Super GT 2005 Series 第3戦
マレーシア 2/4ページ

6月24日(金)フリー走行 晴れ 路面:ドライ

多くのチームが22日頃から現地入りしているが、実際にマシンを走らせるのは今日からであり、実質セッティングの為の走行は今日だけと言える。

長いという程ではないが、2週間以上コンテナに入っていたマシン。最初は渡辺選手が慣熟1周でピットイン。どうもオイル漏れ?が有った様で、10分ほどピットに引き込む。オイルのにじみか?こぼした程度の事か?大した事では無かったようだが。ただその部位を確認する為、カウル、インナーフェンダー等取り外しに手間がかかっただけだった。

その後は渡辺選手、高橋選手と交互に3周ほど計測。セッティングを変えながら順調に周回を重ね、最後にNEWタイヤで軽く?アタック。渡辺選手が、2′11″079、高橋選手2′13″267をベストに、28周をこなし午前終了。

photo点検の為まずは1周でピットイン。ところがオイル漏れ"らしき"物がみつかったが・・。

photoその後は順当にタイムアップする渡辺選手。

photoここまでの変更点1
左ミラーの取り付け位置。

photo変更点2
レカロからBRIDに変更となったシート。

photo変更点3
1本出しとなったエキゾースト。これは快音となったのだが・・・・。

photo変更点4
ルーフベンチレーション。

photoちょっとわかり難いが、上半分がエンジンへ、下半分が室内へ入る。

photoこれは夏のレースの命綱。クールスーツとドリンクの配管。重病人の点滴状態。

この時点で10秒009の62号車VEMACをクラストップに5番手。悪くない滑り出しである。

午後(といっても4時過ぎ)は、高橋選手からコースへ。マシンの変った今シーズン、これまでの2回のレースと、2回の合同テストで、マシントラブル等もあり、全体的に走り込みが不足している高橋選手に、走行時間を多めにしたメニューを組んだのだが、ここ灼熱のセパンでは"拷問"の様なものなのか?「暑て、えりゃ〜・・・」と愚痴る。結局渡辺選手とほぼ半々をこなし、カナードを大型に変える等、細かなセッティングを煮詰め、終盤300占有時間に合わせ午前同様NEWタイヤでアタック。渡辺選手の出した2′10″382は0号車M‐TEC NSXは同タイムの5位!トップは午前同様62号車で9秒025。VEMAC絶好調である。

photo富士と似た造りでは無く、ここの設計者が富士もデザインした。

photo午後に備え車載ビデオで学習する高橋選手。

photo夕方の走行では最初にサーキットサファリ。観客を乗せたバスと混走。ファンサービスとして好評。

photo暑さにまいったか?高橋選手コースアウト。

photoキレイだったフロントカウルも短命だった。大型カナードをトライする事に。

6月25日(土)予選 晴れ 路面:ドライ

2戦連続でスーパーラップ(以降「SL」)を進出を果たしたものの、共に2回目の予選でからくも12番手での滑り込みである。しかもNEWタイヤを使っているので、SLでのタイムアップは難しい。やはり1回目でSL権を得て、SLではNEWタイヤを使用し、更なるジャンプUPを果たしたい。

11時からの1回目予選は300→500→300/500混走の順で各20分づつである。11時1分早々とにコースインした渡辺選手。3周目に2′09″625!この時点でクラス4番手。昨日の他車タイムから見ても、これは充分なタイムだろう。5周目にピットインし、高橋選手に交代。両ドライバーが基準タイムをクリアするのがSL権を得る絶対条件であるが、この300占有の残り時間で、クラストップの107%のタイム、2分17秒程度の基準タイムをクリアするのは楽勝である。・・・はずが、その高橋選手がアウトラップで、なっなんと! コースアウト!!幸い自力でピットに帰ってくる事はできたが、右後を小破している。カウルは割れ、ウイングは傾き、エキゾーストもつぶれてしまった。次の500の予選中に修復し、その後の混走セッション中に基準タイムをクリアしないと、SL権は2回目予選までお預けとなる。(出られとも限らない。)

