モータースポーツ

カーズ東海S耐久チーム最終第6戦 完走。

スーパー耐久
2021年12月15日


スーパー耐久第6戦 岡山国際サーキット
11月10-11日 設営・スポーツ走行
2021年シーズン、スーパー耐久、ST-5クラスにFIT(GK5)で参戦を始めた「HondaCarsTokai」・・・今回が最終戦となる。
ここまでの5戦、リザルト的にはすべて完走ながら戦績はまだまだ。
ドライバーはカーズ東海社員である竹内選手(津島神尾店店長)と田中選手(半田乙川店サービスマネージャー)そこにグループ会社のLCIから西面選手、そして全くの社外から山脇選手。
この4人体制で戦ってきたが、ここに3人目の社内ドライバーが墨真幸選手(一宮濃尾大橋店サービス)加わる事になった。
これまでメカニックとしてともに参戦していたが、レース参戦可能なライセンスも取得しここ岡山戦で、デビューとなった。

水曜、搬入と同時にスポーツ走行。

S耐マシン占有走行ではなく、通常のスポーツ走行の為、色々な車両が走行。

最終戦ともなり、サーキットのピット現場での作業も慣れてきた。

タイヤマンのツール。温度計、タイヤゲージ、メモ等が一枚のボードに一体となっている自作品

今回の岡山戦は3時間レースであり、グループ2として、ST-3、4、5とそれ以外(ST-1、2、X、Z等)のグループ1とで、決勝日の午前と午後、別々にレースが行われる。
SUGOと同様、コースが小さい(長さ、幅)という事による事だが、デビューレースには悪くない。
だが、墨選手はスーパー耐久仕様のフィット、そしてスリックタイヤのマシンに乗るのは実質初めてという事もあり、まだ練習不足。
木曜、金曜に行われる練習走行による走りを見てからとなる。
もちろん竹内、田中両選手もここ岡山は初めて・・・という事もあり、10日水曜のスポーツ走行30分2本も含め、木曜も1時間が2本と、走行可能なポーツ走行はすべて走る事にした。
クラストップが1分50秒切るなか、竹内選手が53秒台、田中選手54秒台、西面選手01秒台、そしてクルーからのプレッシャーを受けた墨選手は10数周の後、最終コーナーでコースアウト、スタックし走行を終了する事となった。
現状ではまだいきなりレースは難しいが、金曜にも3時間の練習走行がある。
誰にも、どんな事にも初めてはある・・・どこまでタイムを詰められるか。
プレッシャーに負ける事なく、成長を期待した。

墨選手、デビューラン。

吉田エンジニアからアドバイスを受ける竹内選手。

11月12日 プラクティス
9時からの1本目は竹内選手、田中選手が20分づつの走行でそれぞれ1′52″302、54″513、そして墨選手が2コーナーでコースアウトするも03″802のベスト更新・・・だがまだ不十分。
グループ1の走行を挟み11時30分から2本目の走行は田中、竹内、西面の3選手が20分づつの走行では田中選手54″029、竹内選手が赤旗中断や小雨のパラつきの中、53″739、そして西面選手は58″904とそれぞれ精力的に走り込んだ。
午後2時から3本目の走行では西面選手が55″365にまでタイムアップした頃になると雨・・・それもスリックタイヤでは無理なほどの路面コンデションとなりウェットタイヤに交換、同時に墨選手に交代。
まだスリックタイヤでの走行にすら慣れていない中、もちろん初のウェットタイヤである。
しかし降雨は長くなく、セッション終盤になって再びドライコンディションとなり墨選手は01″877の自己ベスト。
特に波乱のない一日・・・明日13日は予選・・・。

11月13日 フリー走行・予選
水曜にサーキット入りして今日4日目も概ね晴れ。
風も無く、気温10度前後ながら連日の朝の冷え込みも少し和らぐ。
9時30分から40分のフリー走行は竹内選手から・・・。


予選に臨む竹内選手。

予選に臨む西面選手。

2周ほどの暖機を終えペースを上げ、すぐに54秒、52秒台・・・そして50″970のベスト。
FCY訓練(フルコースイエロー:コース上での大きなアクシデント時、コース上すべての車両が同時に50Km/hに減速する安全措置)の後、田中選手に交代し、53″308のベスト更新。
午後の予選に向けて良い走りができてきた。
12時50分Aドライバー竹内選手の予選。
2周タイヤに熱を入れペースアップ・・・51″894、51″588そして51″191と着実にタイムアップするものの、朝のフリー走行の50秒台に入らない。
そして6周目ハーフスピンを喫してこれ以上のタイムアップは望めず予選終了。
だがこれまで51秒台の多周回はなかっただけに、これがレースラップになれば心強い。
続くBドライバー田中選手も同様のウォームアップの後、55、52秒台・・51″765まで上げる。
このAB両ドライバーの合計タイムでグリッドを決めるのだが、3′42″956はクラス13台中11番手。
10番手との差は1秒少々の差・・・予選時のラップがレースラップとして周回できれば充分“レース”になるだろう。
Cドライバー西面選手は55″806で基準タイム(予選グループのトップ3台の平均タイムの110%)を通過できたが、Dドライバー墨選手はコンマ209秒届かず予選落ち。
決勝を走る事はできなくなった。
今回殆どぶっつけ本番的に最終戦に挑んだ墨選手だったが、マイレージ不足は否めない。

11月14日 決勝レース
今回は2グループ分かれ、午前と午後の2レース。
ST-5クラスは午前・・3時間のレースは午前8時30分からと早いスタートとなる。
スタートドライバーは竹内選手。

スターティンググリッドに向かう222号車

今回も4人で臨んだが、墨選手が基準タイムをマークできず3人。左から竹内、西面、田中の各選手。

序盤53秒台から一向にペースが上がらない。
タイヤの暖気を考えても遅い・・・と思ったら、7周目にオレンジボール(コースオフィシャルが目視でマシンの異常を発見した場合の強制ピットイン指示) が出される。
モニターTVにも映し出され、左前輪からの白煙が見てとれる。
早くもピットイン。
ミッションオイルの漏れ・・・といっても何かしらの破損、ドレンプラグやドライブシャフトの抜け等々のトラブルではなく、単純にオーバーフローと分かり、それらの処置、オイル清掃で約35分のロス。
どうやら前日にミッションオイル交換をした際に、オイルクーラーのオイルが十分抜け切れていない状態でいつもの規定量を入れてしまった為のオイル過多と思われる。

レーススタート。ST-5クラス後方からの追い上げに意欲を見せていた竹内選手だったが・・・。

スタートからわずか数周で左前輪付近から白煙!!ピットイン。

ホイールハウス廻りがオイルまみれとなっていた。

竹内選手はマシンから降りる事なく、1スティントを走行。
51、52秒台で順調に周回重ねる事ができただけにこのロスは残念。
32周を終え交代した西面選手は11周目にピットイン、最終田中選手へバトンタッチ。
53、54秒台で周回を重ねる田中選手も35周のロングスティントをこなし78周のチェッカーへとマシンを運んだ。
クラス10位は完走扱いの最下位・・・トップは97周。
ロスした約35分・・約18周が加わった、「タラレバ」レースなら、十分中位グループでレースはできたと思うと残念なレースであった。
しかし多くの事を学んだデビューシーズン、2022年これを活かす事こそ社内チーム参戦の意義と言えるだろう。


トラブル修復後のレースは順調に周回を重ねる。

ピット作業も慣れてきている。

基準周回はクリアし、一応6戦全て完走フィニッシュ。