SUPER GT ツインリンク モテギ GT合同テスト
ニュース
2007年08月04日
8月1・2日両日、ツインリンク モテギでGT合同テストが行われた。
仙台、菅生の惜敗から中二日、モテギで合同テストが行われた。レースからのインターバルが短いのでメカニックは、そのままサーキットを移動。マシンを“モテギ仕様”に変更し、テストに臨む。
モテギは全開催コースの中で、「STOP & GO」が顕著で、重量がありパワーが少ない紫電にとっては、最も不得意とされるサーキット。
今年のポイント計算は第1戦~6戦の内、獲得ポイントの多い4戦のみが累計され、第7戦~最終9戦の3戦は全てのポイントが累積される。
要するに、1~6戦でノーポイントや、少ポイントレースがあっても、後半で頑張ればチャンピオン争いに加わる事ができ、最後まで白熱したレースが予想され、ファンからみてもシーズン、中終盤でもランキング争いの興味が失せる事は無い。
ランキングポイントでは現在101号車が独走中。我々は2位であるが18点の大差!その終盤3戦の内、1戦でも、特に昨年のモテギの様な無得点ではチャンピオン争いどころではなくなってしまう。不得意を、少しでも克服するのが課題である。
ここまでのレースでは、101号車は無得点の第5戦と、3位の開幕戦がカットされるレースとなり、第6戦鈴鹿Pokka1000kmで3位以上にならなければ、(ポールやファステストポイントを無視した)単純計算では、これ以上有効ポイントは増えないのである。
となると、第6戦8月18・19日の鈴鹿Pokka1000kmは、(都合よく行けば・・・)ポイント差を縮める絶好のチャンス!・・かも?
そこで昨年同レースの第3ドライバーとして活躍し、今年はフォーミュラーニッポンに参戦中の吉本大樹選手が、再び“助っ人”として参戦する事が、急遽決定!
このテスト2日目から合流し、早めの“ウォームUP”を行う事となった。
テスト1日目は天候も良く、午前のセッションは加藤選手により、菅生の影響が残っていないか?またモテギ仕様の確認、各種テスト。午後のセッションは昼前に合流した高橋選手を中心にした走り込み行い、順調にメニューを消化。
しかしタイム的は納得できるものでは無く、トップから1秒近く離され1′56″157。昨年のレースウィークの練習タイム並み。気温路温も異なり一概に比較できるものではないが・・・。
またブレーキ、特に前輪周りに負担の大きいここモテギで、昨年同様、ブレーキ、車軸系にトラブルが発生。
これらはある程度想定済みの為、翌日に向け、用意された各種対策を講じる事となった。
2日目の朝は、噂通りの“雨男”「ヨッスィー」こと吉本選手がサーキットに近づくにつれ、雲行きが怪しくなり、午前セッションが始まる頃にはポツリポツリ、それでもまずは加藤選手がドライ用タイヤでコースにでるが、やがて本降りとなり、コースアウト車両も発生。回収の為、赤旗の間に各マシンレインセッティングとして再開。
しかしこの雨を想定していなかった我々は、レインタイヤとレインメニューの用意が無く、ヨッスィーに「何とかしろ!」と脅したところ、一時雨脚が強くなったが、徐々に小降りに・・・なんと日差しも出てきた。ヨッスィー恐るべし・・・。
その頃にはインターミディレインタイヤも組みあがり、再びコースイン。しかしこうした特殊路面状況での走行は、タイヤ、サスがどうこうというより、なるべく走らせて、壊れる物、場所を見つける為の消化といった所。
セッション終盤には、ほぼドライ路面とり、吉本選手も周回。久々のGTマシン、紫電のフィーリングを確かめた。
午後は全く雨の心配も無く、タイヤと、仕様変更のブレーキのテスト等、淡々とテストメニューを消化。加藤選手により、ある程度セットの決まったマシンで高橋、吉本両選手も周回。
両ドライバー共ベストは58秒台と、ここモテギでは、加藤選手とは2秒近い差があり、いまひとつ乗り切れない。吉本選手はともかく、高橋選手はもう少しつめないと、第7戦での上位は望めない。データーロガー、車載ビデオでの復習に余念が無い。
そして今回テストとは別に、新予選方式が試される事となった。F1で現在実施されている「ノックダウン予選」である。
これは全車コースインし、タイムアタックを行い、15分第1セッションで(300クラスの場合)上位20台が第2セッションへ進み、ここの上位10台が最後の第3セッションへ進み、そのタイム順でグリッドが決まると言うシステムである。計時、運営等、色々と諸問題もあり、残り全戦がこれを行う訳ではないが、第7戦モテギで一度やってみる為のシミュレーションである。
思惑通りに行けば、セッション終盤のアタック合戦は、非常に面白いと思う。反面ピットは大忙しとなるのではないかと思う。
この「ノックダウン予選シミュレーション」には第1セッションは吉本選手、第2セッションに高橋選手が進みそれぞれ58″530、58″143で終了。第3セッションに進むには至らなかった。
などと、このテストは9月第7戦のモテギと、目前2.5週間後のポッカ1000kmと、“昼飯を食べる前に、晩飯の準備をする”という課題たっぷりのテストデイとなった。
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