GT CHAMPIONSHIP 2003 Series Round 1 3/4ページ
30日(日) 晴れ 路面:ドライ 決勝
明けて決勝。朝の満タンフリー走行では、1'35.064とレースでの期待が高まる、高タイムを出す。
昨年のGT300、24台中18番グリッドから今年は24台中6番グリッドと大躍進である。いつも通り渡辺選手がスタートドライバー。前にいるのはここTIに強い2台のポルシェと、MRS(昨年のチャンピオンマシン)、そして新鋭「ARTA Garaiya」「ハセミスポーツ・エンドレス・Z(フェアレディZ)」と多種多彩なマシンが並んでいる。
初戦はGT300クラス24台14車種!これにまだ「コルヴェット」「セリカ」が加わると聞いている。
これだけのメーカー、排気量、スタイルが異なる多くのマシンが一堂にレースを行う。これがGT選手権の魅力であろう。(GT500は17台5車種)日本でのもうひとつの最高峰レース、フォーミュラニッポンの人気が衰え、各種レギレーションが変更されているが、マシンと戦略が結果的にワンメイク化されては面白みに欠ける。(インテグラやヴィッツ、マーチの様な参加型レースは別として・・)
GTやフォーミュラニッポンは観客が楽しむレースである。F1の人気が(世界的に)衰えないのはドライバーもともかく、形こそ似ているが、各マシンメーカーの勝負が垣間見えるからであろう。
観客はメーカーも、マシンも、好きなのであり、応援しているのである。(と私は思っている・・。)
300唯一のHondaマシンと併せピットウォークでの人気は相変わらず。
サーキット入りしてからここまで殆どノントラブルのマシンにメカからも余裕が伺われる。
マシンのカラーも、RQも注目を集める。後は活躍が伴えば・・。
6番グリッド゙より見た新鋭マシン2台。後チャンピオンマシンMRSとTIに強いポルシェが2台。
そんなこんなで、グリッド上でマシンを眺めている内にどんどんとスタートは進行し、午後2時、1周ローリング、スタートが切られた。
1周目はポジションキープの6位でピット前を通過。その後は「リニューカー・ベルノ東海NSX」の快進撃が始まる。
3周目5位!
5周目4位!!
8周目3位!!!
と新鋭「Garaiya」「フェアレディZ」も、チャンピオンマシン「MRS」も抜き去り順位を上げて行く。
500のタイヤスモークが残る中、300スタート直後の1コーナー。ここは勿論グリッド順。Photo by Y.Suzuki
1周目。トップNo24は既に画面から消える程先行。Photo by Y.Suzuki
3周目。「Garaiya」を抜き5位へ。Photo by Y.Suzuki
5周目には「Z」も抜き4位へ!快走が続く。Photo by Y.Suzuki
その後は3位を行くNo31昨年のチャンピオンマシンMRSも射程距離に・・。Photo by Y.Suzuki
前を行く予選4番手から2位に上がったNo26「PLUS eタイサンアドバンGT3R」を追うが、タイヤ無交換作戦の為、無理な追撃は避ける。Photo by Y.Suzuki
しかし更に前を行くNo24・26、同じチームである、2台の「タイサンアドバンポルシェ」には徐々に水を空けられて行くが、「しばらくこのままで行きま〜す。」と渡辺選手からの無線連絡。
レースは82周。GT300クラスは、昨年同様77周がゴールと予想。40〜48周に給油、ドライバー交代を予定。セーフティーカーの出方によって調整である。基本的にはタイヤ交換は無しで行く作戦であり、渡辺選手もその事は承知しているので、タイヤ温存作戦でもあったのだが・・。」
30周を超えたあたりから各社ルーティンピットイン。1、2位を走行中のNo24・26も相次いでピットイン。時間を計る。各55と48秒。このタイム差でNo26・24と順位が入れ替わる。今シーズンからタイヤ交換と給油が、同時に出来なくなり、約25秒程余分に掛かっている。
見かけ上トップに立った渡辺選手に対し「タイヤどうですか?」の問いかけ。「まだ何とか行けま〜す。」と返事がくる。
3位キープ(見かけはトップ)で迎えた48周目、ピットイン。高橋選手に交代。給油のみを行いNo24・26の前にコースに戻し、強引にトップを奪う。このまま3位キープを狙うより、一か八か前に出る事に賭けた。(コース上で抜くよりリスクも小さい。)ポルシェは35〜36秒で走っている。こちらも36〜37秒台なら、うまくいけば逃げ切れるのでは・・。1秒差位ならコース上では抜き難いものだ。止む負えず終盤2台に抜かれても3位は守れると考えた。
ところが磨耗したタイヤに、50リットル以上を給油したマシンでは、思うようにタイムが上がらずまた思いの他、路面温度も上がりタイヤへの負担が大きく、38〜39秒台がやっとで、みるみる2台のポルシェが迫って来る。そして59周目バックストレッチからの右ヘアピンで後からきたNo26に接触されスピンを喫し、3位に転落してしまった。
グラベルから復帰するも、このロスタイム約20秒は全くの予定外。約40秒近くあった4位、No31MRSとのアドバンテージも20秒程に・・。タイヤの滑りもひどく、38〜40秒と安定しないNSXに1周約1.5秒のペースで詰めてくる。そして74周にNo31にパスされ4位に、そして最終周76周にはGT500のトップと共に背後に迫ったNo 71のMRSにもS字でかわされ、5位でフィニッシュ。
順位だけ見れば初戦としては上出来だが、作戦が甘かったと言わざるえない。しかし初表彰台を狙うだけに留まらず、チャンスがあればトップを狙う、そんな意気込みを持って今シーズンは戦って行きたいと思います。
GT選手権第1戦 GT300クラス 予選6位 : 決勝5位
獲得ポイント 決勝5位:8点+決勝ベストラップ2位:1点=9点
”舘”師匠と共にモニターでタイム差確認交代に備える高橋選手。
給油のみのピットイン。なりふり構わずトップを奪う。まだ初戦色々やってみよう。
燃料の重量増加と、意外に路面温度が上がった事でタイヤの消耗が激しく、思いの他タイムが上がらない。Photo by Y.Suzuki