モータースポーツ

2018 SUPER GT 第4戦:Chang International Circuit

2018シーズン LOTUS EVORA
2018年07月06日

6月28・29日設営

設営初日
SUPER GTシリーズ唯一の海外戦、タイ。
年1回とはいえ、1年ぶりとはならない・・・昨年は10月だったので8ヶ月ぶり。
サーキットや、隣接するスタジアムのイベント予定によって、ここまでの5回、6月になったり、10月になったりと様々である。
6月は雨季だが、10月でもすごい雨が降ることもあったし、雨季の6月でも雨に出くわさない時もあるので、雨季ってのはあまり関係なさそうであるが、暑いことには変わりはない。
設営日初日は、海上輸送されてきた、マシン、機材を荷ほどきし、ピット設営。
それと時差はマイナス2時間と大したことないが、バンコク、スワンナプームプーム空港から、クルマに6時間以上揺られてきた体を、暑さに慣らすこと・・・。
今回は、日本からの搬出直前にクラッシュ等の破損も無く、タイに来てからの大きな作業もなく、多くのチームが、早め・・・明るい内に終了し、ワールドカップの日本、ポーランド戦を見たことでしょう。

サーキットからクルマで10分程度の好立地のホテルの窓からの風景。常設・・テント屋台が立ってるのは広場では無く道路です。

ウィングに巻きつけてあるのは、復路用のエアクッション材。

とりあえず雨はなさそうだが、この国は1日1回程度はバサッと降ることが多い・・経験的に・・。

タイ仕様のカラーリング。ボンネット「TEDDY AUTO SALE」、ルーフに「ペトロ・・」。

設営2日目
5年目ともなれば、ピットの勝手もわかり、設営も早い。
マシンも、タイまで持ち越した大きな作業なく、アライメント確認等、通常の走行前メンテナンス。
このタイ戦のレースウィーク中、一番のんびりとできる一日かも・・・。
午後になると、我々始め各チームもドライバー、レースクイーンもサーキット入りし始めたり、車検も始まりピット前をマシンが往来し昨日とは違う賑わいが出てきた。
明日から暑い国で、熱い走りが始まる。

サポートレース・・トヨタ・ヤリスの走行も始まる。

通常のアライメントチェック。ピットの向きが逆の為、エアジャッキのチャック始め、給油口も左側に・・・日本ではオートポリスがこの向きになる。

車検後に行われた吊り上げ検証。ルーフの穴から、ロールバーのアタッチメントに差し込み吊り上げる事ができる。吊り上げ時のバランス確認。

グラベルにはまって脱出できない時や、自走不能なトラブルで牽引不可の場合の対処スピーディーになる。できれば活躍してほしくない。

夕方のスコール・・・明日土曜日も雨予報だが、どこで降るか?

6月30日プラクティス・予選

プラクティス 晴れ / ドライ
タイ到着から3日・・・本日土曜から走行開始。
レースウィークの緊張感が少しづつ高まって行く。
午前10時からのプラクティスでは気温、路温はそれぞれ30度、38度、雨の心配は無いだろう。
まずは1周、マシンチェック、その後は加藤選手により1分35秒台から34秒にペースアップそして33″949で2番手につける。
その後ピットインを含め11周を走り高橋選手に交代。
計測8周で39秒台38、37秒台そして36秒台がベスト。
昨年のレースが雨だった為、ドライの感触を取り戻すのに周回を要するのか?データロガーで走りをチェックの後35″607まで詰める。
プラクティスの仕上げは両ドライバーともNEWタイヤでの予選シミュレーション。
そこで加藤選手は32″475のクラストップタイムをマークし、サーキットとの相性の良さを見せる。
高橋選手は35秒台を連発し、34秒台にあと僅かの、35″085までタイムアップ。
マシン、セッティングにも問題なく40周を走り、セッション終了。

Q1予選 曇り / ウェット
午後2時頃から広がり始めた黒い雲は、午後3時からのQ1予選前には南国特有のスコールとなった。
雨は上がったものの、それらの排水作業の為、15分遅れのセッション開始となり加藤選手の2号車始め、迷うこと無く全車ウェットタイヤでコースイン。
今シーズン・・だけではないが・・・このEVORAは、いまだ相性の良いウェットタイヤ、セッティングが決まらず、ウェットコンディションでの好タイムは望み薄である。
ところが、やや濡れコンディションで、タイヤに熱が入り始めると44秒、43秒とタイムを上げ5周目に42秒台に入ってクラス2番手につけ、更に連続アタックで42″573で最終的に5番手、YOKOHAMA勢トップで、Q2進出である。
ソフトウェットで臨んだので、タイヤはもう壊れているかと思いきや、まだ十分。
ウェットタイヤでこの好感触は、今後のレースでの大いなる収穫となった。

Q2予選 晴れ / ドライ
500クラスのQ1予選、そしてインターバルの間に南国の太陽は路面をほぼドライコンディションに変えてしまい、高橋選手によるQ2予選は、全車ドライタイヤとなった。
しかし気温、路温ともそれぞれ26度、32度と午前のプラクティス時より低く、10分間のセッションで十分な暖機とアタック周回をとらなくてはならない。
そんな中、アウトラップ・・そじて2周目のストレートエンド、奥のヘアピンでスピン!
幸いコース上に留まり再スタートはきれたものの、貴重な数十秒をロスする事となった。
その後38秒、36秒とタイムアップするが、36″810をマークしたところでチェッカー・・・その直前から、セクターベストを更新してきただけに、序盤のロスタイムがなければ、もう1周できベスト更新ができたであろう・・・14番手タイムでセッション終了。
その後Q2予選の上位で再車検失格が2台出たため繰り上がり、決勝は12番グリッドからのスタートなった。

