SUPER GT第9戦速報!!
ニュース
2008年11月12日
雨に消えた、逆転チャンピオンの夢。
ランキングトップで迎えた、昨年、一昨年とは異なり、トップと7ポイント差、3位という攻めのポジションとなった09年SUPER GT最終第9戦、富士スピードウェイ。
土曜の予選は、朝から雨。
今回はかなり難しいと思われたSUPER LAPへも進出を果たしたが、セッティングがいまひとつ決まらず、またタイヤメーカーのキャラクターの差が出て、7番グリッドに沈む。
ランキングトップ43号車は4番グリッド、2位の46号車は後、9番グリッドとなり、タイトル争いにはかなり苦しい位置となった。
因みに我々が逆転チャンピオンとなるには、最低4位、しかしその場合43号車は11位以下の無得点、46号車も9位以下というかなり厳しい条件が伴う。
迎えた決勝日。ウォームアップ走行の直前から小雨が・・・。
その雨も一旦は止んだが、コースはしっとり状態。ドライタイヤで着いたグリッド上、約30分のスターティングセレモニーの間に、どうコースコンディションが変化するか・・?
それらのタイヤをめぐり、各チーム駆引きが行われ、ランキング上位マシンはスリックタイヤを選択する中、追う立場の我々はスタート10分前にレインタイヤをチョイス!賭けに出た。
ところが、スタートし、1周目こそ、ポジションを5位に上げたが、ライン上は殆ど乾いており、雨も落ちてこない。
この賭けは、完全に失敗!
早くも2周目ピットイン。レインタイヤからスリックタイヤに交換。
約50秒のロスにより25位、最下位となる。
チャンピオンは、ほぼ絶望となる。
しかしまだ諦めない加藤選手、ペースを上げ、毎周のように順位を上げ、7周目には20位、10周目には18位。
4位が最低限の目標ではあるが、意外にペースの上がらない現在10、11位を行く43、46号車が当面の“獲物”である。
その43号車とのタイム差を、徐々に詰めていった16周目、なんとダンロップコーナーで46、43号車が33号車と絡んでスピン!
再スタートを切った43号車に対し、33号車に前をふさがれた形の46号車は再スタートに手間取る。
46号車を横目にダンロップコーナーを抜け、30秒以上あった43号車との差が5秒差にまで詰まり、加藤選手も視認できる様になった。
そこから、毎周1秒弱づつ差を縮め、23周目ヘアピンで43号車をパス、13位に上がる。
その後再び雨が降り始め、各マシン大きくラップタイムが落ちる。
その悪条件を利用し、巧みにマシンを操り、上位との差を詰める加藤選手だが、26周が過ぎた辺りから各マシン、ピットインが始まり、レイン装着車がレースに戻って行くが、上位陣の多くがスリックで頑張っている。
そんな中、29周目43号車もピットイン。
それに合せ加藤選手も30周目ピットイン、高橋選手がウェットタイヤでの後半戦に挑む。
アウトラップを終えポジション10位。
11位に46号車、先の3台絡みのスピンで破損箇所の応急処置に時間を取られた43号車は13位である。
4位との差は約40秒。かなり厳しいが、追う高橋選手、その差は徐々に詰まるが、背後には46号車も迫っており、38周目には殆どテールtoノーズとなる。
そして翌39周目、最終コーナー、アウトにラインを取った高橋選手に対し、インから入った46号車とのラインが交錯し接触!高橋選手はスピン。
46号車は大事には至らずそのまま走り抜ける。
再スタートに手間取った高橋選手は11位に後退。
レースは何が起こるか判らないと言われるが、ライバルに起こる事もあれば、自分に起こる事もある。
既にタイトル争いからは完全に脱落!その後は淡々と周回を続け11位でチェッカーを受け今シーズンを終えた。
![]() 金曜の練習走行、午前セッションはウェットでスタート。 |
![]() そのセッションも、終盤にはライン上は乾いてくるが、完全ドライとはならなかった。 |
![]() 午後セッションは陽射しも出て、完全ドライとなった。 |
![]() しかしこの走行データーは、結果的には、翌日予選に役には立たなかった。 |
![]() 予選は終始ウェット。混走セッションで、早々と基準タイムマークした高橋選手を待つ加藤選手。 |
![]() 台数の多い混走セッションの方がコースの水が履け、タイムUP。6番手タイムでSL進出。 |
![]() 決勝日は朝からこんな空模様。朝一のフリー走行こそドライで走る事ができたが・・・。 |
![]() グリッド上でウェットタイヤに履き替え、スリックタイヤがピットに戻される。賭けに出たが・・。 |
![]() 最終戦、グリッド上の両選手。好材料も無く、タイトル争いにかろうじて残っている状態。 |
![]() 賭けは裏目に・・!スタート2周目でスリックタイヤに交換。タイトル争いからは大きく離された。 |
![]() しかし上位陣、特にタイトル争いのマシンに重なったアクシデントにより、順位を上げる加藤選手。ヘアピンでランキングトップの43号車をパス。 |
![]() だが高橋選手が最終コーナーでスピン。タイトル争いは、完全に“蚊帳の外”となった。 |