Pokka 1000km RACE 3/5ページ

24日(日) 決勝フリー 晴れ 路面:ドライ

昨年、一昨年と、この1000kmレースをきっちり完走させたメカニック陣により、決勝前、恒例となったミッションオーバーホールも含め、昨晩1000kmに向け万全のメンテナンスが行われた。大きな異常個所は無いが、やはり「車が"減る"」ので最小限の走行に留める。

朝一のフリー走行は満タンで2周流し、ピットワーク練習。以後はマシン温存の為、走行しない事にした。30分の走行時間で3周しかしなかった為、朝から駆けつけた"応援団"からは「何かトラブルがあったのですか?」と心配された。

photo決勝日のフリー走行がたった3周なんて初めて。Photo by Y.Suzuki

photo朝いつも通り、何とは無く始まったミーティング。これはこれで大筋は決まる。

決勝:スタート 序盤

今年も特設応援席には多くのファンが駆けつけてくれた。午前のサポートレースの合間に、3選手が観客席に出向き、挨拶。今日のレースの抱負を語る。ファンとチームが一体となり、大きな拍手を受ける。いつものGT戦とは、違った意味での気合が入る。

photo応援席の挨拶までの待ち時間、トイレ前でタバコを吸う"悪ガキ"3選手。

photo恒例(と言っても昨年から)の選手挨拶。

photo渡辺選手。朝早く、暑い中の応援に感謝と、表彰台に上がると公約。

photo選手サイン入りイラストタペストリー。誰かにあげたのかな?

12時過ぎからスタート進行に入る。スタートドライバーの高橋選手が、グリッドに向けピットを離れる。コースを1周してくる間に、メカも"グリッド機材"をガラガラと引きずってグリッドへ向かう。ピットウォールを隔てたコース上にNSXが帰って来たが、所定のグリッドを通り過ぎてしまった。これはいかんと、メカが走る。幸いオフィシャルに止められ、おまけに押し戻してもらっている。高橋選手であれば今更驚くほどの事ではない。

選手紹介が始まり、ゼッケン"2"が紹介されると、特設応援席から歓声があがる、手を振って答える3選手。本当に参戦して良かったと思える時である。

しかしその間にメカは懸命に応急修理に追われていた。真夏のレースの生命維持装置とも言える、クールスーツ用クーラーBOXから水漏れが発生しているのだ。幸いスタートまでにはまだ時間もある。良いタイミングで発見できた。

photoグリッドでのにぎわいは、まるでGT戦のよう。Photo by Y.Suzukii

photoスタートが迫る頃には応援席にもかなりお客さんが・・。

photo選手紹介で、応援席に手を振るドライバー。

photoスタートドライバーの高橋選手だけクールスーツを着用しているが、作動していないときはかえって暑い。ここらが後に影響が・・。

photoそんな中、クールスーツ用クーラーBOXの水漏れを修復する八田メカ。

グリッドで見かけた他のドライバーの方々。

photoチームマネージャーとのツーショットは昨年1000kmのチームメイト菅 一乗選手。今年はライバル「覆面レーサーマシン?」

photo十勝24時間で組んだ宮城 光選手(左)今回はRSで参戦。

photo走行会にも来てくれた山野 哲也選手(左)今年はGTへはレギュラー参戦はしてないが、この1000kmはスバルインプレッサの第3ドライバー。

photo片岡龍也選手。岐阜瑞浪レークウェイからカートを始め、その後カートFSA全日本チャンピオン。その後フォーミュラートヨタから現在F3で大活躍中。今回初めてのGTレース。

