モータースポーツ

2010:SUPER GT第6戦【長編】

2010シーズン 紫電
2010年09月18日

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波乱の長丁場。労多くして功なし。
3名のドライバー全員接触!!

ハマちゃんこと濱口選手のブログ・レースレポートはこちら 必見!!

 

エンジニアのシンタローがブログをかきはじめました。
 機密情報も含めヤバイ内容も多いので賞味期限がかなり短い可能性もあります。

シンタローの危険なブログはこちら 早めに御賞味下さい。

8月20日 設営 晴れ

 今から思えばそれほど暑くなかったセパン、酷暑のSUGO、そして猛暑の鈴鹿Pokkaと、暑中レース3連戦。
 その中の鈴鹿Pokka、以前は名称が「1000km」と続いたが、昨年から「サマースペシャル」と変わり、距離も700kmと短縮され、よりスプリント色が強くなった。
 この「鈴鹿Pokka」は、「カーズ東海ドリーム28」が、現在参戦中のGT300クラスにデビューした“記念すべき”レースである。
 00年、それまで参戦していたマシン、鈴鹿GTクラブマン仕様のNSX(今から思うと随分“庶民的”なマシン)が横転大破。
 翌01年、代わりのマシンとして、GT500童夢NSX、98年モデルの“シャーシー”を借受け、戸田レーシングチューンのエンジンを積んだマシンで参戦。
 今では珍しく無くなったが、当時としては500マシンを300クラスにコンバートするいう、画期的な発想で、それを全くもって無名のチームが行った事で“色々な意味”で話題(物議?)を巻き起こした。
 あれから9年、10回目の参戦、04年KUMHOタイヤでクラス3位05年VEMACでクラス優勝を始め、常に上位に食い込み、06年からSUPER GTのシリーズ戦に組み込まれてからも優勝1回、3位1回を獲得、長距離レースを得意(楽しみ?)としている。
 反面、紫電初のリタイヤも、この鈴鹿Pokkaで経験しており、この“8月の鈴鹿”はチームにとってチョッと特別なイベントかもしれない。
 冒頭にも書いたように、昨年から700kmと短縮され、レース戦略的には微妙な距離となった。
 というのも、この距離はマシンによっては、2回給油(3スティント)で走りきれるか?3回給油が必要か?分かれるところ。
 レースは121周、300クラスは9~10周はラップされるだろうが、判りやすく110周とした場合、仮に1周に2.4リットルの燃料が必要とすると、264リットルが必要であり、車両規定で燃料タンクが100リットルとすれば、満タンスタート後、ほぼ空になった途中、タイミングよく2回満タン給油をすれば何とか走り切れる。
 だが1周に2.7リットル必要なマシンだと297リットル必要となり、2回給油では無理である。
 100リットルタンクも、有効に使用できるのは95リットル前後であり、実際には周回が111周辺りと思われるし、スターティンググリッドに着くために1周、フォーメーションラップで1周(共にスローペースだが・・・)が加われば、2回給油で走りきれるマシン(走り切る作戦)と、3回給油必至のマシン(の作戦を取る)があり、各チームの作戦の個性が見られるレースとも言える。
 ただルール上そうした燃費で勝敗が分かれてしまてはつまらないので(かどうか?)、昨年は3回のピットストップが義務付け“られていた”。
 パワーが絞られている紫電、昨年は好燃費を活かして、1回は義務ピットのみのストップ(タッチ&GO)で消化し、残り2回をガッツリ給油ストップで上位に浮上、加えてグッドタイミングのセーフティーカーのご登場で、終盤トップに立つ事ができた。
 結果は最終ラップで思わぬハプニング(予想外の500のスロー走行車両)があり、3位となったが、2回給油、実質3スティント作戦は大成功と言えた。
 だが、今年の特別ルールとして、単に3回の“ピットストップ”ではなく、“ドライバー交代を伴う”3回のピットストップが義務付けとなった。
 ドライバー交代を伴えば最低15秒程は止まっている事になり、有効な給油もできる。
 3回給油必至なマシンにとっては朗報と言えるルールだろう。
 無論、紫電を始めとする好燃費マシンが優位に立ってはつまらない、という事だけではなく、作戦上、1人のドライバーが無理なロングスティントとならない様にする為のルール改正だろうが、こうした酷暑の状況下で強い(鍛えている)ドライバーもいるだろうし、燃費を良くしたり、タイヤをもたせるセッティング、ドライビングもあるだろう。
 ローカルレース、入門カテゴリー、エンジョイタイプ、ワンメイクレースにおいて、クイックチャージや、無線機の禁止、給油、ピットストップ回数、時間の義務付け等は主旨も理解できるが、少なくとも日本においてはトップカテゴリーに位置するGTレースである。
 ドライバー、チーム、そしてタイヤ、エンジンを含めたマシンはそれぞれキャラクターを持ち、それらを活かして作戦を立て、レースを行っているが、そうした“出る杭”は打たれ、燃費の悪いマシンにも、暑さに弱いドライバーにも“勝てるチャンスを与えましょう”的な、ルール改定を“毎年”行うのはどうか?と思う。
 とは言え、決められたルールの上で最上の作戦を立てなくてはならない。
 そんな中、今回の不確定(未知数的)要素がひとつ。
 昨年の開幕岡山戦以降、参戦休止中(あくまで引退ではない)だった、高橋選手が、第3ドライバーとして、加藤、濱口選手とトリオを組むのである。
 既にアラカン(Around還暦)となった高橋選手だが、このモータースポーツは年齢のハンディは無いし、アマ、プロの区分けも無く、レース経験によるライセンスのみで同じ土俵で勝負する世界。
 高橋選手もこの“長いシーズンオフ”の間、全く“走って”いなかったわけではなく、エリーゼカップレースや、F4でのスポーツ走行、SGTでのテスト走行等に時折参加し“レース勘”というより、“スピード勘”の維持に勤めていたが、基本的にアマチュア。このブランクはどう影響しているか?
 また突然(と、いうわけでも無く、シーズン始めから予定していた・・・)の参戦の意味するものは・・・。

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炎天下の設営。このウィークエンド雨は無さそう。
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昨年同様“名古屋産業大学”仕様。
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マシン唯一のPokka仕様、4灯ヘッドライト。

