GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 8
SUZUKA GT 300km 5/5ページ

今年を振り返りランキング上位マシンを紹介・・。

GTC、全日本GT選手権が始まって10周年の今年は、大幅な車両規定の変更による、「前年マシンの改良組」と、「新型マシン組」とでは、仕上がりに差があった。前者である我々は車両規定に合わせた改造と、昨年トラブルを抱えた箇所の改良に追われ、"勝ち"に行く為の改良にあまり手が入れられなかったが、思いのほか前半(4戦まで)は高順位でレースを進める事ができた。しかし後半戦、完走はするものの、順位は散々であった。

またその前半2、4戦で、高位置にいながらマシントラブルでレースを落とした事も悔やまれる。

今シーズンは開幕戦TIでは、「フェラーリ」「Garaiya」「Z」、第2戦富士では「バイパー」と、大挙新型マシンがデビューし、前半はまだまだ成熟期だったが、第3戦菅生、「セリカ」の登場で、「新型マシン」の"速さ"が目立ち始め、後半はそれに"強さ"が加わった。

チャンピオン争いの6台は「新型組」「No3:フェアレディZ」「No43:Garaiya」「No71:セリカ(5戦まではMRS)」3台と、「改良組」「No26:ポルシェ」「No31:MRS」「No81:シルビア」3台だが、「改良組」は後半の5戦以降、獲得ポイントの30%程しか得ていない。「No71:シグマセリカ」はシリーズ戦ではない「鈴鹿1000km」デビューウィンを果たし、殆ど(80%)その後の獲得ポイントだけで、チャンピオン争いに加わるなど、後半で「改良組」と「新型組」の勢力図が完全に逆転している。また今回最終戦のレース結果で4位に「No19:セリカ(2戦まではMRS)」が加わり、8位には「No11:フェラーリ」と前述の6台とでランキング上位8位以内に5台が入っている。

今シーズンデビューの新型マシン。
(コメントはあくまで個人的な意見、偏見ですが・・。ゼッケン順)

レースの世界では当たり前の事で、新型車が速く、強くならなくては意味が無い。

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チャンピオンマシン「ハセミスポーツ・エンドレス・Z」レース毎にマシンに改良が加えられ、外から見てとって判る所も多い。
Photo by Suzuki
  第1戦の「ハセミスポーツ・エンドレス・Z」。その後フロントフェンダーやリヤフェンダー等、随所に改良が加わった。
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第2戦富士。フロントフェンダーが変わった。
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  第3戦菅生ではリヤフェンダーと、勿論、外観以外の変更は知る術が無い。
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手堅いレースで、派手さは無かったが、強さを感じる。
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  中盤から本調子となった「JIM RodeoDrive アドバンF360」ドライバーの実力からも、充分チャンピオン争いができるはずだったが、行く度かの不運でランキング8位。
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最終戦で登場したセリカ3号「Kosei SPIRIT CELICA」フリー、予選とタイムを上げ、決勝も他のセリカ同様かと思われたが、トラブルでリタイヤ。速いセリカはこれで打ち止めにして欲しい。とにかく3台のセリカは、全て完成度が高かった!
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  3戦からデビューしたセリカ1号「ウェッズスポーツCELICA」最終戦も含め2回のポールtoウィン。それ以外のポイントが少なく、チャンピオン争いに加われなかった。ランキング4位
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昨年の「VEMAC」同様の強さを見せるかと思った「ARTA Garaiya」、意外に地道なシーズンだった。しかし最終戦までチャンピオン争いに食い込んで来たのはさすがである。ランキング7位。
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  2戦富士でデビューした「ECLIPSE タイサン ADVAN バイパー」4戦雨の富士で優勝した頃から調子を上げ、最終鈴鹿でもきっちりトップ争いをする等、来シーズン「TAISAN」の主力マシンになるのでは・・。(根拠無し)ランキング12位(同ポイント)
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今シーズン最も速い新型マシンは文句無く、セリカ2号「シグマDUNLOPセリカ」だと思う。ウェイトハンディを物ともせず、ポールtoウィン2回(8月の鈴鹿1000kmも含めば3回)しかも6〜8戦中の2回である。もっと早くにデビューしていればモテギあたりでチャンピオンが決定していたかも・・。(レースに「たら」「れば」は無意味ですが・・。)ランキング2位(同ポイント)
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そんな中でも「改良組」の「ダイシンシルビア」は後半戦でも、それら「新型組」にガップリと食らい付き、60%のポイントを稼ぎ、チャンピオン争いに加わる事ができた。そんなマシン、チームもある。

昨シーズンからの改良マシン。
(コメントはあくまで個人的な意見、偏見ですが・・。ゼッケン順)

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新型マシンが仕上がるまでに、初戦からキッチリとポイントを上げ、最終戦をポイントリーダーで迎えた「PLUS e タイサン アドバン GT3R」。シーズンを見据えたレース戦略はさすが。
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  最も台数の多いポルシェ勢の中で別格の速さ。ランキング2位(同ポイント)
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2002年のチャンピオンマシン「RECKLESS MR-S」も、1回の優勝と高得点で地道な強さを見せたが、2回のノーポイントレースが痛かった。ランキング5位(同ポイント)
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  2001年の様な圧倒的早さの無い「ダイシンADVANシルビア」。初戦から影をひそめたが、堅実にポイントを稼ぎ、ランキング上位6位までで、表彰台も最も少ない1回。実に地味にシーズンを運び、気が付けばキッチリチャンピオン争い喰らい付いている。ノーポイントレースはゼロ。く〜!!さすがである。
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チャンピオンとなった「エンドレスZ」は、8戦中、6戦で高得点をあげ前半、後半50%づつポイント獲得、ポールは最終の1回だけで、優勝は無いが、リタイヤも無い。(ノーポイントは2戦)派手さが無いが、こうした地道な強さこそがチャンピオンへの道と言えるであろう。

来シーズンもNSXの参戦を予定(H15年末現在)していますが、現状では、他の新型マシンの戦闘力に到底及びません。

500NSXは今シーズンの車両規定変更を最大限利用し、エンジン搭載方法を変更し、他社の大排気量マシンのパワーに対し、コーナリングスピードで対抗したが、決して互角とは言い難く、特に前半戦、高速コース富士などでは、後方グリッドにまとまってしまったNSXが印象的であった。

しかし300クラスのマシンとして、まだ大きなポテンシャルを持つこのNSX、シーズン中では、時間的な制約でテストをできなかった事等、このシーズンオフをどう"戦うか"。2003年終了と同時に、2004年の開幕に向け、早々とスタートをきりたいと思います。

今シーズン多くのご支援をいただきありがとうございました。また来シーズンもご支援、ご協力よろしくお願いいたします。

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