Super GT 2005 Series 第8戦 -鈴鹿サーキット-
GTレースレポート
2005年11月07日
GTフル参戦4シーズン目もいよいよ最終戦となった。今年はこれまでのシーズンに比べ、マシンチェンジという最も変革… |
サーキット 三重県 鈴鹿サーキット
マシン名 プリヴェチューリッヒ・アップルRD320R
ドライバー 高橋 一穂・渡辺 明
GTフル参戦4シーズン目もいよいよ最終戦となった。今年はこれまでのシーズンに比べ、マシンチェンジという最も変革のあったシーズンであった。
これまでのNSXも毎年何かしらの大改良は行われ、戦闘力はUPしていたと思われる。しかし昨年はGT初挑戦のKUMHOタイヤと組み、タイヤ開発の難しさを痛感。マシンとマッチングしたタイヤになかなか到達せず、ノーポイントのシーズンとなった。
今シーズンのマシンVEMACは、02年にデビュー、惜しくもチャンピオンは逃したが、驚異の速さは300クラスを震撼させたマシンであり、タイヤもYOKOHAMA。このコンポーネンツはかなり期待でき、シーズン序盤、まだマシンに不慣れな中、今シーズンから始まったクラス上位10台(1~4戦までは12台)で争われるスーパーラップ(以下SL)には初戦から進出。しかし思いの他決勝結果は芳しくなく、第3戦までノーポイント、4戦SUGOでやっと9位2ポイント獲得に留まる。
だがGTシリーズ戦では無いが、8月の鈴鹿ポッカ1000kmを機にマシンセッティングを大幅変更。ポッカ1000kmクラス初優勝に導き、それ以降のGT戦でもタイムは向上。直後の第5戦モテギでは予選4位、決勝6位と今季最高位となった。
Gこの転換期となった、鈴鹿サーキットでの今回のGT戦は実は結構楽しみにしていたのである。
3月のVEMAC初対面の合同テスト。8月のポッカ1000km。そしてこの最終戦まで、マシンは改良を重ねられ、それらの集大成となるレースである。
11月4日(金)フリー走行 晴れ
路面:ドライ
オートポリスでは雨にうんざりのレースウィークだったが、決勝は快晴にめぐまれた。ここ鈴鹿では逆に今日、明日は晴れるだろうが、決勝日の天候はチョッと怪しいかも・・・。
前戦オートポリスから3週目。メカニックの不眠不休?の作業で、この間にいくつかの改良を加えた。
大きな点ではリヤウイングを後方に下げた点で、これは以前からやって見たかった事で、レギュレーションの範囲でボディに改造を加え、後方に下げた。
軽量化といってもいつも最低重量ギリギリなので、この軽量化分はウェイトを積まなくてはならないが、フロントウインドウの様な高い位置にあるパーツが軽くなるのはコーナーリング時に大きな効果がある。
午前の走行ではまず渡辺選手が走り出す。気温18℃路温21℃。タイムを出すには申し分無いコンディションだ。
計測3周目に2′07″924をマーク。これは3月のテスト時のタイム2′08″942を上回っている。しかし当面の目標は2′05″752。これは今年8月の鈴鹿ポッカ1000kmで加藤寛規選手が予選でマークした、この2号車VEMACのベストタイムである。
マシンのバランスは良く、これで3番手タイムである。
続いて高橋選手に交代。5周ほど計測してピットイン。今回のもうひとつのお試し、大型カナードに交換。ここまでの高橋選手のベストは、インラップ直前の10″523。しかし手応えは充分。再びコースへ・・・。
直ぐに9秒台、8秒台をマーク。まだまだいけそうな中、前走車が・・・。クリアラップを作る為ペースを落とし13秒台。こうしたペースダウンもこれまでの高橋選手には見られなかった。 タイムを狙っているのか・・・。
そして翌周7″840!渡辺選手のタイムをオーバーテイク。しかも20周したタイヤである。この時に「P」サインを出したのだが、ノレてる高橋選手「もう1周!」そして更にタイムUP7″776!
