Super GT 2006 Series 第6戦
SUPER GT 35TH INTERNRTIONAL Pokka1000km 2/5ページ
8月18日(金) フリー走行
午前晴れのち雨 午後晴れのち雨 路面 午前ウェット 午後ドライ→ウェット夕方ウェット
1000kmとは言え、タイムスケジュールに大きな違いは無い。本日日没直前に夜間セッションとして1時間追加されているだけである。
行うメニューも大差は無いが、久々に“ハコ”に乗る吉本選手に“初”紫電に慣れてもらう事、より緻密な燃費、タイヤの磨耗等長丁場レースの為のデーター取りと言うか、再確認が重要である。
この季節では朝から30度超えは珍しい事ではないが、今朝はやや雲が多く、30度を下回り過ごし易い。決勝日の天候と余りにかけ離れるとデーター取りも意味が無くなるのだが・・・。
正にその通り。セッション直前に雨。それも突然、しかも尋常じゃない。コースオープンとなっても、我々を含め、レインセッティングへの変更の為、しばらくは誰もコースインしない。それほど突然だった。
こうしてセッション前に“おしながき(メニュー)”が伝達される。天候、赤旗等により臨機応変に修正される。
コースオープンから10分程してまずは加藤選手がコースイン。雨は小降りなってきたが、足をすくわれコースアウト車両も発生。3回の赤旗中断や、再びの豪雨等で全くもっての慌しいセッションとなった。
加藤選手の2′25″463はタイムとしては4番手それ程悪く無さそうだが、殆どが慣熟走行に近い走りで、目安にもなり難いか・・?しかしそんな中やはりDL・MI勢が上位を占めたが、ハンコックが23秒台でトップだったのが印象的であった。
結局このセッションでは吉本選手のドライブするチャンスは無く、と言うか、いきなりのドライブが雨では慣れも何もあった物では無く、午後からの晴れ予想に期待しドライコンディションからドライブしてもらおうと言う事に・・・。
雨は小降りとなったが、日が差すではなく、このセッション、ウェット走行は必至。
しかし再び豪雨。他コースアウト車による赤旗でセッションは分断される。
このコンディションでは・・・と、吉本選手の走行は午後にお預け。
昼前には雨は上がり、日差しも出てきた。2時10分と予定より5分早く始まった2回目セッションはドライで行けそうだ。セッション開始直後に、赤旗中断。しかしこれは再スタート方法の手順のシミュレーションであり、前回モテギの合同テストでも行われたが、レースとしては今回の決勝から採用される。5分速いスタートはこの為だった。
そのまま加藤選手によりフリー走行が再開され、1周計測を終え、予選、決勝に向けたマシン作りに入ろうかと思った直後、逆バンク付近でスロー走行となった2号車をモニターTVが映し出した。無線でも連絡が入り、「エンジンが止まった」との事。そのままコース上に停止してしまった為、赤旗中断となってしまった。(因みにこういうスロー走行からの“コース上での停止”はペナルティの対象となる。)
マーシャルカーに牽引されて戻ってきたマシンを引き取りにメカが走る。単純にフューエルラインのトラブルで燃圧(燃料を送る圧力)が落ちた事が原因で、トラブル箇所も特定でき、応急処置で対処。90分のセッションの中貴重な、約25分を空費し再びコースへ。
午後、再びドライ用にセットに戻す。(勿論カナードだけではない。)
ところが、この貴重なセッションでマシンがストップ。牽引され戻ったマシンを引き取りに・・・。
原因はフィーエルライン系と判明。いつもながらレース中でなくラッキー。
残り時間も少なくなり、高橋選手に交代。ドライ走行の感触を掴む事だけを目的に3周だけ計測、サッサと吉本選手に交代しようかと思った頃なんと雨!午前の雨ほどでは無くパラパラといった感じだが、吉本選手スリックまま走ってもらった。
無論攻め込む事などできる状況では無いし、スリックで走るには辛い状況になってはきたが、全くドライブしないよりはマシと言った程度の走行しかできない。
吉本選手、紫電初ドライブ。しかしこの頃には既に雨が・・・・。
イン、アウト含めたった4周のフィーリングを加藤選手とエンジニア、シンタローと確認しあう吉本選手。
午後2回目セッションで出した2′10″486が本日のベストタイムとなった。と言うのも、1000kmだけの夜間セッションが始まる、少し前5時半頃から再び雨!しかもこれまた尋常じゃない豪雨。このセッションはとにかく走れていない吉本選手だけの占有走行にしようと思っていたが、全くの“イジメ”状態となってしまった。開始早々コースに出たが、ストレートでは低いスピードでもハイドロプレーニングが起きてスロットルが踏めない程の雨。いくらなんでもこれは危険と、ピットで30分程待機。他のマシンの走り(タイム)を見て(走行台数もメッキリ減ってしまったが・・)適当な時に再びコースに送り出し、10数周をこなし本日終了。
吉本選手にとっては紫電のポテンシャルを掴むことなく予選、決勝を迎えなくてはならなくなった。