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給油位置の確認は毎レース行うが、複数回ある今回は、特に重要となる。
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前回SUGOの優勝で久々のウェイト増量。30kg→70kg。
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昨年3月岡山戦以来、久々の参戦となる高橋選手を含め3名でドライブ。

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今晩は、前戦SUGOの祝勝会と今回鈴鹿の前祝い、そして・・・
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お誕生日・・・誰の?
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そう明日8月21日は、由良拓也氏の誕生日でした。

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で、当然のお約束・・・誰の“手”によるかは現在捜査中(笑)。

8月21日 練習走行/予選/夜間走行晴れ

 レースが長丁場であろうと、第3ドライバーがいようと、練習走行時間はいつもと変わらぬ1時間45分、だが夜間走行30分が加わる。これは夜間走行用に、増設したライト類のチェックや、ドライバーの慣れのためには必要な事かもしれないが、夏の祭典としてのセレモニー的要素が強い。
 レースそのものも、終盤、夜間ライトを点灯させて走らせる事に目的があるようで、まずゴール時間が決まっていて、そこから逆算してスタート時間が決められている。だから昨年距離を短縮した時、それまでの午後1時スタートが午後3時スタートと繰り下げられた。
 いっそ早めにスタートして、夜間走行をなくしてもらった方があらゆる面で“節約”レースとなるのだが・・・イベントの性格上やむおえない事なのだろう。
 ま~、かといってこの真夏のレースが嫌いなわけではない。
 チームオーナー高橋選手本人も、今のSUPER GT参戦以前から、このレースや、十勝24時間レースは参戦していたほど、“チーム一丸”を味わえる耐久レースは好きなのである。

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朝の公開車検。既に気温は30℃超え。
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既にマシンに乗り込む・・・このヘルメットは高橋選手?
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これはドライバーのヘルメットを被ったメカ。オフィシャルによる実戦想定の救出訓練。

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前戦SUGOの序盤、首位争いをした31号車。あのカローラアクシオ、セダンはこんな感じでリヤカウルが外れる。
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夜間走行に備えた、各マシンのPokka仕様。隣近所のピットのみ・・・。11号車フェラーリ。
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23号車GTRでかっ!

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666号車、ボクスター。
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22号車VEMAC
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そして2号車紫電。通常ダミー部分にライトを追加。

 は、ともかくこの練習時間は貴重。
 3名のドライバーの内、加藤選手はマシンのセットアップ。
 ハマちゃんもここ鈴鹿はシーズンオフのテスト走行をこなし、結果的には決勝レースは走れなかったものの開幕戦を経験しているので、とにかく高橋選手の走行時間を増やし、勘を取り戻させる事が先決。
 加藤選手によるセットアップは最初のアウト、インチェックの後「オーバー(ステア)がひどい!」とか、色々文句が出る度にピットイン、アウトを繰り返す割にタイムは2分9秒台と悪くない・・・どころか、実質最初のセットの計測1周目、2′09″207がベストでしかも結果的にはこのセッションクラストップタイム!!マシンが決まったところで、高橋選手に交代。
 2月にテスト走行で乗って以来、半年振りの紫電。
 18秒台から16、15秒台へと徐々にペースアップ。
 7周目に入ったら“赤旗”!!高橋選手が走ると赤旗が出るという神がかり的ジンクス今だ健在!!
 これにはピットクルーも驚愕!!
 
 このピットインのついでにハマちゃんに交代。
 ハマちゃんのドライブ中に、高橋選手はデーターロガーや車載ビデオによる学習。
 一昨年のこのPokkaでは10秒台でドライブしていた高橋選手。
 勿論マシンの仕様は変わっているので、同じとはいかないが、当時(えらい大昔みたい・・・)加藤選手の約3秒落ちだったので、まずは12秒台辺りにまでは行きたい。
 とりあえず3名のドライバーが、鈴鹿Pokka仕様(って特に変わりは無いが・・)をドライブ。
 ハマちゃんは8ラップ程で12~11秒台だが、手応え的には10秒台は固いところか・・・。
 残り30分を切った頃、再び高橋選手に交代。
 今回の第3ドライバーでのエントリー、単に練習走行だけに留まらず(そういう場合もある。)決勝レースも(ある程度)チャンと走る予定。
 予選通過勿論だが、加藤、濱口両ドライバーのポイント争いの足を引っ張るわけにも行かない。
 それなりのレースラップを刻む為にも、限られた時間の中で、とにかく走りこむ必要があり、高橋選手は走り込んで行けば、タイムが向上する。
 ハマちゃんから再び高橋選手に交代。
 ビデオ、ロガーによる学習が効いたか?走りだしから14秒台、その後もコンスタントに14秒台をマーク、14″259まで行った所で最後ハマちゃんに交代。
 残り時間も約4分、恐らく計測1周となるだろうが、NEWタイヤを履いての予選シミュレーションは、この後の予選を占う重要な計測となる。

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走りだし加藤選手。早めのセットアップを行う。
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オーバーだ何だと文句は出るが・・・。
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短い時間で、ベスト、クラストップタイムをマーク。う~ん流石。

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今シーズンの加藤、濱口両選手に合わせたレーシングスーツの高橋選手。
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久々の走行でも“例によって”赤旗中断。
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ピットに戻った高橋選手。タイムは・・・・まだまだ。

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続いてハマちゃん。彼も鈴鹿は走り慣れているので、早めに切り上げ。高橋選手の走行時間に充てる。
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3名のドライバーとシンタロー。予選、ノックダウン予選のスケジュールを話しあう。