メカニックが動き回る。割れたカウルはガムテープで補修。傾いたウイングは大した事無いので、とりあえずそのまま。潰れたエキゾーストは排気ができる程度にバールで広げる。その他コースアウトの影響が無いか?各部のチェック。ピットインまでの走行で、足回りに大きな狂いは無い事は確認できている。ラッキーである。

なんとか混走セッションまでに間に合い、さっさと高橋選手を送り出す。2周目に2′14″493で基準クリア。スタッフ一同胸をなでおろす。(本当に「なでおろす」奴はいない)その次には13″113で、今回の自己ベストまでマーク!"これ以上(壊されては)は "って気持ち・・・で、早く帰って来てって気持ち半分。確認の為走っておいた方が良いって気持ち半分。で、6周を走りピットイン。最後のインラップでもスピンのおまけがついたが、1回目予選は6位。SL権Get!

photoここセパンに向けスペックを変えてきたヨコハマ。ミシュラン、DUが好調なだけにメーカーも懸命。

photoヤンキー座りで何やらミーティング中の井上メカ(左)とエンジニア、シンタロー(右)

photo大型カナードで行くことにしたので、一晩でカラーリング完了。

photo1回目予選でのSL進出を目指し攻める渡辺選手。まずまずのタイムが出たのだが・・・

photoSL進出の"仕上げ"に出る高橋選手だが、この後アクシデントが・・・。

photoテールカウル、ランプは割れ、ウイングは傾き、エキゾーストは潰れてしまった。

photoカウルはガムテープで補修。ウイングはそのまま。

photo見た目の派手さ程機能部分の損傷は無かった。

午後と言うより夕方5時からの2回目予選までのインターバルを利用し、損傷部の見た目をもう少し良くし、アライメントの確認、エキゾースト交換など等、見た目の派手さ程機能部分に大きな(てこずる)損傷は無かった。

SLのスタートは下位順2台ずつ。この2台はタイムの良かった順からコースインする。我々は3組目の後、6位かと思ったら絶好調だった62号車が車両規定違反の為タイム抹消。その為5位に繰り上がりスタートとなった。このコースで好調な渡辺選手、初のSLである。しかもNEWタイヤ。これまでの2戦は1組目のスタートで気づかなかったが、このSL、ピットロードでの待ち時間が長く、10分弱程度だろうが、早く走りださないと暑い。特にここセパンでは・・・。

いよいよコースイン。SLはポールを奪取できる可能性もあれば、12位に転落する可能性もある。2周終えてヘッドライトを点灯(タイムアタックのサイン)し、最終コーナーを回ってくる渡辺選手。先行スタートはずっとモニターで映し出される。

ノーミスで前半を終えた渡辺選手だが、第9のヘアピン立ち上りでリヤを滑らす!スピンには至らないがタイムには響いた。

タイムは2′09″570。SL進出を決めたタイムを上回るものの、結局9番グリッドにまで後退してしまった。レースラップでは耐久のベテランらしく、抜群に安定したタイムを刻む渡辺選手だが、「いや〜こう言う(1台だけでの、1周アタック)のは初めてだよ〜。プレッシャー掛かるな〜。」

1回目予選はSLの出走順を決める為のもので、グリッドを決めるものでは無い事は解っているが、グリッドが"下がった"イメージがあり、やや寂しい。しかし今シーズン最高位からのスタート。チーム内に明るいムードが漂った。

photo快音を響かせたシングルエキゾーストは1品しかなく、スペア代わりに持って来た2本出しに戻す。短命だった・・。

photoガムテープ補修のリヤカウルもカッティングシートを貼ればこの通り、遠目には良いんじゃない・・?

photoピットウォーカーの中にオレンジツナギの一団はオフィシャル。年に一度のこのイベントを楽しんでいる。

photoそんなピットウォークの最中も、マシンの修復は続く。

photoSL前の渡辺選手。いつに無い緊張があったと言う。

photoSL中はメカもやる事は無い。モニターでマシンを見守る。

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