まずは納得?の高橋選手から、再び渡辺選手へ。っと、1周計測したら赤旗。再開後赤旗中断中に調整したウイングを確認。概ね良好。1周で再ピットNEWタイヤへ。
アウトラップから2周目、計測ラップ1周目で6″718。いつものNEWタイヤでの渡辺選手のアタックにしては、早いペースUPである。続いても6″631。そして5″074!とクラストップタイムをマーク。そしてチェッカー。
当面の目標はクリア、昼ご飯が旨い。
午前のタイムで、明日の予選に充分な手応えを感じ、午後のフリー走行は決勝を見据えた走行とした。
ところが開始早々、シケインで5号車がクラッシュ!赤旗中断。同じVEMACのクラッシュはやはり気になる。幸いドライバーに怪我は無い。が、リヤカウルがバラバラになっている。このセッションの走行は無理であろう。
クラッシュを目の当たりにし、あやうく破片と衝突しそうになった高橋選手は、その”足”でピットイン。
10分後に再開され、そのまま高橋選手がコースイン。直ぐに8秒台をマークし更にペースUPし1コーナーからS字、そして西コースへと消える。その約1分後。最終コーナーで今度は10号車がクラッシュ!スポンジバリアがコース上に散乱している。これは危ない!!「最終コーナー気を付けてー!!」シンちゃんが無線で叫ぶ。・・・っが、最終コーナーに高橋選手が現れた。
スポンジバリアを避けようとしてスピン!コースアウト!!間一髪どこにも接触する事無く、STOP!勿論赤旗となり、そこからピットへは入れないので、1周してピットイン。
「ビックリした。あ~っと思ったら目の前にスポンジバリアが有るもんナ~。」と高橋選手。無線で注意をした時は、スプーン立ち上り付近で、長細いここ鈴鹿では最も遠い位置で、無線もチョッと不明瞭だった様だ。
15分程で再開。気を取り直し、高橋選手がコースイン。途中午前使用のユーズドに替え、冷えたタイヤでアウトラップの練習。そして7″313と、自己ベスト、(この時点で堂々5番手タイム)の更新と、波乱の18周を終え、渡辺選手に交代。そのままの仕様でコースへ。3周ほどしたところで混走から300占有へと移行。
6秒台、5秒台、そして5″512の午後ベスト、クラス2番手をマークしたところで、「エンジンが息つきするね~。」っとピットイン。時間も丁度500占有へ。
午前午後通じて、300クラストップタイムである。久々にスーパーGTのHPに、渡辺選手のコメントと共に、写真入で掲載された。2002年のMINE予選ポール以来である。
エンジン息つきの原因はカムシャフトのパルスセンサーの故障とハッキリした。これで明日の予選向けて一点の曇りも無い。狙うはポールポジション。
11月5日(土)予選 晴れ
路面:ドライ
素晴らしい好天に見舞われ、朝一の公開車検にも多くのファンが詰めかけている。
午前10時からの予選は300・500・混走の順。渡辺選手のアタックでSLの切符を狙う。気温21℃、路温は28℃とやや高め。
まずは1周してピットイン。昨日のセンサー交換はエンジンを降ろしているので、各配管等洩れチェックの為である。
異常無し。再びコースイン。アウトラップそして1周しアタック開始である。この時既に31号車が、4″334と、唯一4秒台に突入!