 今回の予選、1回目は基準タイム通過だけだが、グリッドを決めるのは開幕戦同様、ノックダウン方式(以下:KD)。
 ルールは、KD、セッション1でクラス全車出走、10分間の走行時間で、ラップタイム上位16台(500は10台)がセッション2に進出でき、同様に上位10台(500は7台)が最終セッション3へと進み、そこのタイムでグリッド順が決まる。
 タイヤはマーキングされた5セット内のタイヤであれば、各セッション自由だが、セッション3まで進んだ場合、使用できるタイヤは1セットのみで、そのタイヤは翌日の決勝スタートタイヤとしなくてはならない。
 また、同じドライバーが2セッション連続走行はできない。
 今回の場合、KD予選に挑むのは加藤選手とハマちゃんの2名。
 第3ドライバーもアタック可能だが、現在の高橋選手のタイムではチョットセッション1突破も厳しい。
 となると、「S1加藤選手→S2ハマちゃん→S3加藤選手」、または、「S1ハマちゃん→S2加藤選手→S3ハマちゃん」の2通りのいずれかである。
 開幕戦の鈴鹿は、加藤選手によるポール奪取を目論見、前者を選択。
 勿論AB両ドライバーに殆どタイム差が無く、どちらもポールタイムが狙える様であればそれ程悩む問題では無いかも・・・。
 しかしハマちゃん、惜しくも11番手でS2突破が果たせず、S3に加藤選手を送り込むことができなかった。
 これがデビュー戦のハマちゃんには厳しく、悔しい試練となった。
 無論、この時ハマちゃんを過大評価してS2出走とした訳では無く、それまでのハマちゃんとライバルのタイムを充分考慮しての選択だったが、若干読みに誤差が出ただけの事。
 それ以後のKD予選(Rd2岡山)でも、それらを冷静に判断し、S1、S3はハマちゃん、S2は加藤選手を選択、8番グリッドを獲得している。
 そのKD予選に臨む為、重要な要素となるハマちゃんのベストタイムは2′10″694。
 ライバルのタイムと見比べ、またA、Bどちらのドライバーが来るか?また、NEWタイヤの活かし方にも慣れくるハマちゃんの伸び代もある。(9秒台は間違いなくいける。)
 だが9秒台ではS2突破は難しいだろうと、結局“安全策”とも言える、S1、S3をハマちゃん、S2を加藤選手とした。

 予選1回目。
 これには決勝に出走するドライバー全てがクリアしなくてはならない。
 またそれだけで充分なセッションなので、ハマちゃん計測2周のみして、高橋選手に交代。
 この予選も利用して、高橋選手の走行時間を増やす為である。
 高橋選手が乗り込みピットを離れようかという時に、また赤旗!!「高橋選手=赤旗」単なる偶然を超越した何かがあるとしか思えない確率である。
 それらの解析は置いといて、再開後の高橋選手、走りだし15秒台。
 高橋選手を“育てた”舘師匠から「S字早くイン付きすぎ!切り返し早過ぎ!!」と無線でアドバイスが飛ぶ。
 それらが功を奏したか?14秒から13秒、そして計測最終ラップに12″995と“レースラップ”としては充分なタイムまで短縮するも、翌インラップのダンロップコーナーでオーバーラン!!ラジエターエアインテークに、しっかりと“芝”と砂利を詰め込み持ち帰り、そのピットロードに入る時、60km/h減速しなくてはならない所、リミッタースイッチ(ハンドルについている)を2度押ししてしまい、一瞬リミッターが解除され速度違反!!のちほど罰金!
 何とも慌ただしいスティントを終え、KDセット確認の為、高橋選手から加藤選手へ交代。
 幸いコースアウトによるダメージは殆ど無く、各部の清掃のみで再スタート。
 もし自力で帰って来れなかったり、大きなダメージがあって、加藤選手が走れなかったら、あわや予選落ちになりかねなかった事態である。
 加藤選手は直ぐに9秒台、翌周はクールダウン、前車とのクリアランスを取り再アタック!
 09″317!!午前練習走行でのベストは上回らない。
 トップ86号車ランボ、26号車ポルシェに次ぐ3番手タイムとなったが、この1回目予選では大きな意味をもたない。

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炎天下の午後1時25分予選スタート。
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予選最初はハマちゃん。
2周計測のみで9秒台の手応え充分の10″694!ベスト更新。
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続いて高橋選手が乗り込む。
この直後またまた赤旗。

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高橋選手、ビデオ、ロガー学習の効果か?12″995とベスト更新。
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乗れてきた頃にコースアウト。
大した事はなかったが・・・。
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こうして詰まった芝は、特にこの時期エンジンにとっては“命取り”

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加藤選手、1回目予選は流して、09″317。3番手タイム。
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コースサイドから走りを見ていた、舘師匠からアドバイスを受ける高橋選手。

 “無事?”3名共基準タイムをクリアして1回目予選は終了、1時間インターバルをおいてKDに入る。
 S1はハマちゃん。
普通にアタックしても上位16台に入る事は難しくないだろうが、S3でのNEWタイヤのシミュレーションでもある。
 かといって、あまり攻めすぎて万一の事があって加藤選手のS2に繋げなくては元も子もない。
 この時期、当然の如くタイヤの暖まりは早く、2周目11秒台、3周目10秒(ほぼ)フラット、これでも充分S2進出は可能だろう。
 この直後に500ボードが出て、300クラスのS1終了。
 最終アタックも手綱を緩める事無く4周目、9″812!!このレースウィークで、ハマちゃんベスト!
 全車アタック終了し、9番手でS2進出!!
 
 500のS1と10分間のインターバルの後、加藤選手によるS2である。
 このセッションでは予想通り、是が非でもS3へ駒を進めようと、エース級のドライバーが担当。
 加藤選手も柔らかめのタイヤの為、2周目で早くも8″003!!ベストタイムで2番手タイムをマーク。
 恐らく、S3進出は充分だが、自身のプライドを掛けて・・・か?7秒台を目指し再アタック。
 1周のクールダウンを行なっての再アタックは8″289!!更新はならず、5号車の7″505には及ばず2番手。
  第2戦岡山以来のS3最終アタックの重責を担うハマちゃん、10番グリッドは加藤選手からプレゼントされたので、気楽に挑む・・・というタイプではなく、自力で一つでもグリッドを上げようと、またベスト更新と常に勝負を挑むアスリートである。
 コースインして2周目、10″384、まだまだ・・・。
 更に翌周09″349!!ベスト更新
 うまくまとめた好タイム。
この時点で26号車タイサンポルシェ、43号車Garaiya、9号車初音ミクポルシェ、に続く4番手!!
 8秒台も狙えそうな感触に更にアタックするも、この欲がタイムには結びつかず、これ以上の更新はならず計測終了。
 まだチェッカーを受けていないマシンの中で、74号車カローラアクシオが2番手に割って入り、結果、ハマちゃんは5番グリッドを獲得!大健闘である。

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ノックダウン予選、セッション1はハマちゃん。
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セッション3を占う順位は10位。
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続くセッション2ではホイールカバーが装着された。

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激戦が予想されたセッション2の加藤選手は・・・。
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08″003で2番手。ハマちゃんを最終セッションに送る。
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そのハマちゃん、セッション3で大健闘!09″349のベスト更新で5番グリッドGET !!

