2007年SUPER GT 第5戦GT300紫電レース速報!
ニュース
2007年07月30日
7月28・29日のSUPER GT第5戦
毎年波乱が起こる、ここみちのく仙台、スポーツランドSUGO。今年もやはり・・・。
セパンの惨敗から1ヶ月。
気を取り直して迎えるシリーズ折り返しとなる第5戦SUGOは、マシン、タイヤとの相性が良く、ここで上位に行かなくてはランキング争いから大きく後退する事になる。
最低でもランキング2位をキープ。理想はトップの101号車につけられたの29ポイントの差を少しでも埋めたい。
セパンの結果から15kgのウェイトを下ろす事ができ、35kgとなったが、「焼け石に水」程度の事。
7月27日練習走行
それでもやはり、ここSUGOでの紫電は一味違う。金曜の練習走行では、午前中アクセルワイヤーのトラブルで十分セッティング進まなかったものの、午後の走行では仕上がりの良さを見せつけ1′23″601でトップタイムをマーク。翌日の予選への準備は整った。
7月28日 予選、スーパーラップ
明けて土曜予選日。天候は雨も予想されたが蒸し暑い曇り。
スーパーラップ(一回目予選で上位10台を選抜し、1台ずつのアタックによりグリッドが決定するシステム:以下SL)進出を掛けた午前1回目予選。加藤選手はいつも通り8分ほど他車の動向を見守った後コースイン。
1周後1′23″092と、2番手にランキングトップ101号車0.1秒差をつけトップに立つ。しかしその後43号車にトップの座は明け渡すものの、SL進出は確実とピットへ戻る。
500クラス占有走行の後、混走では高橋選手も自己ベストの24秒833と、タイムUP。決勝レースを期待できるタイムをマーク。
結局暫定2位でSL進出。43号車が“トリ“を勤め、9番手スタートとなる。
スーパーラップ
午後2回目予選は午前とセッティングを若干変更。SLに向けた確認を行う。
むかえたSL。先に出走した8台は順位が入れ替わる激戦を見せ、13号車をトップに、46、62号車と続き、ランキングトップの101号車は4番手。
アタックに入った加藤選手、前半セクション、後ろが暴れるマシンを巧みにコントロール、セクター1で0.4秒短縮!後半セクションに期待が掛かる中、いいペースでマシンはコントロールラインを通過。
1′22″760!13号車にコンマ5秒の差をつけ暫定トップ!
しかし最後に出走する43号車が午前予選でマークした22″665には及ばず、「こりゃ43号車にやられ2番手かな」と思ったが、その43号車は意外に伸びず22″886と2番手。
こうして優勝に最も近いポールポジションを、今期岡山に続く2回目。紫電通算5回目として獲得することとなった。
7月29日 決勝
決勝当日、天気予報には雨のオプションも用意されており、サーキットに向かう空は曇り。
サーキットに着くとポツリポツリ・・!フリー走行前に各ピットはレイン準備にとりかかる。
しかし雨は本降りとはならずドライ走行となり、ピットアウト時での接触というハプニングはあったものの、マシンは順調な仕上がりを示した。
ピットウォーク、サポートレースが進む中、曇りの空は何とか持ちこたえたが、午後1時、ウォームアップランが始まると、再びポツリポツリきて、全車スリックタイヤでグリッドに向かう頃には今度は本格的に降ってきた。
コースは完全なウェット状態だが、スタートまでには30分以上あり、雨も小降りになり、ウェットタイヤも深溝、浅溝どちらをチョイスするか?はたまた天候の回復に期待を掛け、スリックでギャンブルに出るか?各チーム各様のレース予想図を描き、定刻2時マシンはグリッドを離れるが、6周のセーフティーカー先導の後レースは始まる。
浅溝レインタイヤの加藤選手は、ポールポジションを活かし、トップを快走。しかし2位のダンロップタイヤの46号車がピタリと追走。この2台で3位以下を引き離す展開となる。
第3戦優勝、セカンドポジションスタートの43号車と、2,4戦優勝でランキングトップ101号車のミシュラン勢は4,5位と序盤のペースが悪い。
開幕戦優勝の13号車はスリックタイヤでギャンブルに出たが、全く裏目に出て、11周目コースアウトで後退。
雨は止んだが、曇り空と22~23℃の低い気温でコースの乾きは遅い。
2秒弱で追走してきた、46号車も他車との接触で、右リヤフェンダーが破損。オレンジボールが出されピットインで後退、2位とは14秒差の独走態勢かと思われたが、2位は唯一の4WDの威力を、今シーズン初のウェットレースで如何無く発揮し、15番グリッドから上がってきた77号車。23周目+14秒だったリードが、30周で+7秒と加藤選手より1~2秒以上早いペースで追い上げてきた。
しかしこの頃からライン上が乾き始め、既にピットインを済ませたチームはスリックタイヤを選択、レインタイヤとの差が埋まってきて、このまま雨が無ければ、スリック優位となるのは明らか。
ところが、その読みでタイヤ交換をした43号車と101号車のミシュラン勢は両車とも翌周に単独コースアウト。まだスリックは早すぎるのか・・?
77号車に対し37周目には+1.3秒そして39周目に入るストレートではテールtoノーズ。そして1コーナーでパスされ、トップを明け渡す事となった。
77号車はトップに立って翌周、40周目にピットイン。スリックに交換し、戦列に戻り、その後も快走を続けたが、トラブルが発生、コースコンディションを味方に加えたが惜しくもリタイヤ。
再びトップに立った加藤選手だが、後続は既にスリックに交換済み。トップも暫定に過ぎない。スリック装着マシンのタイムもグングン上昇。加藤選手の34~35秒台に対し、27~28秒で追い上げられ、マージンも無くなってきた。
43周目ピットイン。高橋選手をスリックで送り出すが、この周回でついに逆転される。
アウトラップを終え、77・47・62号車に続いて4位。翌周、19号車にもパスされ5位。その後は77号車のリタイヤもあり4位に上がるが、タイムも27~29秒台から25秒台へと上がる。
これは、上位4台の中ではかなりのハイペースで、3位19号車に迫るが、19号車が62号車を抜き、2位、3位が入れ替わる。
その62号車に64周目の最終コーナーで追いつき、1コーナー進入でパス!自力で3位表彰台圏内へ!
しかしトップ争いの47号車と19号車は既に20秒弱の差を付けられてしまった。
このまま3位をキープできるかと思った最終75周目、そこまでジワリジワリと追い上げてきたハンコックタイヤの33号車に最終コーナーからストレート、チェッカー直前で追いつかれ、惜しくも100分の2秒差で表彰台から引きずり下ろされてしまった。