渡辺選手がコントロールラインを通過。5″201。31・47・43号車についで4番手。渡辺選手は、そのままアタックに入っている。
現在トップの31号車は4″296と更に更新。
最終コーナーに渡辺選手が現れる。速い!4″369!!惜しくも100分の73秒差で2番手。そしてピットイン。高橋選手に交代するが、残り時間が無く、アウトラップでチェッカー。計測できず、500占有時間へ。
500クラスでは12号車のZがダンロップコーナーでスピンコースアウト!大クラッシュ!!幸いドライバー井出選手は無事だったが、病院へ運ばれる事になった。(翌日の決勝では、マシンは修復され、井出選手をスタートドライバーに無事グリッドに並ぶ事はできた。)
この事故で15分間の赤旗中断。混走は15分遅れの10時55分開始。
高橋選手はこの混走の中、7秒台で走行。最後に6″384と自己ベスト1秒近く更新。15周以上走ったタイヤで出したタイムと考えれば、かなりの好タイムといえる。常に最後が自己ベストで、次回を期待させる。
午前予選が終了し、今季最高の2位!久々のうれしい再車検である。最終コーナー側の車検場への昇りを押すメカニックの足取りも軽い。(実際はきつい)
SLセッティングを確認する2回目予選が午後2時より始まる。基本的には午前と変わらぬセッティング。高橋選手が3周し7″500。そして渡辺選手に交代し1周計測7″289で15分の300占有が終了。
SL9番スタートが確定したが、グリッドが決まった訳では無い。10番グリッドの可能性もある。しかし気温23℃路温31℃。セッティングが決まればポールも充分射程内である。
500占有走行が終了し300からSLが始まった。しかし20分程”待ち”である。
3時渡辺選手がピット離れ、ピットロードエンドで待機する。3時4分スタート。現時点で7番手(予選4位)スタートの0号車が4″839でトップ。
今回の鈴鹿サーキットの演出で、SLの暫定トップは”王様の椅子”と名付けられた椅子で次のトップが現れるまで待ち、モニターで次のドライバーの走行を見、一喜一憂の表情を観客に見てもらおうって趣向です。
2番手(予選9位)の13号車影山選手は、6番手(予選5位)の47号車がトップタイムを出すまで”王様の椅子”を暖め続けた。(3ポジションUP)
続く8番手(予選3位)の27号車(VEMAC)も、0号車を上回る事ができずチェッカーを受ける。
ほどなくして2号車渡辺選手がヘッドライトを点灯し最終コーナーに現れアタックラップに入る。今回のBGMはユーミンシリーズ第3弾「雨のステーション」これまでと同じくスローテンポ。レースアナウンスのピエール北川氏が「明日の雨を予測する選曲か・・・」とアナウンス。
ストレートエンドのカメラは2コーナーからS字へ入って行く後姿をモニターに写し出している。続いてのカメラは、S字を昇ってくる2号車を前から写し出している。・・・っが、その前に31号車が写し出されている??どっ、どうしてアタックラップ車の前に他のマシンがいるのか?距離で200m位、時間で5~6秒位か?しかしウォームUPペースと、アタックラップペースの違いがある。
渡辺選手から無線で「何で前にクルマがいるの~!??」と視認したようだ。
31号車も恐らく無線でも知らされたのだろう、”おかしな状態”に気づき、ややペースを上げダンロップコーナーを昇り、デグナーカーブを抜け、立体交差下で大きく右にラインを変え2号車に進路を空けた。タイムに大きな影響は無いと思われるが・・・。
だがセクター1(コントロールライン→逆バンク過ぎ地点)、セクター2(セクター1→立体交差下やや過ぎ地点)では0号車を僅差とは言え、上回る事は出来ない。しかしセクター3(セクター2→裏ストレートエンド手前地点)でなんと0.5秒リード。
渡最高速も約7km/h速い229km/h!をマーク。シケインでもリードし、0号車を0.66秒上回り、2′04″163!コースレコードで”王様の椅子”Get!あとは31号車のタイムのみ。
ところが渾身アタックの31号車、なんと2′3″951!!ポールは夢と消えた。
“王様の椅子”から戻った渡辺選手、「前に(31号車)マシンいたからアクセル戻してるよ。」と納得がいかない。コントロール3階、競技長の元へ・・。
原因は、直前に走った27号車が、アタックが終わり、本来ならS字を抜け東コースのショートカットを使い車検場に戻る事になっているのだが、コースを1周してしまい、それが影響し31号車をスタートさせるタイミングが狂ってしまったとの事だ。色々ビデオで検証したが、タイムに影響は無いとの判断も下され、セカンドポジションが確定した。
後からデーターロガーで見てみても殆ど影響は無かった様だが、ただ心のアクセルは少し戻ったか?コンセントレーションが途切れたか?・・・幻のポールポジションとなった。
11月6日(日)決勝 くもりのち雨
路面:ドライ→ウェット
今日は間違い無く雨である。
朝のフリー走行はくもりであるが、直前に僅かに雨がパラついたので、早々とウェット宣言が出されたがレインタイヤで出るマシンはいないようだ。高橋選手が走り初めてからも僅かに小雨が来たが、殆ど影響は無く8周目に7″263と、27、0号車についで3番手をマーク。
続いて渡辺選手、4周目に5″641とトップタイムをマーク。両ドライバー共絶好調である。今季、いや参戦以来の最高位を狙うに充分な仕上がりと言える。・・・あとは天候次第。しかし番狂わせは全チームに可能性がある。
フリー走行終了直後、雨が本降りとなった。多少の小止みはあったものの、予報通りであり、決勝時はかなりの雨量となりそうだ。
決勝のウォームUP走行開始は5分ほど遅れ、ウォームUP走行そのものも5分ほど延長され、決勝スタートは10分遅れの14時10分とアナウンスされた。
55秒台から54秒台へと、徐々にペースが上がり、6周目12位。53秒台に上がった10周目は500マシンにラップされ始め、混戦状態となり、しばらく順位は変わらず。 500マシンが殆ど行き過ぎた13周目から再び追撃開始。
延長されたウォームUPを利用し、渡辺選手にもヘビーウェットでのマシンの状態をチェックしてもらい、スタートドライバーの高橋選手に交代する事にした。ところがその高橋選手、あろう事かウォームUP走行中、第1コーナーでコースアウト!!