 始めにも書いたように、この8月のPokka、夜間走行がひとつの“売り”である。
 その為の慣熟走行とも言える夜間フリー走行が午後6時半より30分間行われる。
 「ミラクルナイトセッション」と称して、夜間走行で“素敵”なマシンを携帯で投票するというお客さんも楽しめるというイベントでもある。
 この「ミラクルナイトセッション」に向けた各種電飾を装備したマシンもあるが、我々の2号車紫電は特にそうした施しはしておらず、“4灯式に見える”が、通常2灯のみのヘッドライトを、4灯にしているだけなので外観上は全く面白味の無いPokka仕様である。
 だが、こうしたライト類、チャンと役目を果たしているか?どうか?を確認できる唯一のセッションである。
 まだ暗闇となる前の薄暮状態からのスタートは高橋選手。
 高橋選手が、この時間帯に乗る事はないが、練習周回を増やす為である。
 実際のレースでは、この薄暮から夜間にかけての約1時間は1人のドライバーのみで走行する予定。
 ル・マン24時間や以前行われていた、十勝24時間の様に、夜通し走るレースならともかく、視界コンディションが刻々と変わるこの時間帯の途中で、ドライバーを交代しては順応にも多少のタイムラグも出て危険でもある。
 我々はこの時間帯は加藤選手にロングランを託すつもりなので、このセッション高橋選手の後、加藤選手が走るだけで、ハマちゃん走らない。
 暗くなり、加藤選手からヘッドライトに関し、コーナーのイン側が見えにくいというクレームがついた。
 簡単に修正もできないので、セッション終了後、静止状態で調整する事にするが、こうしたタイムに直結する確認もあるので、おろそかには出来ないセッションである。

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統一性の無い三者三様の服装でのキッズウォーク。
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花束ギフト!ありがとうございます。
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それに添えられた応援、メッセージ!ありがとうございます。

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4灯の紫電。結構明るい感じ・・・。
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夜間、後ろから照らし出されるマシンも独特の雰囲気。
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走り出しは高橋選手だが、本格的に暗くなって加藤選手に交代。

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3人でドライバー交代練習。
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昼間は暑いので、涼しくなった夜間での練習?
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長丁場に備え、ミッションオーバーホール。組付けに入った松下チーフメカ。

8月22日 フリー走行/決勝

 暦の上では秋だが、8月のこの時期、まだ猛暑真っ盛り。
 特に今年は全国各地で猛暑日の日数、連続日が更新されているようで、ここ鈴鹿サーキットも今日は優に35℃を超える勢いだ。
 決勝レース、ドライバーの乗車順は、日中、最も暑い時間帯にスタートする事もあり、まず加藤選手、高橋選手が少ない周回で刻み、日が傾きかけた頃から若いハマちゃんがロングスティント、そしてやや涼しくなりかけた頃から加藤選手でチェッカーまでの(多分)ロングスティントという予定。
 朝のフリー走行、ドライバー交代のシミュレーションも、まず加藤選手、続いて高橋選手、ハマちゃん、そして最後に加藤選手と決勝レースの想定通り行う。
 ここで高橋選手の走行中、例によって赤旗!(無論高橋選手が原因ではない・・)
 何とポールポジションの26号車、タイサンポルシェが最終シケインで単独スピン!バリアに激突。中破!!
 幸いドライバーは無事だったが、この決勝直前には結構厳しい破損状況である。
 お気の毒に・・・と思う反面、このセッションでも既に9″683のトップタイムをマークし、脅威の存在だけに・・・・多くのチームは「ヤッター!!」が、偽らざる気持ちだろう。
 果たしてグリッドにマシンを並べる事ができるのか?
 このセッションでの2号車紫電は加藤選手の10″091で3番手タイム、 ハマちゃんも11″811、と好調だが、高橋選手は14″627がベストと今一歩。

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暑さ対策の常套手段。サイドウィンドウの前部を少し開ける。
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クールスーツ用の氷の切り出し。少しでも長持ちするよう、BOX目一杯の大きさにする。
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この大きさなので、循環する水は僅かだが、直ぐに溶けてしまう。

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前日用意された5セットのマーキングタイヤ。全て使用済みだが、全て使用周回が管理され本番で使用される物もある。
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フリー走行に出る加藤選手。今日もかなりの暑さが予想される。
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実戦想定のピットワーク。

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フリー走行中、モニターTVに飛び込んだアクシデント映像。ポールの26号車だ。
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この状態になったらどうする?とメカに聞いたら、「後片付けにはいります。」
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フリー走行では加藤選手10秒台、ハマちゃん11秒台、高橋選手14秒台。う~んガンバれ高橋選手状態。

 ここ地元東海地方、鈴鹿サーキットでのレースでは2002年から恒例となった、カーズ東海応援席を設け、多くの方々に応援席チケットをご購入いただいている。
 今回は1年4ヶ月振りに高橋選手が走るという事で、“レア”な(笑)ファンもお見えいただいているようだ。
 そんなお客様方へのサービスとして、バスツアーや、ヨコハマタイヤ、ADVANブースでのトークショーなど、決勝レースまでの時間もドライバーにとっては大忙しである。

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カーズ東海応援チケットご購入の方の中から抽選でバスツアー。
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バスガイドを務めるのは高橋選手、加藤選手。
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そしてハマチャンこと、濱口選手の3名。

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久々参戦の高橋選手にサインを求める“レア”なファンもまだまだ・・・。
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ピットを訪れた「ゆうま」君(年齢聞いてなかった!年長さんくらい?)からの手作り応援グッズ。
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ピットが遠~~く離れていても来ますよ。この人は・・・ヨッスィー。

