モータースポーツ

2018 SUPER GT 第2戦:富士スピードウェイ

2018シーズン LOTUS EVORA
2018年05月10日

5月2日設営

設営
 ミス、トラブル無く完走こそできたものの、タイヤのマッチングができず惨敗の開幕戦岡山から4週間・・・第2戦は富士スピードウェイ。
 パワー勝負の高速サーキットだが、高速コーナーで強みを発揮するコーナリングマシン「LOTUS EVORA」・・500kmの長丁場ではタイヤに優しく、燃費も有利。
 だが3日のプラクティスは雨予報。
 午後予選までにはあがりそうだが、コースコンディションは微妙な感じ・・・。
 昨年を踏襲した富士仕様はトップスピードも高く、3月の公式テストにおいても手応えあり・・。
 あとは結果・・・。


各所で夏日が観測された前日とうって変わって、富士では長袖の方が快適。
フリックボックスが装着される等、各所が富士仕様。
フラッシュサーフェイス化されたリヤ周り。

殆ど曇天・・夕方から雨がパラツキ始め、夜には本格的な雨となる。
設営完了。

5月3日プラクティス・予選

プラクティス 雨 / ウェット
 前夜、そして未明の雨は、プラクティス、予選日の朝、公開車検まで降り続き、サポートレースのF4が始まる頃には上がったものの、濃霧にみまわれ、F4の予選も中断、そのまま終了となってしまった。
 その濃霧は、8時40分からのプラクティスまで晴れず・・・どころかどんどんと濃くなり、セッションは遅延となった。
 以後数十分毎に遅延されていったが、結局プラクティスはキャンセルとなってしまい、それらを加味し午後のスケジュールが変更・・・12時50分から30分のプラクティス、14時45分から予選となった。
 その予選も通常のQ1、Q2のノックダウン方式ではなく、ドライバー1名による20分間の1本勝負となった。
 霧は勿論、完全に晴れ渡りドライコンディションとなったプラクティスは高橋選手からスタート、43、42秒台と順調にタイムアップし9周の走行で1′41″014。
 続いて加藤選手もNEWタイヤで、予選シミュレーション・・・順調にタイムを上げ38″326の4番手(最終的には7番手)をマーク、仕上がり、バランスは良いようだが、予選に向け、スプリング交換等若干の変更を加え予選に臨む。
 通常予選で使用できるタイヤは1セットだが、今回は2セット(いずれかがスタートタイヤに指定される)、使用できる。

予選  くもり / ドライ
 80分のインターバルの後、気温21度、路温35度・・くもり空だが完全ドライコンディションとなり予選セッション開始と同時に加藤選手がピットを離れる。
 2セットのタイヤを充分な暖気を行って使用するには時間を無駄にはできない。
 アウトラップの翌々周、40″893・・・そしてアタック!!
 第1セクター、1秒短縮、第2セクター更に1.3秒マイナス・・このペースなら37秒フラット辺りか・・・?
 40数秒後、コントロールライン通過・・・タイムは36″864!!トップに立つ!!
 第3セクターは1.7秒の短縮。
 前を行くGT3マシンのスリップを利用しトップスピードも276km/hとベストをマーク。
 2セット目のタイヤを投入すべく、この周ピットイン。
 他のマシンも同様、2セット目に入っており、セッション終盤で激戦予感。
 その後、各マシンのタイヤに熱を入れてる間は順位に変動が無かったが、それが終わると0号車(メルセデス)が0.014″上回りトップを奪われ、61号車(BRZ)、65号車(メルセデス)も続く。
 加藤選手も2セット目に熱も入り再アタック、1、2セクターともベスト!!0.3秒短縮しており、このペースなら充分トップを奪い返す事もできそうだ・・・。
 期待高まる、コントロールライン・・・だが、タイムは更新ならず。
 37″014・・。第3セクター、で、0.4秒失ってしまった。
「前のクルマに引っかかった」・・と加藤選手。
 アタック中、他のマシンはスリップを利用する事もあればこういう事もある・・・。
 残り時間も無くなり、グリップもピークを過ぎ、これ以上のタイムアップは望めないと判断・・ピットに戻る。
 予想通り激戦の1本勝負の予選、トップ55号車(BMW)の36″573から1秒以内に14台が入り、最終的には5番手タイムとなったが、久々の高位グリッド。
 明日の決勝、この位置を活かしたレースで良いリザルトを残したい。