幸い、路面の硬い、スポンジバリアまで”行った”のでそのまま自走で帰って来る事ができた。ピットではメカが慌しく修復の準備を始める。
グリッドへ向けたピットアウト時間に間に合わないとピットスタートになり、せっかくのセカンドポジションはフイになる。
ピットに戻ったマシンの破損状態を素早くチェック。左フロントアンダーパネルと、フロントフェンダーのクラック以外、外観は大した事も無く、また高橋選手からのコメントでは走行に特に支障はなかったとの事。3分ほどのチェックでサッサとコースへ送り出す。直後にピット出口はクローズとなった。
300クラスの2番グリッドへ向かってメカが機材を運ぶ。雨足は相変わらず強い。よく思い起こせば、このシュチエーションで多少の小雨はあるものの、これ程雨が降っている事は、我々がGT参戦した01年から初めてである。
しかもこの雨、季節外れの台風の様に相当な雨!コースの至る所に川ができ、危険な状態になっている。当初の予定時刻になったがスタートは10分延期され、その後事態が好転しない為幾度か10分延期がアナウンスされた。
1人のドライバーの最長連続周回はレースの3分の2以下(この場合は35周)でなくてはならない。300は恐らく36~37周がチェッカーだとしてもどこかでドライバー交代は必要だ。
レースは14時50分、SCの先導で始まった。チームの作戦はレースのペースが上がる前にピットインし給油(殆ど無給油)しドライバー交代をし、残りを走りきる作戦とした。
SCは3周予定だが、実際には都合よく4周となった為、その周回でピットイン。同じ作戦をとったのは300クラスでは19・31号車の2台。
予定通りのピット作業、渡辺選手へのドライバー交代を行うが、サイドミラー調整に少し手間取り、コースに戻って、25位。最下位である。
しかしそこからは怒涛の追い上げである。下位マシンを抜き去り、7周目21位。10周目18位。12周目17位。殆どのマシンはピットインをしていないので、放っておいても後半で順位は上がるはずだ。
しかしそれは意外に早くやってきた。15周目にスプーンカーブで事故が発生。その撤去作業の為SCが入る。
この時点で直ぐにピットに向かった多くのマシンは、SCが入った場合、1周戻って来た後でないとピットアウトできないと言うルールに阻まれ、ピットロードエンドで止められている。このSCは19周まで介入し順位が8位にまで上がる。
だが上位マシンもピット作業を終え、また雨も止み、ここからレース再開である。同じYOKOHAMAの19号車にパスされ9位に下がったものの、我々2号車とは違うコンパウンドの為、徐々に水のはけた路面にタイムが落ち、26周目に抜き返し再び8位へ。
その後はこの順位で走行を続けるが、各マシン、レインタイヤの消耗が激しく、水溜りでタイヤを冷やす為、ストレートでは大きくラインを変える。
このまま8位か~・・と思ったが、前を行く43・31号車(共にミシュランタイヤ勢)が、終盤になって、大きくタイムダウン。見る見る近づいて行く。34周目に43号車をパス!7位へ。そしてファイナルラップをむかえる。前を行く31号車とは2秒差。終盤25秒前後で周回する渡辺選手に対し、31号車は31秒前後。充分パスできるタイム差だ。
最終コーナー、先に現れたのは2号車渡辺選手。24″644のベストタイムをマークし、31号車に5秒差をつけてチェッカー!