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待機中のドクターヘリ。活躍の場が無い事を祈る。
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ランボルギーニ、ムルシエラゴロードスター(多分)、ボディカバー装着仕様。
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重大な忘れ物。追加製作のネームシールがやっと到着。これでPokka仕様完成。

 午後2時、ウォームアップ、そしてグリッド整列、スターティングセレモニーと続く。
 ポールポジションには、チャンと26号車がついている。
チッ残念・・・じゃない!ご苦労様でした。
 セカンドに、74号車カローラアクシオ、2列目43号車Garaiya、9号車初音ミクポルシェ、そして3列目に我らが紫電2号車。
 そして隣27号車真紅のフェラーリ、すぐ後25号車ZENTポルシェとFIAGT勢が続く。

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レース前のミーティング。距離が長いので臨機応変に・・・決して行き当たりバッタリではない。
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サインエリアも夏仕様。
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グリッドにマシンを止め、ピットに戻る加藤選手。スタート直前まで休憩。

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応援旗振られるカーズ東海観客席。
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このTシャツは昨年お配りしたノベルティ。過去にお配りした物を大事に持って来られる方も多い。
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スタート間近。暑さもピーク!!

 決勝レースはいつもより1時間遅い午後3時定刻、フォーメーション開始、1周を終えスタート!
 1コーナー、S字、ダンロップ、デグナー、ヘアピンとポジションをキープするも、紫電の得意なテクニカルセクションでは前の4台に蓋をされる形となり、後2台からリードを奪うことができず、パワー勝負の後半、マッちゃんでまず25号車ZENTポルシェに抜かれ、裏ストレートではすごい勢いで27号車フェラーリにパスされ、オープニングラップでいきなり7位に落ちるが・・・ん~~想定内かな。
 2周目もポジション変わらずだが、上位陣はFIAGT勢にかき回されている様で、25号車が3位に、27号車が5位に浮上している。
 そしてトップはあの“ケガ”から立ち直った26号車がキープ。
どうやらチャンと復活“してしまった”ようだ。
 3周目に入る、元気が無い9号車初音ミクポルシェを、130R立ち上がりからシケイン手前でパス6位に・・・だがこれはコントロールライン上だけ。
 ホームストレートで再び9号車に抜き返される。
 序盤攻防戦である。
 ラップタイムは間違いなく加藤選手の方が早いので、ストレートで抜き返されないだけのマージンをテクニカルセクションで稼がなくてはならない。
 4周目を7位で通過し、1、2コーナー、S字で追尾、逆バンク入口でアウト側につけ、様子を伺いつつ徐々に並ぶ、立ち上がり次の左ダンロップにかけて右アウト側に寄った9号車、インに着く加藤選手。
 登りダンロップでの、サイドbyサイドからのオーバーテイクシーンは、今までも何度かTVに写し出される紫電の得意なコーナー。
 ここで前に出られれば、“裏ストレート分”の貯金も作る事ができ、6位で5周目に突入、ここまでの11秒台から、10秒台にペースを上げ先を急ぐ。
 前を行くのは“因縁”の43号車。
 勢いのある27号車に抜かれ、5位にまで後退している。
 11秒中盤の43号車に対し、10秒後半の加藤選手、7周目には1~2秒差の射程内入るが、開幕戦やセパン戦での43号車との苦い思い出がよみがえったのか?早めの勝負は避けしばらくは様子を見る。

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グリッド上でも三者三様のスタイル。
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左前は9号車。直ぐ前は因縁・・じゃない、“ご縁”のある43号車
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1周のフォーメーションでレーススタート!

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既に27号車は横に・・・25号車直ぐ背後に・・・。
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完全に赤い2台の射程内に入ったまま1コーナーへ・・・。
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オープニングラップを終えて、予定通り・・・じゃない、やはり赤い2台に先行される。

 8周目スプーンカーブ2つ目、43号車の前を行く27号車フェラーリが、コースのほぼ真ん中で単独スピン!コースイン側に逃げる43号車とそれに続く加藤選手。
 しかし、27号車は真横を向き、イン側の隙間を埋めつつある。
 43号車は縁石に乗って通過するが、加藤選手は素早い判断で減速、アウト側に進路を変更、間一髪難を逃れ5位へ。
 このハプニング(接触してたらアクシデント)により、43号車とは約3秒と広がるが、翌周10″841をマーク、2周ほどで追い着き再び“ランデブー”走行となる。
 今回は3回のドライバー交代、4スティントの為、加藤選手が最終も含め2スティントを担当する。
 その為、この暑い時間帯のスティントは20~25周とやや短め予定。
 タイヤも存分に使い、ハイペースの11秒台で行きたい加藤選手に対し、12秒台キープの43号車、思うようにはいかない。
 10周目でトップは変わらず26号車、続いて74、25号車、そして5~6秒離れて43号車、2号車である。

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序盤はなかなか順位を上げられないが・・・。
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前を行くマシンが、ことごとくミス。直ぐ前の27号車ともあわや・・!!