今回も昨年同様、5スティント、4回のピットインドライバー交代を予定しているが、スタートを努める高橋選手は燃料が持つギリギリ、35周が最初のスティントだ。

ほぼ最高気温を記録すると思われる、午後1時予定通りローリング開始。1周後長丁場のレースは始まった。オープニングラップはクラス5位と、真後ろグリッドの「FKマッシモポルシェ」に抜かれたが、動ずる事無くマイペースでレースを運ぶ。9周目、18周目とトップの500クラスにラップされる。13後半〜15秒前半と順調なレース運びだ。

photo1時5分スタート。GT500の5台は既に画面から消えている。ウ〜んどっかで見たような写真だが・・?Photo by Y.Suzuki

photoそうだ、昨年のスタートと同じラインを走ってたんだ。(2002年Pokka 1000km)Photo by Y.Suzuki

photo今年は無事にスタートした高橋選手。順調にラップを刻んだのだが・・。Photo by Y.Suzuki

photo17周まではNo69ポルシェとランデブーを続け、18周目にパス。Photo by Y.Suzuki

しかし23周目辺りからタイムがいきなり16秒台から18秒台とかなりバラつき始めた。ストレートでもたまに「パッパッパッ」とリミッターが当たっている。それを見ていた舘レース監督、「高橋さん"イッパイ、イッパイ"やな。」そんな28周目、高橋選手より「$#☆間違って*◇いる〜!」と途切れがちな無線。どうもサインボードの残り周回数が減って行くのが楽しみだったのに、途中から増えたらしく、その抗議無線だった。"走りたがり〜"の高橋選手が、抗議するほどだからそうとうバテテいるのだろう。予定より早めにピットに入れようと準備も始めた。また周回数を間違えていると、ガス欠になってしまうので、サインマンと西口メカ(データー担当)とで、再度周回数の確認を行う。大丈夫だ。

と、思った矢先、モニターにコースアウトした、「リニューカー・インターリンクNSX」が映し出された!

29周目のアクシデントだ。S字入口である。オフィシャルに牽引され、コースに復帰した、状況を伝える高橋選手の声は完全に「イッパイ!イッパイ!」である。約1時間のスタート進行を含め、最高気温を記録する時間帯に、1時間半のドライブは相当無理があったかもしれない。そのまま1周し、予定より5周早いピットイン。渡辺選手に交代。マシンは右サイドステップを失っていたが、特に問題は無さそうだ。ポジションはクラス6位に後退してしまったが、レースは序盤、あせらず確実に周回を重ねる。

photo"やってもーた〜!自ら"たら、れば"レースの元を作ってしまった。Photo by Y.Suzuki

photoこの時サイドステップを失ったのだが、高橋選手は他のドライバーが接触で落としたと思い込んでいた。

photoこうして硬いグラベルまで牽引してもらい・・。Photo by Y.Suzuki

photo走行可能ならこうしてコース復帰できるが、砂、砂利撒き散らしになる。Photo by Y.Suzuki

photoバテバテの高橋選手。労をねぎらい、マシンの状況や、各種情報を聞き出す。

渡辺選手は燃料が無くなる、37周を走ると言うのだが、無論ドライバーの状況では、早めのピットインもあり得る。しかしさすがに、耐久に強い渡辺選手、トータル67周目の交代直前まで14〜15秒と、全くペースの変わらないレース運びを見せ、冨本選手に交代する時にはクラス4位に復帰していた。

その冨本選手、レースウィークに入って、未だ20周もしておらず、初めてのGTカーによるレースにペースが掴めず、タイムもばらつき15〜18秒を行ったり来たりである。無線も雑音が多いらしく、気が散るため、ほとんどお互い無言、孤独なレースを続ける。

photo予定よりやや早く、高橋選手からバトンを受け取った渡辺選手。午後2時過ぎは暑さのピーク。Photo by Y.Suzuki

photo終始安定したラップを重ねた、渡辺選手も37周は限界だった。

photoクルーもモニターで長丁場レースを見守る。

他のGT300達

photoノーミスでトップを快走中、突然の火災、炎上!"童夢製"フェラーリF360。「JIM ロデオドライブアドバン」Photo by Y.Suzuki

photoデビュー戦となった「シグマテックDUNLOPセリカ」速さは本物。Photo by Y.Suzuki

photoGT選手権、唯一の4ドアマシン。「クスコアドバンインプレッサ」GT戦では度々争う事がある。Photo by Y.Suzuki

photo「正義の味方覆面レーサーXMT」は昨年組んだ菅選手もドライブ゙。Photo by Y.Suzuki

photoGT戦では、未だ予選を通過できず苦戦中の「ZIPSPEEDコルベット」。GTでも早くV8サウンドを響かせてほしい。Photo by Y.Suzuki

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