今季2度目の6位入賞。
2005年 SUPER GT第8戦 GT300クラス
予選2位 : 決勝 6位
獲得ポイント 5点 累計ポイント12点 チームランキング11位
GT参戦以来、初めてマシンチェンジをした今シーズン。02年デビュー、300クラスを席巻したVEMACの戦闘力は”かなり”のものだった。同じ320Rは他に2台。計3台5・2・27号車が300クラスにエントリーしているが、各マシンそれぞれ02年、03年、そして最新05年モデルとして製作されており、細かな仕様が違うようだ。外から見て取れる、外観、カウルだけでも明らかに違う部分もある。
基本的に各チームの独自性があるが、各マシンについての情報交換もある。特にシーズン序盤はこのマシンの勝手が良く判らない時は参考になり、 04年までのNSXの様に、”ひとり(1台)ぼっち”参戦という”寂しさ”はなく、心強かった。
マシン(タイヤ等も)開発、熟成と言うのは1台だけではなかなか進まない。複数のマシンが、同じ条件下で、走る事によって、多くのデーターを得て、開発、セッティングの方向性がハッキリするのである。
これを1台だけで行おうとすれば相当なテスト走行=費用・時間が掛かるのである。特に時間は他のマシンの開発スピードについて行けなければ、相対的に後退していく事になる。(他のマシン2戦分の熟成を、4戦掛かっていたのでは意味が無い。)
そうして見ると43号車Garaiya、7号車RX7、77号車インプレッサ等の様に1台参戦で、上位(ポイント獲得)を走る実力は、並々ならぬ開発、熟成の苦労があったと思う。(0号車NSXは色々な意味で別格)
しかしVEMAC同様、ベース車両からレーシングカーに近い43号車Garaiyaは、デビューの03年から優勝争い、04年、05年は優勝そして、チャンピオン争いに加わっている。
我々プライベーターが参戦するには、今シーズンのマシン、VEMACの様な、複数台エントリーのマシンを熟成し、未だ未達のGT戦表彰台を狙うには近道であると思う。またそれは今シーズン後半のタイムからすれば決して遠い話では無い。
しかし06年の戦略に、チームが選択したのはそうした楽なルートではない。
プライベートチームとして、レース参戦に求める物はリザルトだけではない。そこで経験する苦労、失敗、感動を、それに関わったスタッフと共有し会える事が重要なのである。結果だけが全てではないと考えます。
「ベルノ東海ドリーム28」は06年シーズン、新たなるマシンで、新たなる領域に踏み込み、更なる挑戦を行います。
雑用係の仕事。
2005年は私雑用係の仕事(の一部)をご紹介させていただきましたが、最後はこのレポート作成を紹介したいと思います。
これはGT参戦した2001年から書いていますが、最初は結構短く簡潔に書いていました。
ところが段々細かいところまで書く様になり、かなりの長文になってきました。
これも、このHPを読む方々向けと言うより、自分(チーム)達が、「あの時のレースってこんなんだったんだ」って、昔を懐かしむ為の物になってきてしまったんですね。
そして写真を多く入れる様にもしました。できれば写真と、そのコメントだけでその時のレースを語れればいいんですが、そこまでは無理でした。
でもこのレポートかなり正確に書いているつもりです。(と言っても、秘密部分もありますんで、さしつかえ無い範囲ですが・・)
レース中は私とエンジニアの信ちゃんがラップチャートを書いていますが、彼は純粋にエンジニアの仕事として、私はこのレポート用です。
ですから、何時何分に何が起こったか?各セッションの開始時間。赤旗中断。高橋選手コースアウト。ドライバー交代。無線のやりとり、そして、それらの場面をできるだけ撮影します。といっても最近はピット周辺だけですが・・・。
デジカメ画像は撮影時間が記録されているので、それと付け合わせればレースウィークの流れが判ります。
またGTアソシエーションから提供される、ラップタイムデーターを付け合せれば、他のチームの動き、ピットインラップ、そしてアウトラップタイムも判ります。
その他、リアルなレースシーンを見ていただく為、車載ビデオ画像も利用します。
06年シーズンはマシンも変わるので、それらの紹介を中心にまとめたいと思っています。