2019 SUPER GT第6戦 :オートポリス
2019シーズン LOTUS EVORA
2019年09月10日
9月6日設営
設営
2つの台風の間となったSUPER GT第6戦・・・時折雨と強風の吹き荒れる中の設営。
2周間前の鈴鹿10時間レースを走りきった2号車、外観からは接触、無数のタイヤカスの衝突などで結構傷んでいたが、その後メンテナンスで、内部も予想以上の破損、損耗があった。
市販車ベースで堅牢なGT3マシンと違って、ほぼ純粋なレーシングマシンの2号車EVORAは、これほどの長時間の連続走行は経験がなく各部に受けたストレスは相当なもの。
できることなら完全にオーバーホールと行きたいところだが、実質10日に満たないインターバルで、SUPER GT戦に臨む事となった。
ここオートポリスはヨーロッパスタイルのテクニカルサーキット・・・コーナリングマシン、EVORAの得意サーキットのひとつ。
今シーズン、完走には至るものの、ポイント圏内(10位以内)はまだまだ遠い。
そろそろ来シーズンのクラス(A・B・Cの3クラス)も見据えた戦いになる終盤戦。
その足がかりとなろう、オートポリス戦・・・一生懸命戦いたい。
西にそれていった、13号に代わり、南東から15号台風が近づくが、今日は晴れ・・・だが時折強風。
鈴鹿10時間で各部に疲れ、傷みのあった2号車・・・メカの不眠不休のメンテで臨む。
9月7日プラクティス・予選
プラクティス 曇り / ドライ
SUPER GTの金曜日は設営、車検等があり、そんな日の夕食はドライバー含めチーム全員で食事をする事が多い。
その席で高橋選手は「GTは今シーズンでやめる。」と宣言した。
誰もがいつかは・・・と思いつつも「エッ!!」と驚き。
しかし高橋選手も既に66歳・・・日本のトップドライバー・・例えば高橋国光選手、星野一義選手なども還暦を前に引退している・・・からすればよくぞこの歳までと思う。
勿論もっと高齢でレースを“楽しんで”いるドライバーはいるが、アマチュアレース、草レースであり、このトップカテゴリーで戦うドライバーいない。
他のドライバーからも「あの年齢で、あの走りはすごい!!」言われているが、年齢によるクラス分けはなく、同じ土俵でのレースであり、高橋選手自身レースの不振を年齢のせいにはしないが、戦えなくなって来ている事実は覆す事はできない。
SUPER 耐久は続けるよ。」とやはり根っからのレース好き。
SUPER GT、残り3戦で、19年間のGT参戦は終える。
翌日プラクティスでは、LOTUS EVORAを最高の状態に仕上げるべく加藤選手、メカも気合が入る。
スリッピーでタイヤ摩耗の激しいここオートポリスでは特にタイヤ選択が重要だが、2回の赤旗中断を挟みながらも、順調にメニューをこなし、1′45″510でトップにつけるが、他のマシンもタイムアップし3位まで下がる。
高橋選手は53、52秒とタイムを削るが安定性に欠けるので、ピットに戻り加藤選手からアドバイスを受けその後51秒台・・そして50″698までタイムアップ。
セッションも終盤、加藤選手は確認では45″308をマークしクラストップ。
予選 Q1 晴れ / ドライ
午後のQ1予選は加藤選手、ほぼ全車がコースインの後ピットを離れ、2周のウォームアップ後3周目・・・多くのマシンがこの周回・・・のアタックで44″803!!トップタイムをマーク。
まずQ1突破は確実だが、加藤選手のプライドは連続アタックにかき立てる!!
セクター1-0.22秒!!セクター2+0.02秒!だがセクター3でアタックを終えたマシンに引っかかり不発。
だが先のタイムでQ1はトップ通過し、高橋選手はQ2へと進む。
予選 Q2 晴れ / ドライ
Q2予選とはいえ、高橋選手にとっては、練習走行でもある。
開始と同時にコースイン、加藤選手同様3周目のアタックで48″596とベスト更新。
更に翌周セクター1、2共ベスト・・充分47秒台・・いや46秒台にも届くタイムだ!!
しかしセクター3で失敗・・48″491と僅かなタイムアップに留まり16番手となる。
曇りのオートポリス。秋開催時は雨が多く、それからすれば・・・
公開車検。オートポリスは街からかなり離れているがファンは多い。
高低差を感じるヘアピンからイッキにダウンヒル。
上に架かる橋はコースでは無い。
Q1スタートを待つ。
9月8日決勝レース
決勝 晴れのち雨 / ドライ→レイン
決勝日、天候に恵まれた予選と異なり、雨予報を裏付ける曇り。
レース途中の雨を想定し、スタートは高橋選手だが、オープニングラップで大きく遅れ25番手、翌周27番手と苦しい序盤。
しかし、3周目500マシンのクラッシュがありSCが入り、順位はそのままながら、タイム差は詰まる。
7周目にSCが退去、リスタート・・タイヤも暖まり51、52秒台と、ラップタイムもまずまず。
10周過ぎ時点で26位ながらトップから35秒差。
何とか同一周回で、加藤選手にまでもって行きたい。(予定では26周交代)
ところが12~13周当たりで小雨が降ってきて、更に数周後にはコースの一部ではかなり強くなってきたようでラップタイムも55~56秒台に落ち、19周目、特に雨が強くなった1コーナーでコースアウト!!
幸いそのまま復帰できたが、ほぼ全周ウェットとなっているのか?だがタイヤ交換の為にピットインはできない。
同時にガソリンを満タンにしても、残り周回を走りきれない為、もう少し周回しなくてはならない。
しかし路面コンディションはレインタイヤ絶対有利という状態でもない。
雨もほとんど止みかけの小雨・・・各チーム判断に迷うところ。
26周目ピットに入る高橋選手、むかえる加藤選手。
ドライタイヤで勝負に出る!!ピットアウトで26番手・・失うものはない。
だがその数周後再び雨が強くなり、コースアウトも発生。
多くチームがSCが出ると予想しタイヤ交換の為、ピット前はマシンの接触も見られる大混乱。
その直後にクラッシュが発生、31周目2度目のSC・・・そのSC明けに加藤選手はレインタイヤに交換を予定。
だがSC周回中に雨も上がったのでタイヤ交換は中止・・ドライのままレースを続ける。
っが、そのSC明け(37周目)直後の40周目、3度目のSC、そのSC走行中、再び雨が落ちてきた為、今度はレインタイヤに交換。
しかしこのピットインで勝負権は完全に失われたが、次戦の戦いを見越した走行データを収集し、路面が乾いてきた終盤には56周目、スリックタイヤへと履き替え、雨に翻弄されたレースはトップから4周遅れの58周、23位でチェッカーを受ける。
殆ど日差しはなく、後半の雨を予測しスタートは高橋選手。
多くのチームがレインタイヤを準備してスタートを待つ。
レース序盤は時折日も差すことが有ったが・・・。
中盤ではまだタイヤ交換を迷うコンディション・・・しばらくドライで押し通す。
しかし途中の降雨でレインタイヤに交換・・・だがその後またドライコンディションに変わっていく。