Super GT 2006 Series 第4戦
JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA3/5ページ

6月24日(土)予選
晴れ時々雨 路面 午前午後共ドライ

このレースではマシン名が「I.M JIHAN CO.LTD・APPLE・Shiden」となっている。この「I.M JIHAN CO.LTD」中古車の輸出入を行っているアップルインターナショナルのグループ会社である。
今日は、そこの社長がやってきて、「昨日のフリー走行でアイエム自販のマシンがGT(のフリー走行)でトップタイムだぞ!」と周りからドンドン連絡が入ったらしい。そんな事全く知らなかった社長は早速激励(様子を見)に来てくれたのだ。折角応援に来てくれたのだから、フリー走行の流れを今日も引き込み、2戦連続ポールポジションと行きたいものだ。ところがそんな勢いを“消して”しまう事態が発生。なんと朝の車検で車載消火器が誤作動!消化剤がエンジンを覆ってしまった。原因が何でであるかはともかく、補充をしなくては走行ができない。我々にスペアはない。メカニックが東奔西走してスペアを持っているチームから借りてきた。マシン、特にエンジン付近の清掃、消火器タンクの付け替え等、余分な仕事が増えてしまった。この“借り物”を装着している間に、オフィシャルを通じ、「今回の事態は時間的に修復は難しいだろうから、チームの自己責任で特別に予選出走を許可するが、2回目予選までに消火器を装備していない場合は出走できない」と言う事が告げられた。この借り物をそのまま借りていれば今回のレースは問題無いだろうと、メカは作業を進め、11時からの予選時間に5分ほど食い込みながらも、加藤選手をコースに送り出す。

photo“暴発”した消火器に振り回される。

photo話代わり、これが何だか判る方はそ〜と〜なツー。答えは決勝の章で・・。

photo予選間近。加藤選手も乗り込んだが、消火器事件はまだ尾を引いている。

加藤選手、2周目に2‘09.965と2番手タイム。これならSLは確実。ならばドライ未経験の高橋に早く交代し、基準タイムをクリアしなくては・・と言っても今の高橋選手、基準タイムをどうこう心配は全く無い。心配は天気。いつ雨が来てもおかしくない怪しい状態。降り始めては誰もが基準クリアは厳しくなる。その状況を察し、高橋選手も2周目にクリア。直後に300占有は終了。多少パラついたが影響は無いようだ。500の走行中にウイング等各部のセットを微調整。その後の混走は高橋選手が走る。・・・が、途中で「ぶつけられた〜」と無線が入る。走りに影響無いのでそのまま走りたそうな高橋選手を制し、ピットインさせる。確かに左の後に接触傷がある。“後”からぶつけられたのだろうが「ぶつけれないドライブもテクニックです。」とエンジニアのシンちゃんに諭され「へい〜」と神妙な高橋選手。

photo7号車に次いで2番手タイムでSL進出。狙うはポールポジション・・・。

photo準備完了の高橋選手。これが最初のドライコース。雨が心配。早目に交代して基準をクリアしておく。

photo高橋選手は予選終了間際に他車に追突されるが大した事はない。

photoピットウォーク。予選日なのでまだ少ない。日本と雰囲気が違うのは、手荷物が少ない(無い)

photo外した理由は知らないが、フロントウインドウを外した状態。

photoついでに内側を徹底清掃。これが外した理由??ではない。

photo“風雲急を告げる”ではないが、すごい空模様。

結局このタイムで2位。SL進出9番手出走である。ここマレーシアでのスポンサーの為にも、狙うはポールポジション。その為の秘策があった。
 2回目予選は、ここセパンを嫌と言うほど走り込んでいる加藤選手に対し、とにかく走り込みの不足している高橋選手が走る。開始直前に雨が降り始めたのでレインタイヤでコースイン。直後にドライに変えたりであっと言う間に15分の走行も終え、いよいよSL開始。
  11号車から始まり、8台が終えて全てが10〜11秒台と昨年の7〜8秒台を大きく下回る。とりあえずこれらを上回る事は可能だろうが、最後に控えた7号車がやはり強敵。

photo2回目予選は直前の雨でレインタイヤを装着。

photoコースインする頃にはピットレーンはかなり乾き・・・。

photoコースも殆ど乾いていたので結局ドライタイヤに交換。この雨が“吉”と出る。

加藤選手のアタック開始。今回のSLのBGMは「コバルト・アワー」アルバムタイトルにもなった、ユーミンの古いナンバーだ。「夜のとかい〜(都会)をさー飛びこえて〜いっせんきゅーひゃくろくじゅ〜ねんへ(1960年へ)・・」
  前半の区間タイムで0.5秒弱もリード。こりゃ9秒を切るか!2′08″692!!圧倒的なタイム。
  これには7号車、山野選手も及ばず、唯1台の10秒切りでダントツのポール。しかも2戦連続・・・。
  秘策は・・今日は気温が下がる事、また決勝レースはレインタイヤで挑む事になるかもしれないと考え、マーキングタイヤ3セットを全てソフトにした事である。勿論明日の決勝が晴れ、しかもメチャクチャ暑くなったら、スタート1スティント目はかなり厳しいレースとなるだろう。

photoSL待機中、前々走車の96号車が大型ヴィジョンに映し出される。

photoヘッドライト点灯!加藤選手のアタックが始まる。

photo一か八かのソフトタイヤは大成功。低い路温とベストマッチ!

photo2位の7号車に1.4秒の大差を付けポールポジション!

photo菅生に続き2戦連続ポール。プレスのリクエストでガッツポーズ。

photoすっかり慣れた?500との記者会見。

photo2つ目のポールポジション賞。

photoその頃メカはセッセとピット作業練習。

photo明日もこんな気温だと良いんだけど・・・。

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