 序盤の平穏な周回はここからの5周ほどで、トップをキープしていた26号車もややペースの落ちた15周目、74号車にパスされ首位を明け渡し、続く16周目には、3位の25号車、ポルシェ同士と接触。
 26号車は踏み止まるものの25号車はコースアウト!自力復帰叶わず、大きく順位を落としてしまう。
 しかしそんな波乱はライバルだけの話では無い。
 同じ16周目130R立ち上がりで、43号車にピタリと着けた加藤選手。
 最終シケイン入口のブレーキングで、43号車の左側に鼻先を入れる。
 そのままシケインひとつ目、右に回り込む。
 フロントウィンド“右前”の視界に43号車を入れつつ次の左へ向かうが、43号車の切り込みの方が早く、行く手を阻まれる形で、2号車の右前と、43号車の左後が接触!
 立ち上がりで43号車スピン。
 大きく速度が落ちたものの加速する加藤選手。
 コントールライン上ではとりあえず74、26号車に続く3番手に浮上するも、ここに思わぬ伏兵が現れた。
 前戦SUGO辺りから戦闘力を上げてきた62号車、スバルレガシーがトップスピードを活かしストレートでオーバーテイクしていく。
 43号車は9番手に後退する。
 しかし暫くしてTVモニターに、この接触について「検証中」のテロップが出る。
 場合によってはペナルティの可能性もある。
 セパンの場合と“似ている”ので、レーシングアクシデントとなるのでは・・・・。
 どんな裁定が下るのか?暫く様子を見ながら走行(といってもゆっくり走ってワケでは無い)を続ける。
 そろそろ一回目のピットインの予定でもある。
 20周を終え「接触行為:ドライビングスルーペナルティ」のテロップが出る。
 「え~ッ!!」もしやという思いも有ったが、チョッと・・・な裁定である。
 しかし、そんな思いは腹に収めつつ、
 シンタロー「ドライビングスルーペナルティで~す。次の周ドライブスルーお願いします。」
 加藤選手「・・・・」
 22周を終え、ピットロードに入る加藤選手。
 ボボッボンボボッボンとリミッターを効かせ60Km/hでピット前を通過。
 メカが接触箇所の状況を目視で確認。全く問題無し。
 ピットロードエンドからフル加速。
 このペナルティで約30秒程のロスとなり、通常の300kmレースではかなり致命的となるがこの長丁場、まだリカバリーは可能だろう・・・(と、この頃は思っていた。)
 この時点で12位へと後退。
 シンタロー「この周ピット。この周ピット~。」
 前の周のデジャブーの如く、ピットロードに入ってくる加藤選手。
 今度はピット前方向にステアリングを切る。
 タイヤ交換、給油フルチャージ、ドライバーは高橋選手へ・・・。
 停車からジャッキダウンまで27秒!結構早い!!
 まだまだこれから・・・。
 ところが、キュルキュルキュルと、スターターは回るが始動しない。
 これまでも何戦か経験したピットアウトの悪夢か?
 3~4秒回したところで、グオッツ!!と始動。
 猛然とピットを後にする高橋選手。
スピード違反に注意して・・・!!
 大丈夫リミッターは効いているようだ。

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暫くは43号車とのランデブー走行が続くが・・・。
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2、3位の26、25号車が接触!25号車コースアウト!
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その頃、43号車と共にシケインに進入する加藤選手だったが・・・。

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シケイン2つ目の左で接触。43号車はスピン、大きく遅れる事に・・・。
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しかしこの接触は、ペナルティを取られることになった。
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慌ただしいファーストスティントを終えた加藤選手。だがこれはまだ序章にすぎなかった・・・。

 ピットアウト後の順位は更に後退、16位となる。
 この頃には各チームのピットインも始まり、見かけ上の順位は上がるが、実質的な順位は分からなくなってきた。
 とにかく前のマシンを追うのみである。
 スロースターターの高橋選手、25周目17秒台、翌周15秒台へ・・・だがそこからなかなかタイムが上がらない。
 29周に入り、1コーナーでアウトラップの7号車に引っかかり・・・というよりも、ここからS字に掛けてリズムが狂い、それはほぼ全周に渡りスローペースとなり、20秒台!
 翌30周目、1コーナーからS字の第1セクター、デグナー立ち上がりまでの第2セクター、そしてヘアピンからマッちゃんまで500にラップされつつも、快調に飛ばしリズムを取り戻したかに思われた。
 っが、スプーンひとつ目の飛び込みで88号車ランボルギーニにイン側からパスされる。
 ピット作業を終えた88号車はアウトラップ、同一周回。
 高橋選手としては易々と譲る訳にはいかず、抜き返そうとスプーン2つ目でインにつけるが88号車の左リヤと接触!
 左、横腹を見せながらスピンするランボ。
 アウト側に逃げる高橋選手。
 ほぼ半回転し、正対したランボと、紫電の“左フロント同士”が再接触!
 そのままコースアウト!
 グラベルをうまく抜けた高橋選手は何とか自力でコースに戻るが、ランボはストップ。
 ハンドリングに問題は無さそうだが、外観、特にヘッドライト回りが破損しているのが、ストレートを通過する際に確認できた。
 
 その後も17秒台、18秒台と、予想以上にペースの上がらない高橋選手。
 2008年、このPokkaで、加藤選手が10~11秒台、ヨッスィー11~12秒台でレースを進める中、12秒台でラップ刻んでいた高橋選手、ミニマムでも13~14秒は行けると思っていたが、まだレース勘を戻すに時間が必要だったか・・・?
 これは早めに交代しないと、上位復帰も難しく、勝負権を失ってしまう。
 しかし、今すぐ(32周辺り)ピットに入るワケにはいかない。
 残り周回(推定レース周回111~112周)約80周を、2回の満タン(ピットストップ)で走り切るにはリスクが高すぎ(多分無理)るのである。
 せめて残り周回を74~75周辺りまでは高橋選手で引っ張らなくてはならない。
 そんなチームの胸算用の中、33周目は再び15秒台に戻す高橋選手。
 ところがTVモニターに30分ほど前の、デジャブの如く「#2と#88の接触行為 検証中」のテロップが再び・・・。
 これも程なく「接触行為:ドライビングスルーペナルティ」のテロップへと変わる。
 この時の接触は、TVモニターでは映されておらず、リプレイもされた先の43号車との接触の時と異なり、接触そのものの状況は判らないが、裁定には従わなくはならない。
 シンタロー「ドライビングスルーペナルティで~す。次の周ドライブスルーお願いします。」
 高橋選手「・・・・」
 
 34周を終え、ピットロードに入る高橋選手。
 ボボッボンボボッボンボボッボンとリミッターを効かせ60Km/hでピット前を通過。
 メカが接触箇所の状況を目視で確認。
左右ライト周りが結構ひどい。
 ピットロードエンドからフル加速。
 このペナルティで更に約30秒程のロスとなり、長丁場の700kmレースでもかなり致命的となる。
 この時点で17位へと後退。
 シンタロー「この周ピット。この周ピット~。」
 加藤選手のピットインのデジャブーの如く、ピットロードに入ってくる高橋選手。
 タイヤ交換、給油フルチャージ、ドライバーはハマちゃんへ・・・。
 前回の満タンから、周回数は少ないので給油時間も短く、停車からルーティーン作業終了まで25秒!と今回も早い!!
 っが!技術のオフィシャルから破損したヘッドライトの修理を行う様指示される。
 主に破片の飛散防止が目的の為、透明のテープを何枚かを張り合わせた大判の“絆創膏”を予め用意しておいたので、素早く対応するが、100秒近いロスタイムとなる。
 ハマちゃんがピットアウトし36周目に突入した時点で、既にトップ74号車から2周遅れの19位にまで後退。
 しかしレースはまだ3分の1が消化したすぎない。
 この後ハマちゃんから、加藤選手と“順調に”つなげば表彰台は無理でも、ポイント圏内の10位以内へ運ぶこと無理な話ではない。