グランドスタンド全く見えず。

 パドック内もこんな感じ。

 準備はできてるがとても走られる状態ではない。

 待ち時間を利用し・・・。

 今年も奇抜・・じゃない、個性的ななコスチューム

 昼前に霧ははれ、路面も回復。

 予選セッション開始。

 タイヤ2セット目投入。

 アタック終了後モニターを見る加藤選手。

5月4日決勝レース

決勝レース 晴れ / ドライ
 霊峰富士もくっきり・・・前日と打って変わって清々し天候に恵まれた決勝日。
 前日は濃霧の為、プラクティスが大幅に短縮された事もあり、決勝前のウォームアップ走行が5分延長・・25分となった。
 僅か5分とは言え、貴重な走行時間が増えるのはありがたい。
 決勝想定の満タンマシンのバランスを確認すべく、高橋選手8周、加藤選手6周をこなし、それぞれ41秒台、39秒台のタイムをマーク・・・追い風ということもありトップスピード274Km/hは悪くない。
 心配なのはタイヤ・・・昨日の予選で使用したタイヤがスタートタイヤとなるのだが、前戦岡山でも予定していた周回の半分程度で壊れてしまった。
 今回のタイヤはチョイスは異なるのだが、懸念が無くなったわけではない。
 天候により路温が予想以上に高くなれば同様の事態がおきないとは限らない。
 今回は500Kmの長丁場・・ドライバー交代を伴う2回のピットインが義務付けられており、どのマシンも3スティントで走り切る事は可能。
 スタートは加藤選手・・5番グリッドと、久々の好位置からスタートし、オープニングの100Rで前グリッド(3番グリッド)65号車(メルセデス)をパスし4位。
 しかし2周目のストレートエンド、1コーナーで31号車(プリウス)に飛び込まれ再び5番手に下がる。
 トップは55号車(BMW)、以下61号車(BRZ)0号車(メルセデス)31号車、そして2号車加藤選手と続く。
 このポジションレイアウトは12周まで続くが、全体に伸び、2号車はトップから16秒、31号車から5秒と離され、15周目の1コーナーfで65号車に抜き返され5番手に、18周目にAコーナー入り口で34号車(NSX)にパスされ7番手にドロップダウン。
 トップ55号車のみほぼ38秒台、以下は加藤選手も含め39秒台でレースは膠着・・・。
 29周までポジションキープの7番手  500に引っ張られ、トップスピードは予選時を上回り278km/hをマーク。
 1回目のピットインは、タイヤの状況により、35周~45周の間と大きな幅をとっている。
 他のマシンのルーティンピットが始まり見かけの順位は上がる中、30周を過ぎてもピタリ39秒台で周回を重ねる加藤選手。
 加藤選手から「高橋さんに◯◯は立ち上がり重視で走って!!」など今日のコースコンディションに応じたアドバイスが来る。
 またピットからは「このまま39秒台が保てますか!?それで(ピットインの)周回数決めます!!」と、1回目のピットイン、ドライバー交代の準備を進める。
 スタート時、気温18度、路温36度だったが、30周を過ぎた15時半頃には気温こそ22度と上がったが反対に路温は33度へと下がっており、タイムも39秒台で安定・・・ほぼ予定通り45周まで引張り、見かけの順位は1位でピットイン。
 満タン給油、タイヤ4本交換し高橋選手が乗込みピットアウト。
 アウトラップを終え10位・・・。
 このアウトラップは、プロとアマチュアで大きく差の出るラップで、特にタイヤが冷えた状態で、レースモードで混戦真っ最中の中に飛び込んで行くのである。
 スピン、コースアウトさせずグリップが高くなるまでのウォームアップをできるだけ速く走らせる・・・プロでも判断を誤りコースアウトする事は珍しくない。
 そんな状況の中、41秒台で何とか10位のポイント圏内をキープしていた高橋選手だったが、50周目にヘアピンで11号車(GT-R)に拔かれ11位に・・・。
 その後タイムが42秒台から44秒台に落ち込み、46秒台になることも・・・。
 各マシン、2スティント目に入ってレースが再び激戦、混戦に入り、路面も荒れはじめ(タイヤカスが多くなる)そんな中でタイムを安定させる事ができなくなったようだ。
 順位も60周目14位まで落ちるが、その後は2回目のルーティンピットも始まり見かけの順位は上がるが、実質順位は下がっている。
 高橋選手の予定周回は31周・・・76周目を予定。
 スティント終盤で41秒フラットをベストに41秒台を連続周回するが、既に大きな借金と、今後の課題を作って76周目ピットイン。
 しかしチームは少しでも上位を目指すべく作戦を変更。
 タイヤはリヤのみ交換、燃料も残り周回26周(レースは101~102周)分走り切るギリギリの給油に留める。
 ドライバーにも「(ドライバー)交代は早くしてください!!」と伝えてある。
 リヤタイヤに速く熱を入れるべく、激しくホイールスピンをさせてピットを離れる加藤選手。
 アウトラップは18位・・既に6位以下は1周遅れとなっている。
 翌周39秒台、79周目には早くも38秒台をマークし追い上げる加藤選手。
 500にラップされる混戦の中、2回目ピットインのマシンもあって順位も上がったが、トップと変らぬ39秒台をキープ、GT3のRC Fをストレートで詰め、1コーナーでパスする等、果敢に攻めたて82周目に17位、翌周16位。
 87周目15位、90周目には38″758のベストタイムをマーク。
 ポイント圏内(10位までは50秒差)までは届かずとも、ひとつでもポジションを上げるべく攻める加藤選手。
 91周目14位・・・トップから1周遅れまではチームポイント3Pが与えられる。(2周以上遅れ2P)
 現在トップから1周+62秒差だが、トップと変らぬタイムでラップする以上2周遅れとはならないだろう。
 ところが、96周目最終コーナー付近で突然トラブル?・・・スロー走行になりピットロードに入ってくるが、エンジンは完全に止まりコントロールタワー付近でストップ。
 無線も入らず電気系トラブルか・・・あとで分かったが、ACジェネレーター(発電機)のベルト切れによるバッテリートラブルだった。
 結局完走ながら6周遅れの96周で23位・・・。
 タイヤのデータも増え、マシンの完成度もアップ。
 高橋選手も課題克服の極秘の独自練習??等、次戦、得意な鈴鹿に向けがんばります。


前日と打って変わった好天に恵まれた決勝日。

SUPER GTサポーターズクラブのピットツアー・・ピット内をくぐりピット前で記念撮影の予定にドライバーも飛び入り参加。

サーキット内の駐車場はほぼ満車。ここはトヨタ交通安全センター・・・ご覧の通り。

5分間延長されたウォームアップ。

2回のピットストップがあり、ピットワークシミュレーション

スタート・・・この位置で映るのは久し振り。

2スティント目に備える高橋選手。直前まで無線を聞く。

加藤選手ピットイン。

レース中盤過ぎ・・・ラインを外れるとタイヤカスを拾うことに・・。

3スティント目、高橋選手を待つ加藤選手。

96周を終え、コントロールタワー付近でストップ。メカが迎えに来ている。