抜ける青空のもと、朝一の公開車検。

日本と異なり、公開車検では観客はほとんどいない。

プラクティス開始。ピットからの発進時にギアがうまく入らず、隊列に入れず最後尾。

プラクティスはしっかりメニューを消化。

ピット前の景色も日本と異なり、なんか独特。

雨は上がったが濡れた路面でQ1スタート。

Q1を終えモニターを確認する加藤選手はタイム、順位(YOKOHAMA勢トップ)に満足気でした。

本日の作業終了。マシンのコンディションも良好。

パドックからみた西の空・・・・あの雲の柱の下はどうなってる。

7月1日決勝レース

決勝レース 晴れ / ドライ
通常なら決勝日はウォームアップ走行からスターティングセレモニーへと進むのだが、ここタイではその前にサファリがあるので、ある意味長いウォームアップ走行といえる。
昨年はスターティンググリッド上で、雨、晴れ、やっぱり雨スタート、すぐ止んでドライへと移行・・・と天候に翻弄されたが、今年のタイは雨の心配はなさそうで、スターティンググリッドにレインタイヤを持ち込むチームは殆どない。
Q2予選は当初14番手タイム=14番グリッドと思われたが、2台の車検失格があり12番グリッドとなった。
スタートは加藤選手・・・フォーメーションラップで7番グリッドの0号車(メルセデス)が、トラブルか?スローダウンし最後尾に下がる。
その為オープニングラップは順当に11位。
だが、2周目1コーナーで31号車(プリウス)60号車(RCF)、奥のヘアピン・・3コーナーで35号車(RCF)と、3台に抜かれ14位へ・・更に4周目インフィールド、4コーナーまでに7号車(ポルシェ)にもパスされ15位・・そして8周目3コーナーで88号車(ランボールギーニ)インを突かれ16位まで下がる。
500も追いついてきて混戦状態の中タイムも35~37秒台・・・苦しい序盤となった。
しかしドロップもここまで、翌周32号車(ベントレー)がスタート違反でドライブスルーペナルティを受けた為、15位に上がり、トップからはマイナス18秒・・・タイムも34~35秒台にペースアップ。
10周目に3コーナーで序盤に抜かれた35号車を抜き返すと同時に、最後尾から追い上げてきた10号車(GT-R)インを刺され順位は変わらず・・・激しい攻防!!
11周目の7コーナでこの10号車が50号車と接触スピンさせた為、14位へ・・・。
その後は前方では順位の入れ替わりはあったが、タイヤ無交換を予定している2号車加藤選手は、それらに加わることはなく淡々と周回を重ねるが、ラップタイムはトップと変わらぬ34秒台で、トップとの差は20秒。
19周目、1コーナーで10、11位の61号車(BRZ)と10号車が接触、マシントラブルを抱え11号車はこの周回で、10号車22周目にリタイアを喫し、漁夫の利を得てポジションを2つ上げるが、ルーティンピットも始まり各マシン、見かけの順位も入れ替わる。
タイヤの損耗もありながら、燃料も減り、気温、路温共下がり始めた事もあり、タイムは変わらぬ34秒台・・・どころか、見かけ上トップに立った38周を過ぎた39周目には33″753のベストをマークする。
無交換作戦だが、ピットから「タイヤどうですか?(交換が必要か?)」と聞くと「タイヤはOK!グリップ出てきた。」という返信・・・タイヤ無交換予定通り。
43周を終え、ピットイン。
タイヤもOK、給油のみでドライバー交代・・・ノーミスで高橋選手を送り出す。
順当に行けば6~7位あたりで復帰できているはずである・・・果たして・・・アウトラップを終え6位!!
だが7位87号車(ランボルギーニ)と3秒差。
レース真っ最中のコース状況、タイヤの暖機は必要ないが、現在のコンディションを掴むのに慣れが必要で翌45周目38秒台の高橋選手。
翌周37秒台に上げるも、35秒台の87号車にバックストレートでパスされ、7位へ下がる。
48、49周には88号車(ランボルギーニ)、0号車(メルセデス)共に34秒台でラップする2台に抜かれ9位にドロップ。
10位7号車(ポルシェ)からは5秒のリード・・・だが36秒台にペースを上げた高橋選手に対し7号車は35秒台。
53周目にはほぼテールtoノーズ・・・54周目のバックストレートで抜かれ10位。
更にすぐ後ろ(0.3~0.5秒)には96号車(RCF)34号車(NSX)が迫り、55周目のバックストレートからヘアピン進入で、抑えきれず先行され・・ポイント圏外の12位へドロップダウン。
その後、チェッカーまでのこのスティントをノーミスで走り切り60周、12位でチェッカーを受けた高橋選手・・・この中団グループでもドライバーはプロドライバーばかり、アマチュアドライバーが抑え切る事は難しい・・・とはいえ、ラップタイムをもう少し上げられれば、十分ポイント圏内に入る事はできる・・・と、今後の課題と目標を掴んだ一戦となった。

サーキットクイーンの方々。

タイのスポンサー様を交えての恒例の集合写真。

とりあえず雨の心配はなさそう。

レース序盤の混戦。

集団を抜け、ペースアップ。

高橋選手・・待機中。

高橋選手のスティント。 0号車に先行される。

トップと同一周回・・・と思われたが、500が割って入った為1周遅れでチェッカー。

夕暮れの中、車両保管解除。