苦労様でした
GT界最年長コンビ。冷っとした事もあったが、怪我も無くシーズンを終えられそう・・?
これは渡辺選手の「追っかけ」デルチャンが作った物。でもいつもシーズン終了間際完成。
薄日がさす程度の曇り空のもと、予定通り午後2時、いつも通り、渡辺選手から52周のレースはスタート。昨年はトップが48周を走っているが、今年はコース改修と、トップのタイムから49周が300クラスのチェッカーとなるであろう。
スタート第1コーナーでは、前を行くシルビアがブレーキングミス。激しい白煙と共にコースアウトして行く。その白煙に目隠しされた渡辺選手も半分ダートに飛び出し、その前に横切る様に、コースに復帰したシルビア。その間にも数台パスされるが、1周目の順位は変わらず16位。11〜12秒台でレースを進め、6周目15位。オートポリスと同じく、団子状態でなかなか順位が上げられない。
スタート。中段に埋もれているのが、最近のスタイルになってしまった。
スタート直後のアクシデント
煙が晴れたら、グラベルを走るシルビアが・・。こちらも「半分」出ている。
コース復帰したシルビアに進路を阻まれ、また1台にパスされる。
この後ずっとこのシルビア、若い 加藤正将選手と付き合うことになる。
500が追いついてきた9周目、S字でトップグループを形成していた「TAISANバイパー」がスピン!コース上に止まってしまった!
ポルシェ、シルビアの2台に追走し、S字に差し掛かった渡辺選手。前の2台がサッと左に避けた目の前にバイパーが現れる。右側ギリギリをすり抜ける。この混乱で、(避けて)コースアウトしたマシンもあり13位に上がる。しかしその後もレースは膠着状態。14周目、「フェラーリ」のコースアウトで12位になった程度で、自力では上がれない。これもオートポリス同様、"忍耐"レースである。
更なるアクシデント。危機一髪!
1台前のシルビアが大きくラインを変え、ポルシェのブレーキランプが点灯!
ポルシェの避けたそこには、スピンストップした「バイパー」が!!
右に切り込んでいた渡辺選手、そのまま1台分空いた右側を・・。
ポイントリーダーNo26ポルシェは、この状態からレース復帰。執念を見せ、9位に入る。
ピットイン予定は20〜30周の間で、セーフティーカー出なければ30周でピットインである。昨年と違い、今シーズンはセーフティーが出る場面が無い。(無かった)特にここ鈴鹿はセーフティーゾーンが広い事から、余程の事が無い限り(1000kmでも出なかった)セーフティーカーが出る事は無いと思われる。
20周を過ぎた辺りからルーティンピットインが始まり、当然見かけの順位が上がっている。
4位にまで順位が上がった30周目、渡辺選手がピットに滑り込んでくる。交代の高橋選手には、今回(GT 戦では)初めてNEWタイヤを用意した。NEWとは言え、レース後半からの荒れたコース状態や、アウトラップ時の(暖めるまでの)ロスとを考えると、それ程(予算を使うほどの)メリットは無いと思われ、今までNEWタイヤは使用せず、予選で使用したタイヤ(でも充分戦えると考え・・)を使っていた。はたしてどうか・・?
いつになく、ピット作業練習を繰り返したクルーにより、作業が手際よく行われ、ジャッキ降下。エンジン再始動!NEWタイヤの皮むきを兼ねて、激しくホイールスピンをさせてレースに復帰した高橋選手。
ピットインが始まってからも、トラブル等で順位を落としたマシンはあり、9位辺りを予想していたが・・。1周して戻ってきた順位は8位!迅速なピット作業も功を奏したようだ。
しかし、予想通りペースの上がらないアウトラップ2周の間に、追いつかれた「RX7」に抜かれ9位に・・!ところが直後に「Garaiya」がマシントラブルでストップ、チャンピオン争いの1台が潰れ、再び8位へ。しかしその次の周回、35周目「マッハ号」に抜かれ再び9位へ転落。「一進一退」、まさに言葉通り。
前を行くNo31MRSを追うがペースが上がらず、逆に「マッハ号」に追いつかれてしまう。
その後は「マッハ号」に追走しチャンスを伺うが、渡辺選手同様、膠着状態が続く。
高橋選手いわく「最初追走していた時、左のウインドウから手を振っていて、何か危険があるからと言う注意かと思って様子を伺っていた。」そうで、それはウインドウが破損した為に応急処置で貼ったガムテープがバタついていただけだった。大体マッハ号は右ハンドル車である。そんな「Careless mistake」もありながら、順調に周回を重ねる高橋選手。
47周を9位で帰ってきた高橋選手、最終ラップに入る。誰もが9位留まりかと思ったが、なんと7位を走行していた「RECKLESS MRS」がヘアピンでコースアウト!順位を大きく落とした!
最終コーナーを下り降りてくるゼッケン「2」。「リニューカー インターリンク ベルノ東海NSX」は8位でチェッカーを受け、第5戦富士以来、久々のポイントを得ることができ、シリーズポイントも、昨年タイの22点でシーズンを終える事となった。
8位でチェッカーを受け、パークフェルメに向かう高橋選手を見送るクルー。
GT選手権最終第8戦 GT300クラス 予選16位 / 決勝:8位
獲得ポイント 3点 / 2003年シリーズ累計ポイント 22点
ドライバーズランキング14位 / チームランキング11位