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久々のレース参戦となった高橋選手。だったが・・・。
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リズムにのれず、なかなかペースを上げられない。
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88号車とスプーンで接触。検証中のテロップは、しばらくして加藤選手と同様ドライビングスルーペナルティとなる。

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フロント左右、特に左ヘッドライトカバーの損傷が目立つ。
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ピット前をスルーする高橋選手。翌周チョット早めのルーティンピット。
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破損したライトカバーの応急処置用に準備された、“絆創膏”

 そんな期待に応えるハマちゃん、11秒台とトップグループと変わらぬどころか、早いタイムで快調にラップを重ねる。
 42周目に入って、前に365号車モスラーが見える。
 この365号車、ペースは速くないが、大きなトラブルも無く走っているのに対し、ドライブスルー2回と、ピットイン2回を済ませた我々2号車より、既に2周ぐらい先を行っているかと思ったが、まだピットイン1回しかしておらず1周先行しているだけだった。
 13~15秒台の365号車、早く抜いてまずは同一周回にして先を急ぎたいが、このマシンもストレートは速いが、コーナーは紫電の方が遥かに速い。
 序盤、9号車との攻防と同様、1、2コーナー、S字、そこから先のヘアピンまでにアドバンテージを作らなくてはストレートで挽回されてしまう。
 43周目S字からヘアピンまでしっかり蓋をされ、ペースを上げられないハマちゃん。
 だがスプーンでピッタリついていたら、2つ目立ち上がりで365号車アウトに膨らみ、コースアウトこそしなかったものの、グリーンに右片輪を落としスピードダウン。
 真横の365号車を“チラ見”し、この機を逃さずフル加速する2号車ハマちゃん。
 裏ストレートで追いつかれなければ、130R、シケインでリードを築き、1コーナーを先に入る事ができ、そうなれば、再びペースを上げられる。
 130Rを“いつもの”リズムで回っったハマちゃん、シケインに向かいフルブレーキング!!
 っが、ここまでのスローペースでリズムが狂ったか?タイミングが遅れ、廻り切れない!!
 スキール音を響かせ、グリーンに飛び出すハマちゃん。
 勿論充分スピードは落ちているので、大事には至らず、シケインをショートカットする形で最終コーナーからコースに戻るが、365号車に先行されるに充分なロスタイムとなった。
 前の周以上に差を付けられ、再び追いついたのは、デグナーからヘアピン。
 無論365号車も2周連続でスプーンでミスる事は無く、裏ストレートを追従するハマちゃん。
 メインストレートで先行する365号車に、S字では完全なテールtoノーズ。
 逆バンク立ち上がりで右に振った365号車、ここで何とかしなくてはと、空いた左側に鼻先を入れ、続く左ダンロップコーナーで抜きに掛かる2号車ハマちゃん。
 紫電の勝負所と言えるコーナー、序盤加藤選手が9号車を抜いた時と全く同じシチュエーションである。
 ところが、大きく異なった点は、365号車がインに入った2号車に気付かなかった(恐らく・・・)事だ。
 ゴズンッ!!という衝撃音と同時に両車スピン!
 コース上で後向きとなり、幸い後続車が絡む事無く、そのままバックする様な形でコースアウト。
 両車ともグラベルの餌食となってしまい、オフィシャルの救出を待つ。
 キャタピラーでの救出待ちとなれば、2~3分のロスではない。
 5~6分以上は覚悟が必要で、周回数にすれば3周以上のタイムロスである。
 TVモニターには#2が絡んだ今回3回目、3名のドライバー共全員仲良く「接触 検証中」のテロップが表示される。
 この「接触」“だけ”はレーシングアクシデントと判定され、ペナルティは無かったが、この状態となっては、ペナルティによるロスがあろうが、なかろうが、レースに関して言えば殆ど意味を持たなくなってしまった。
(無論ペナルティを受ける事は、スポーツマンとしては恥ずべき事である事に変わりはなく、ペナルティを受けないレースに務める事が当たり前である・・・事はわかっているが・・・。)
 2号車ハマちゃんは、一旦足場の良い東ショートカットに引き出され、、オフィシャルにとりあえずの走行に支障が無いかを確認してもらい、グリルに詰まった砂利を出してもらったり、角度の狂ったミラーを修正してもらったりして停車から約9分、ユルユルとコースに復帰。
一路ピットを目指す。
 ピットでは既に、ハマちゃんの“帰宅”の準備を進めていた。
 既にレース権は失ってしまったので、ピットの中に入れ、各部の点検を行なう事にした。
 ピット前での作業は、前後のチームに迷惑も掛かるし、作業を行う人数も限られる。
 前回のピットインで応急処置をしたヘッドライトも、300クラスのイエローにする様にオフィシャルから指示もあった。
 ピットに入ってきたハマちゃん、メカがマシンの点検に入るが、明らかにその作業スピードはは違う、ノンビリではなく、落ち着きである。
 既に6周、そしてこのピットストップで更にトップからの遅れが増える。
 トップと殆ど同一周回で勝負しているマシンが10台近くいる中、既に勝負権は“全く無い”。
 レース権、勝負権?何か定義があるか?どうかは知らないが、充分表彰台含めた上位入賞が可能か?どうか?が勝負権。
 何とかポイント圏内(GTレースでは10位)にまで留まれる?どうか?がレース権かな・・・。
 レーシングカートの上位カテゴリーでは、周回遅れになる、(なりそうになると・・)とフラッグで強制的にレースをやめさせられてします。(ブルーフラッグは無い。走行権がなくなる)
 まだ20台近くが走行する中、ここまで周回遅れになってしまっての10位以内は奇跡以上のものである。
 ここから先の走る意味は、新型マシンならデーター取りの為となるが、充分走り尽くした紫電、これ以上走っても、コースにでればリスクもあり、またマシンも痛み消耗するが、マシンに危険が無く、走る事ができる以上コースに送り出したい、スタッフの意地であり、性であり、炎天下の中、紫電の応援にきているファンの為、タイヤ、オイルを始め、支援をいただく多くスポンサーさんの為でもある。
 また経験の少ないハマちゃんにとっては、マイレッジを稼ぎ、次のレースの糧とする事であるが、加藤選手は・・・走るの好きだから・・・。
 ピットの中でタイヤを交換、ライト回りを修理、砂利を除き足回りの点検。
 特に問題は無さそうなので、再度満タン給油をし、ドライバーはハマちゃんのまま約3分以上の作業後ピットアウト。
 46周を終え、トップから9周遅れ、レースはほぼ半分を消化している。
 
