Super GT 2006 Series 第4戦
JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIA 5/5ページ

2006年 SUPER GT第4戦 GT300クラス
予選1位 : 決勝 4位
獲得ポイント チームポイント8点  累計21点 ランキング 7位
        ドライバーポイント8点+4点(予選1位)+2点(決勝ベストラップ2位)
                累計32点 ランキング 3位

このレースは、今シーズンやっと実力の出し切れたレースだったと思う。1戦目のマシントラブルによるピットスタート。2戦目もマシントラブルによる、フリー走行1日分キャンセル。前3戦目は作戦ミスによるピットスルーペナルティと、常にドライバーに対してのハンディを強いてきた。 今回はそれらが殆ど無く、やっとノーミスに“近い”レースができた。
しかしその結果が今回の4位と、表彰台はなかなか遠い。しかも今回“Z勢”、“MRS勢”もボクスターも足踏み状態。これらの“ライバル”(先方さんはどう思っているかは知らないですが・・)が本領を発揮すれば、更に熾烈なレースとなる事は必至である。
勿論ドライバーにも、ピットクルーにもマシンにも“100%”を求める事はできないが、常に目指す事は必要であり、それらの総合力を競うのが“モータースポーツ”する心である。

photo決勝日即日コンテナ詰めの為、早々と撤収作業が進む。

ところで予選日に誤作動した消火器だが、原因はともかくその顛末・・・。 1回目予選の直前、他のチームのスペアをお借りして来たのだが、予選終了直後、そのチームが「返してくれ」と言ってきた。決して嫌がらせでは無く、そこのチームでも同様の事が起ったらしい。となればお返しするのは当然。クルーは足と人脈を駆使して消火器探しに奔走した。いくらF1も開催されるサーキットとは言え、ここセパンはかなりの田舎。無論街に出たところで、マシンに使っている自動消火器等手に入る様な物では無い。
何とか数個の消火器をお借りする事はできたが、全てタイプが異なるので、取り付けには結構な改造を要してしまう。それらに取りかかろうという頃、ピットを訪れた現地の方がいた。
英語?で「お前らなにやってんだ?」勿論こんな言い方では無いが、意味はこんなところか?
「“かくかくしかじか”だ。(こんな言い回しは今頃しないか?)」と事情を説明。
「そんな物なら俺たちの“マシン”の物を使え。」勿論こんな言い方では無いが、意味はこんなところか?
この方はモータースポーツ好きのマレーシアのロイヤルファミリーの1人(王子様?)らしく、GT戦のサポートレースのオーガナイズをしているとの事。ムーンクラフトのスタッフはホンダ関連のインテグラやシビックレースでここマレーシアにはよく着ており、彼らとは結構親しく、たまたまこの窮地に現れたという訳だ。
借り物の消火器は全く同じ物で装着はすんなり・・・。勿論レースでは“全く使用せず”無事お返しする事ができた。型が違うとは言え、お貸しいただけた他のチーム方々も含め、本当にありがとうございました。
このGTレースに限らず、サーキットでは結構“借り物競争”的な事も多く、チーム間のコミュニケーション、人脈もレースを行うに重要なポテンシャルのひとつかな?と感じます。

「Team BOMEX Dream28」 666号車NSX

2号車の高橋選手はレースウィーク以外サーキット走行を殆どしない事から、サーキット勘を戻す事と、より速く走るため、車載ビデオを活用している。
しかしそれより効果的と考えているのが、速いドライバーからのコース上でのアドバイスである。今回のセパンの様にレンタカーライド時間を設けている時など、はフルタイムで利用する。
そこで666号車の山下選手も加藤選手の助手席に同乗。数周に渡りライン取りのアドバイスを受けた。
これらをどう昇華するか?が重要だが・・・。
決勝レースでは大きなトラブルもミスも無く、2周遅れながら、周防 、山下コンビでは最高位15位で完走。しかしレース中のベストラップも、最終ラップで 出ている事から、まだまだタイヤを生かしきれていないし、走り込みも不足。マシンのポテンシャルはまだまだ高いので、以降のレースもがんばってほしい。

photo加藤選手(映ってないが・・・)のレンタカーに同乗しアドバイスを受ける山下選手。

photoマシンのポテンシャルはまだまだ高い。もっともっと走り込みが必要。

photoレース中のピットインの瞬間。殆どノーミスのレースができた。

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