 コースに戻ったハマちゃん、レーシングスピードでも問題ない事を確認、タイヤの暖機が終わりペースアップ。
 47周目15秒、48周目からは13秒台、そして12秒台へ・・・時折11秒台もマーク。
 ハマちゃんにとっては、レースではなくなったが、コースアウト前で10周、コースアウト後NEWタイヤで26周の合計36周は、通常のレースのほぼ3分の2に当る、実戦タイプのロングスティント。
 今後のレースに活きる事だろう。

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ハマちゃんに託された第3スティント序盤、365号車と接触!揃ってコースアウト。
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一旦ショートカットに引き出され、オフィシャルに狂ったミラーを直してもらう。
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またラジエターのエアダクトの砂利を取り除いてもらったりと、再スタートの為色々やってもらう。

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その頃TVモニターには、本日3回目の「#2・・検証中」のテロップが・・・。
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だが今回は「レーシングアクシデント」と判定された。
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ハマちゃんの帰還。そのままピット内へ・・・。

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前のピットインで応急処置したライトはカバーをスペアと交換。
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ピット内での作業は大人数でできる。外では5人まで。
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その後レースに復帰したハマちゃんは、ほぼ1レース分に匹敵するマイレージを稼ぐ。

 71周を終え、“予定では”最後のピットストップ、順位はハマちゃんの力走で16位となっている。
 ハマちゃんから加藤選手に交代。
 満タン給油、タイヤ交換と順当に作業進める。
 ピット作業も1秒を争うものでもなくなったので、安全確実な作業、と言ってもそんなにゆっくりというわけでもなく、通常より2~3秒遅ければ充分ゆっくりに思える。
 順位は変わらず16位。
 時間は丁度午後6時である。
 この辺りの順位のマシンは既に数周ずつ離れ、大きくバラけているので一回のピットストップで順位が入れ替わる様な事はない。
 そうした緊迫感のあるレースをするのは、上位集団にいる場合である。
 レース権は失いリザルト的に残せそうなのは完走のみ。(これでも1ポイントが付くが・・・。)
 消化ラップとなり、ピット内にも寂しさが漂う。
 そんなピットの連中に“カツ!!”を入れたのが、コース上の加藤選手。
 ピットアウト後、気温と共に路温が下がった事が手伝い、直ぐに10秒台のハイペースに入れたかと思ったら、76周目、09″983!のファステストタイムをマーク。
 ところが、丁度この頃、上位グループが最終ピットイン迎え、首位攻防戦となり、その中62号車スバルレガシーが一気にペースUP。
 加藤選手のタイムを上回る、09″639をマークしファステストを奪う。
 それを聞いた加藤選手、1周ペースを落とし(と言っても12秒台)78周目再アタック!
 自身のタイムを上回る、09″739をマークするも、62号車には届かず、ファステスト奪還ならず・・・。
 だが既に、タイヤと夕闇迫る視界がそれ以上のタイムを許してはくれず、その後は11秒台で周回を重ね、順位はともかく(この時点で15位)、前半は波乱で“お腹いっぱい”になったのとは対照的に、このまま平穏にチェッカーを受ける・・・受けさせてくれるだろう。
 っと、スタッフが“ウトウト”(しない!!)し始めた頃、再び“カツ!!”を入れたのは、86周目に突入したコース上の加藤選手の無線。
 加藤選手「エンジン止まった!!突然!!!」
 ずっと順調に走っていて、裏ストレートでの出来事。
 そのまま惰性で転がり、そのままピットへ・・・。
 エンジンカウルを開ける。
 これまた、今年富士、セパンと、レース中見られた光景。
 戸田レーシングの矢野さんがデーターを見る。
 メカがエンジンルームを覗き込む。
 程なくして原因が判明。
 ACG(発電機)ベルトが無くなっている。
 充電されず、バッテリーの電気が無くなってしまったのである。
 通常ではまず切れる事は無く、コースアウトの際に石が噛んで傷が入ったのかもしれない。
 ACGベルトの交換はエンジン搭載状態では不可能・・・・波乱に富んだレースながらチェッカーを目指したが・・・リタイヤである。

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最終スティントを待つ加藤選手。
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夕暮れを走る紫電。このPokkaならではの背景。
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ほぼ1レース分を走りきったハマちゃん。

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レースそのものの目標は失ったが、ファステストラップを狙った?加藤選手は力走するも・・・。
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午後6時10分ライトオンサイン点灯。
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ファステスト合戦も終え、その後は平穏は周回が続いた。

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チョッと暑さは和らいだ(決して“涼しい”ではない)とは言え、6時半を過ぎても30℃超え。
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順位はともかく、このまま最後まで走りきり、チェッカーを受けると思っていたが・・・。
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惰性で86周目のコントロールライン通過した加藤選手。ピット前でカウルを開けられる紫電。

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レースも終盤。各チームスタッフがTVモニターを見守る中、我々はパーテーションの裏側で撤収作業中。
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午後7時を過ぎた鈴鹿サーキット。チェッカーまであと10分程かな・・・。雲ひとつ無い空にポッカリと浮かぶ月。
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機材撤収後、最後の積込はマシン。レース後、ファンが写真を撮る。今日は後ろからにしてください。